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累計1000万PV突破!  「10/2書籍発売 コミカライズ決定」 異世界スクロール職人はジョブを極めて無双する   作者: 米糠


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16 2人の新人 2


「キル先輩、一角ウサギ仕留めた時変なもの使ってたっすね?あれなんすか?」


ケーナはスクロールを見たことがなかったのだろう、ストレートに聞いてきた。


「あれはストーンショットの魔法スクロールだ」


「魔法スクロールって高価な物なのではありませんか?」とクリス。


「たぶん買えば3000カーネルだな。あのスクロールは」


「それじゃあ一角ウサギ仕留めても元が取れないじゃないっすか?」


「あれは俺が初めて作ったスクロールだからな。試しに使って見たのさ。

なかなかの威力だっただろう?」


「そうっすね。すごい威力っす」


「私の魔法より威力がありましたわ」


「そこまでじゃないと思うよ。魔法の種類も違うしね。

ところでクリスはどんな魔法が何発打てるの?」


「ファイヤーボールだけなら6回……くらいかしら。他に 使える魔法は

ライト、ファイヤー、ウォーター、攻撃魔法はエアカッターてところかしら」


「攻撃魔法は6回ということだね」


「そういうことですわ」


「了解した。今日は後5回魔法をうてると思っておくよ」頷くクリス。


「ケーナは矢を何本持ってきてるの」


「10本っす。まだ無くしてないっすよ」


「わかった。午後の狩りには充分だな。午後はもっと狩りたいね」


「そうっすね」


午後の狩りでなんとか稼ぎたいものである。


獲物を探すこと30分一角ウサギを発見、まずはキルがナイフを投げて仕留める。


ナイフは外して見失ったり刺さっても魔物が死なずに逃げられたりすると

損失が大きい。


ナイフとしては小さめで安価な投げナイフといえども1500カーネルはくだらない。

それを気にしたら投げられなくなってしまう。

とはいえ小さな魔物は向かってこない為剣で狩ろうとすれば逃げられてしまう。


キルとすればもう少し慣れてきたら中型の魔物を狩りたいと思っている。


次にケンケンを見つけてケーナに射てもらう。


ケーナも落ち着いてきて的を外さずにしっかり仕留めた。

結構筋がいいように思う。


毛皮や羽根が買取してもらえるものはケーナに矢で倒してもらう方がよい。


コッコキーのように肉だけの買取のものはクリスに頼もう。

羽毛が燃えていても買取額には響かない。


木の棒に獲物は括り付けてキルが担いで運んでいるが

そろそろキルが運べるのも後1〜2羽という感じである。


その後はケーナかクリスがかつがなくてはならない。

女の子といえども冒険者はそれができなければ務まらない。


一角ウサギを遠目に見つけてケーナに目で合図をする。


ケーナは黙って頷き弓矢を構えた。


ギリギリと弓をひきシュッと矢が放たれる。


矢は力強く一直線に一角ウサギを貫いた。


なかなかにいい腕をしている。

かなり練習を積んできたのだろう。


ケーナは小走りに獲物の元に、キルとクリスはゆっくりと歩を進める。


ケーナが弓を引き抜いて血を拭き落としているところに2人は合流する。


一角ウサギを木の棒にぶら下げるように括り付ける。


この木の棒にはもういっぱいで獲物を吊るせない。


時刻は3時というところか。街に帰れば四時になるだろう。


午後になって一角ウサギ2ケンケン1を狩ったがもう少し狩っておきたい。


午後狩っていないクリスもここで切り上げたら不満だろう。


Fランクの冒険者でこの時期にここまでできる奴は少ない。


それでも稼ぎとしては雀の涙にしかならない。


その後コッコキーを見つけてクリスの出番がやってきた。


そろりと射程圏内まで近づこうとすると、コッコキーはクリスに気づき脱兎の如く

逃げてしまった。悔しがるクリス。


狩りはここまでにして早めにギルドに戻ることにした。


今日は顔合わせで有りこれからパーティーを組むかとか?という大事な話し合いを

しなくてはならない。そういう時間もとっておく必要がある。


ギルドに戻るともう4時半、今日の獲物を買取カウンターに出してくる。


一角ウサギ3、ケンケン2が今日の成果だ。

ケンケンが1羽300カーネル一角ウサギが1羽500 、

合計で2100カーネルが今日の手取りである。


1人あたり700カーネル、夕飯代にも足りない金額だ。


このくらいなら1人でも狩れたわけで、もっと高い獲物をこれから

狩れるようになっていけば良い話であるが、

この金額を目にした2人は一気に暗い顔になった。


当然といえば当然だ。去年もこんな経験をしたなあと思うキル。

さて2人とどんな話をすれば良いのやら。


まあ経験者として初日としては上出来だということにしようと思うキルだった。

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