ハジマリ
たぶん、詩。
きっと、詩。
神は大地を創った。
それゆえ天地は分けられた。
「光、あれ」
と神は言った。
闇の中から光が洩れ出で、光ができた。
神は己の血肉からヒトを造る雛形を創った。
男と女、彼らは共に愛しあった。
男と女は睦みあい、九人の子を産んだ。
神は言った。
「そなたにこの宇宙を委せよう」
そう言い残し、神は宇宙を去った。
残された男は宇宙の王と名乗り、神が残した一万の大地に生き物を創った。
始めの九人の子にそれぞれ一つずつ星を支配させた。
女は腹を撫でながら男の手助けをした。
ある日、一人の子が造反した。
もう、親にこきつかわれるのはこりごりだと言う。
その子は他の兄弟の土地を荒らした。
が、男はその子も深く愛した。
しかしそのときはやって来た。
「最後から三番目の子が次期宇宙の王である」
男は死んだ。
女は悲しんだ。
子供も悲しんだ。
ただし、最後から三番目の子だけは喜んだ。
そのころ大地には例外なく緑が生い茂り、花が咲き誇っていたという。
現代から遠い遠い昔、およそ百五十億年前ということだ。
今は第十四代宇宙の王の治世である。