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異世界スクロール職人はジョブを極めて無双する   作者: 米糠


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253/395

253 ダミダナル平原の戦い1

アムテルの戦いは、ナイル将軍こそ討ち取る事はできなかったが、その軍はほぼ壊滅させて終わった。


ベルゲンケルトの軍はかなりの損害を出しその半数以上を失った。


「くそう!まんまと敵の術中に嵌ったわ!」

ベルゲンケルトが嘆いた。


「まあまあ、おかげで敵軍を殲滅する事ができたのですから良かったでは無いですか」

ベルクレストが慰める。


ベルゲンケルトには慰めの言葉も自責の念を強くさせる言葉にしかならなかったのだが。


「軍の再編を急げ!負傷兵の治療を急げ!」

ベルゲンケルトが大声で部下に指示をする。


キルは負傷者の集まるテントに顔を出しエリアハイヒールをかける。


苦しんでうなされていた負傷兵の傷が治り自分の傷を眺めながら唖然としていた。

次の瞬間にはキルに感謝の声と兵が押し寄せた。


「ありがとう!凄い!奇跡だ!」


ハイヒールでも欠損部分が戻らない負傷兵にエクストラヒールをかけて回るキル。


失った手足が元に戻って涙を流して喜ぶ兵士達。

テントの中は歓喜の声で満たされた。


軍の再編が終わり貴族軍もだいぶ小さくなった。


ベルゲンケルト軍1200、ベルクレスト軍2100、ルビーノガルツ侯爵軍1100、パリス侯爵軍1200の全軍で5600の兵だ。


貴族軍は7500の軍で17000の敵を殲滅した事になる。


ベルゲンケルトがしてやられたと嘆いているが数で見れば信じられないくらいの大勝利と言ってさしつかいない。


倍以上の敵軍を殲滅したのだ。


貴族軍5600は新たな戦地を求めて移動を開始した。


ダミダナル平原で戦っている第3第4王国直轄軍を助けるためだ。


貴族軍がダミダナル平原に到着すれば、敵軍を東西から挟み撃ちにできると思われた。



* * *



ダミダナル平原



第2聖騎士団軍キューリー将軍は第3聖騎士団軍が殲滅されと事を逃げてきたナイル将軍から直接聞いていた。


「敵の魔術師はとんでもなく強いぞ!それにほかにも驚くほど強いものがいる。」


第3聖騎士団軍ナイル将軍が第二聖騎士団軍キューリー将軍にキル達の情報を伝えた。


「なに...四天王の王級魔術師スリザリンはここにいるはずだぞ。奴の魔法にはかなりてこずらされているからなあ」


キューリーがナイルの話を聞いておかしいという顔をした。


「それではスリザリン以外にも相当使える奴がいるという事だろう。魔法以外にも弓使いで物凄い奴もいる。数万本のエナジーアローを降り注がせる奴がいたんだ」


「なんだって!数万本だと!敗れたからと言ってちょっと盛りすぎじゃ無いか?」


「いや、本当のことだ。嘘をついてもすぐにわかることだろう?もうすぐ奴らはやってくるのだからな」


「そいつら......緑山泊からの援軍か?」


「かもしれん。5人が空を飛んで攻撃してきたんだ。撃ち落とす事はできそうになかったから困ったぞ」


「うーむ!そいつは難儀だな。しかしたった5人の攻撃なら恐るにたらんだろう?」


「そいつらの攻撃で3千の兵を失った。決して大袈裟に言っていないぞ」


ナイル将軍は真剣にキューリー将軍に敵の強さを伝えようとしているのだ。


「そんな奴を相手にしたら戦いにならんじゃ無いか?」


キューリーが信じられないという顔をした。


「だからこうなった。」


ナイルは自虐的に言った。


キューリー将軍は胸で両腕を組んで考え込む。


「なるほど......ナイル将軍が敗れるほどの相手か......」


「で、何か手をうったのか?」


キューリー将軍がナイル将軍に問いかける。


この2人は親友で有りライバルでも有る。


ナイルとしてもキューリーにむざむざ敗れてほしくは無いのだった。


「混戦になれば一方的な空撃は避けられると思って罠に嵌めたが.........」


「どうなった?」


「混戦には持ち込めたんだがな、1万7千が約7500を左右から前から攻撃したんだ.........が奴らの中に化け物が混じってやがったんだ、それも複数」


ナイルがため息をついて天を仰いだ。


「空軍の5人か?」


「ああ、たぶんな......一騎当千のやからだったよ、俺が震えちまうくらいのな」


ナイルの話を聞いたキューリーは教都スタインブルクに引き返したいと思うのだった。


「報告!東より敵軍約5500が近づいております。ナイル様の軍と交戦した軍と思われます」


ナイルとキューリーが顔を見合わせて黙り込んだ。



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