第4話
病院から3人で話しながら15分ほど街中を歩いていると、学校の校舎が見えてきた。すると、「ナギくんも通ってるんだよ?」と、ホノカさんが教えてくれた。もしかして、同じクラスだったりするのかな?
「学園祭か……」
正門の辺りには、人だかりができていた。はしゃぐ声がたくさん聞こえる。きっと、生徒の友達やら、保護者やら、地域の人々が、たくさん来ているのだろう。
「制服とか雰囲気とかで、何か思い出せそう?」
ホノカさんがボクに聞いてくる。
「ご、ごめんなさい」
「そんなに謝らないでよ」
何か記憶を取り戻す糸口を……なんて考えながら、入口で受付を済まして校内に入っていく。看板に1日目って書かれていることは、あと何日かするのかな?
ワイワイと色んな出店が出ていて楽しそう――
「ああっ! あんなところにバビロンの連中がっ!」
突如、マリンさんが大声を上げて、背後の入口を指差す。
「えっ⁉」
「ほら、行こう! 渚くん」
ホノカさんが後ろを見て目を逸らした瞬間に、マリンさんがボクの手を引いて人混みに紛れようとする。
「あっ、お姉ちゃん!」
思わずホノカさんの方に手を伸ばす。
も、もう少し……彼女の指先とわずかに触れ合う。
しかし、僅かに届かず、ボクはホノカさんとはぐれてしまった。




