表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
グラウンドの向こうへ  作者: ヨウ
新入波乱編
4/5

練習試合 対霧ヶ峰

「………もうすぐ試合だな」

「やっぱ緊張するね………」

「いや、今回はないだろ」


何故だろう。学校の生徒が応援に来ている。

「まあ、いつもよりは多いね」

「半分くらいは1年生だろ?見せてやろーぜ」

「そうだね………いや、でも多いよね」

「気にしなければいいさ」



その頃一年生では………

「なあ………どう思う?」

「暮校野球部はどんな試合をするんだろうな」


男子は楽しみらしいが………

「………………」

「………………」


女子は違っていた。


~少し戻って全日~

「花宮!六崎!明日………出るぞ。準備しとけよ」

「え………?は、はい………」

「はい………だぞ…………」



~今~

「………どうする?結愛?」

「どうもこうも………ないだろ………」



「女子二人は気が重そうだね………」

「多分新人想定で出るだろ。それだけ上手いぞあいつら」

「岸谷、矢部!整列だぞ!」

「あ、す、すいません!」

「申し訳ないっす」


そして――――

ザッ!

「キャプテン、握手を!」

「「しやすっ!」」


「礼!」

「「お願いしますっ!」」


俺たちは後攻なので、先に守備につく。


「謡雅ー打たせろよー」

「へいへいー打たせますよー」


霧校の攻撃


1番 三継

「…………フウッ」

「来いや!!!」


行きますよ。そう呟いて俺は――――


ゴウッ!!!

ドパァン!!!


「え…………」


一瞬で相手も静まる。だがやはり一瞬。

「打てない球じゃないぞー!」


ブオッ!!!


ドンッ!!!


「ストライク!バッターアウト!」


「三継………どうした?あの球は特殊なのか?」

「あの………ノビが………」

「ノビ?そんなにか?」


「バッターアウッ!」

「な………?いつのまに………三者三振……?」


「ナイスピッチ謡雅!!!」

「てめぇ打たせろって言っただろ!」

「あ、忘れてました、サーセン」

「てめこらおい待て!」

「俺1番なんで~」

「……………」

「ま、あいつらしいじゃないですか?」


「さて、先制点とりましょう!」

「お前が言うのかよ!」


小暮高校 1番 岸谷

「よっ…………!」

カキーン!

「んなっ!」


「ホ、ホームラン…………」


「はい先制点っと!」


カキーン!

「んなっ!!」


「謡雅に負けてらんないね!」





小暮高校、この回4点の猛攻。


岸谷謡雅は6回無失点でマウンドを降りる。


7回終了時点


小暮5-0霧ヶ峰


ここから霧ヶ峰の圧倒的猛攻が始まる………!!!


「ハァ………ハァ……嘘だろ!?」


「終盤に強いのは知ってたけどここまでとはね……」

「いや、強すぎだろ!?」


八回だけで既に3点。いまだノーアウト満塁。


「海ー!!打たせろー!」

「ハァ………クッ!」


ビシュッ!


ドカンッ!

「!!!」


「なっ!嘘だろおい!?」


打球はフェンスを軽々超えていき………


「ぎゃ、逆転………」

「矢部!マウンドに立て!」


「あ、はい!」

「桃真………思いっきり投げろよ?とんでもないことになるぜ」




8回、矢部登板

「ここが………マウンド………」

「矢部!!打たせろ!ゲッツー狙うぞ!」


「思いきり………思いきり………」


呟いて――――


ガコッ…………


「なっ!」

「颯さんっ!」

「うおらあっ!!!」


ピッチャー前に転がるゴロ。


矢部はサードへ送球。普通ならホームだが――


1-5-2-3のトリプルプレー。


火切の超強肩があってこそできる業。


「海さんナイスです!」

「打たれちまったけどな!ハハハハハ!!!」


どうやら負ける気は無いらしい。


「ま、それは俺もだけどね………」


「って、敬遠かよ!ランナーいねぇだろ!」

8回裏、この回を無失点にするためにはという作戦だったのだろう。


しかし―――

「ハハッ!俺を敬遠するからだ!」


ノーアウト1塁3塁のチャンス。


何があったかというと………


謡雅が初球に盗塁。


そして矢部がショートゴロ。謡雅はスタートをきり、挟まれる。


そのすきに矢部が大きくリードをとり、相手のショートがファーストへ送球。


1塁はセーフになり、3塁もセーフ、ということだ。


矢部が二番を任せられているのは、この確実にゴロを転がす技術と圧倒的走塁技術があるからである。


「ここで逆転しないとな………」


監督の呟きは、波業にはよく聞こえていた。

次回は新人チームの試合になります!お楽しみに!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ