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SWEET DIARY  作者: なかむら結
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二人の事情

夕日が差し込むリビング

真っ白なソファーの上には麻耶子(29)と栞(22)が抱き合う

栞はぐっと麻耶子を引き寄せ

何度も何度もキスをする

何度も何度も濃厚に・・・・・・




同リビングで二人はいつものように夕食を共にする

今日は栞の好物の和風ハンバーグ

最近では麻耶子の得意料理だ


「うまい!!」栞


大きな口一杯に頬張り無邪気に喜ぶ彼を見て麻耶子も口元が綻ぶ


栞の携帯が振動する

二人でいる時はなるだけ携帯の音を消している

二人の時間を大切にするための暗黙のルールだ


栞はテーブルの下で画面を見る


着信は友人の悠介(22)

悠介は栞の幼馴染

そして麻耶子の歳の離れた弟だ


栞は麻耶子に気付かれないように

携帯をズボンのポケットの中に入れた




翌日

大学の食堂


栞が一人で食事をしていると

いつもの仲間 悠介・優(22)・由香(22)が栞の席を囲むように座った


栞から見て

優は高校時代 悠介と同じ部活でその繋がりで友人になった

高校時代はあまり関わりはなかったが

最近では悠介が居なくても一緒に出かけたりもする仲になってきた

由香とは腐れ縁

中・高と6年間同じクラスだった

実は過去に2度(中1の秋と高2の夏)告白され断ったのだが

気が付いたら仲間の中に居た


優「お前昨日どこに居たの?」


栞は無言で優を見る


悠介「たまに音信普通になるよな

   一緒にどっかいこうぜって盛り上がってみんな集まったのに

   お前だけメールも既読にならないから電話したのに出ねえし」



栞「あっああ あったね着信

  寝てた」


由香「えっそうなの?

   じゃピンポン押せばよかったね

   部屋まで行ったけど真っ暗だったから留守なのかと思った」


栞は由香の方を少し驚いて見て

  

栞「お前 部屋まで来たの?

  俺、電気は消して寝るから・・・真っ暗に決まってるじゃん」


栞の少しむきになったような表情に由香はキョトンとする


優「まぁそんな事もあるよね

  でも連絡くらいしろよ

  気が付いた時でいいからさ」


栞は無言で頷いた


栞は冷静な顔をしていたが内心は動揺していた

最近 悠介が麻耶子と自分の関係に気が付き始めている気がしている

麻耶子と一緒に居るときに

結構な割合でこういった連絡があるからだ

しかし

もし気が付いたのなら何か言うはず・・・・・・

こちらの出方を見ているのかも・・・・・・

心のザワツキはなかなか治まらない


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