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異世界スクロール職人はジョブを極めて無双する   作者: 米糠


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373/395

373 プニプニの能力

 心地良い風を感じながらルビーノガルツに向かって飛行し、プニプニをのびのびさせても良さそうな場所を物色する。


「少し街から離れたらのびのびさせてやるから待てろよ」


(分かりました)


「言葉遣い、できてきたじゃないか。良い感じだよ」


(そうですか)


「これからはそんなかんじでね」


(はい)


 飛行しながらプニプニと会話するキルは、独り言を言い続ける変な人のようだ。


 飛行し続けていると、いつものように盗賊が誰かを襲っているのを発見した。


「本当に何処にでも盗賊がいるんですね! 助けに行きましょう」


「ちょうど良いから、プニプニに盗賊の相手をしてもらったらどうじゃ? 本来のサイズに戻ってもらって」


「良いですね! プニプニ、頼めるか?」


(喜んで? 盗賊は食っちゃって良いんですよね!)


「良いぞ」


(やったー! ありがてー)


「プニプニが喜んでますよ。ロムさん。良いアイデアありがとうございます」


 キルが笑顔でグーを突き出し、ロムにバッチリだと合図する。


 飛び続けた三人の眼下に、商隊を襲う盗賊達の一団が見える。商隊の護衛冒険者十人を三十数人の盗賊が取り囲んでいた。


「無駄な抵抗はやめな!」


「舐めるなよ! 数が多ければ勝てると思ったら大間違いだぞ!」


 ガキーーン! ゴキーーン!


 武器のぶつかりあう音が響き渡る。


「せりゃー!」


「しねー!」


 戦いは続いているが流石に三十対十は他勢に無勢というものだ。冒険者達は一人、また一人と倒されていく。

 

「武器を捨てて投稿すれば命だけは助けてやるぜー!」


「騙されるなー! 武器を捨てたら殺されるだけだ! こいつらに目に物見せてやれ!」


ガキーーン! バキーーン!


「その通りさ! お前らどうせ皆殺しだ! ハハハ!」


「グワー!」


「クソーー!」


 真下に広がる戦闘を見て、プニプニが飛び降りると同時にググググと大きくなっていく。地面に着地した時には直径三メートルの球状になっていた。


 突然降ってきた巨大なスライムに盗賊達も冒険者も度肝を抜かれる。


 プニプニは、触手を伸ばし、振り回して盗賊達を切り殺し始める。


「わー! に、逃げろー! 化け物だー!」


 ブシャー! ズバー!


 盗賊達が斬り殺され、その血が飛び散る。


 ビュ! ビュ! ビュ!


 プニプニが高速で弾丸状の体液を飛ばし逃げる盗賊を射殺する。


 リーダーらしき男は剣で弾丸を斬って弾き攻撃を無効化した。


 キル達三人も地上に降り立ち、護衛の冒険者に助けに来たことを告げる。


「あのスライムは俺の従魔です。盗賊は任せてください」


 冒険者が安堵のため息を漏らして膝をついた。プニプニは盗賊達を蹂躙している。


 キル達三人も盗賊達に斬り込んでいく。三十数人の盗賊達はあっという間に全滅した。


「始末は頼んだぞ。プニプニ」


(食わせてもらいます)


 プニプニの喜びが伝わってくる。


 荷馬車から商隊の主人である商人が飛び出してきてロムの両手を取り涙をながした。


「ありがとうございます。貴方達のおかげで命を救われました。何かお礼をさせてください!」


「別に何もいらんが、そうじゃな……なんでも良いぞ」


 プニプニは倒した盗賊達を取り込み消化吸収している。


 キルは武器や武具をストレージに収納している。


「プニプニ! 今の状態がデフォルト状態か?」


(はい。これが普通の状態です)


 プニプニは直径三メートルの巨大なスライムの姿を誇らしそうにさらしている。


 キルは感心したようにプニプニの巨体をながめる。そしてその大きさに感心した。


「大きくなったな……まああれだけ食べれば大きくもなるか。分裂とかしないのか?二匹になったりとか?」


(二匹にはなれませんが、分体を作ることはできますよ)


「分体とは?」


(やって見せた方が早いですね)


 プニプニが直径十センチほどの分体をポポンと三体吐き出すようにとばす。そしてその小さい文体がぴょんぴょんと動いて整列した。


(分体には自我がないですが、視界その他の感覚を共有していますので遠くに分体がいればそこで見える景色は分かるようになります)


「便利だな。どんなに離れていてもその状態なのか?」


(いえ。一キロメートルほどが感覚共有の限界です。それ以上離れると体を維持できなくなり死にます)


「ドロドロになって土に染み込むのか?」


(そんな感じです)


 キルの質問にプニプニが答える。


 キルは感心したようにプニプニを見つめ、上手い利用方法はないかと考え始めた。


「いくつくらい分体は作れるんだ?」


(体がある限り分体はいくつでも作れますが、その分本体が弱くなるのであまりたくさんの分体を作るのは……)


「いやなのか?」


(はい。できれば……)


 キルは分かったという顔をしてたくさんの分体を出したプニプニを想像する。


「一キロメートルの範囲でばらまけば、そこの状態を見ることができるんだな」


 キルは場合によっては情報収集として使えると思うのだった。






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