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累計1000万PV突破!  「10/2書籍発売 コミカライズ決定」 異世界スクロール職人はジョブを極めて無双する   作者: 米糠


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15 2人の新人 1


昨日冒険者ギルドで今日の朝来るように言われていたのでギルドまで出向く。


新人冒険者パーティーと出会いがセットされているのだ。


受付のケイトさんに声をかけると待つように言われた。


キルが掲示板をチェックしていると魔術師と弓使いの2人組が扉をくぐってギルドに入ってきた。


受付のケイトさんと何やら話をしてキルの方にやって来る。


茶眼茶髪のポニーテールで細身の弓使いと、赤眼赤髪のツインテールで

ナイスボディーの黒服黒ハットの魔術師姿。


2人の少女がキルの背中から声をかける。


「キルさんですか?ケイトさんに紹介されたんっすけれど」

弓使いの少女の声にキルは振り返った。


「はい。俺がキルです。ケイトさんに2人組を紹介されました。弓使いと魔術師です。あなた達ですね」


「そうっす。弓使いのケーナです」


「魔術師のクリスです。よろしくお願いします。私たちは今年から冒険者を始めた

ビギナーです。先輩冒険者のキルさんに指導して頂けると有り難いのですが」


「ケイトさんには指導の話までは聞いてはいないが、同じパーティーともなればEランクの俺がリーダーシップを取ることになるのかもね。君たちFランクなんだろう」


「はい。この前登録したばかりでコレからが初の依頼になります」


「戦闘の経験はないのですか?」


「恥ずかしながらこれから初陣です。すみません」


「なるほど、では常時依頼の薬草摘みと素材買取からスタートですね。

早速草原に出て見ましょう。ついてきてください」


そういうとキルは、2人を草原に案内する。


草原は遠くまで見渡せるため中型以上のサイズの魔物は遠くにいても見つけ易い。


つまり安全性が高いという事だ。


小型の魔物を選んで狩ることに適している為ビギナーの訓練には

良いフィールドと言えた。


狙いはウサギ型の魔物や鳥型の魔物である。


オオカミ型や牛型馬型鹿型のようなものは相手の数によっては狩りの対象に

できないこともないが基本的にこちらが強くなるまでさけるべきである。


逃げるにしても遠くにいる時に見つけられた方が逃げやすい。


今日はキルにとってもストーンショットのスクロールをためすチャンスでもある。

気配を殺しながら移動して一角ウサギを見つけるとストーンショットのスクロールを

使った。


石で撃ち抜いて一角ウサギを一撃で仕留められた。


角と毛皮と肉が買取の対象になるので小型の割には買取価格は良い魔物だ。

魔石は小さすぎて買い取りの対象にはならない。


次に見つけたのは鳥型の魔物ケンケン、肉と尾羽は買取の対象でだ。


ケーナに矢で狙ってもらう。


「ケンケンが居る。ケーナ、弓で狙ってくれ。」


ケーナはこくりと頷くと弓を構え矢を放った。


ケーナの第1射は僅かにハズレてケンケンはにげだした。


矢を回収する為に3人で移動する。

そして獲物を再び探し始める。


そう簡単には魔物は見つからない。

30分探して1匹見つければ良い方だ。


気配感知や索敵などの魔法が使えれば直ぐに見つけられるかもしれないが、

目と耳だけであるいは鼻で見つけるのは簡単には見つけられない。


才能と経験で差が出るところでもあり稼ぎに大きく影響するところでもある。


3人の中ではキルが初めに見つけることが圧倒的に多く

その辺は経験の差というやつだ。


今度は鳥型のコッコキーを見つけてクリスに任せて見た。


コッコキーは肉以外は買い取り箇所は無いが肉は美味しい。


クリスはファイヤーボールを放ちコッコキーは炎に焼かれて倒れた。

クリス初めての狩り成功である。


「やったあ!」飛び跳ねて喜ぶクリス。

獲物を回収する。


続いて魔物の搜索をするが、中型魔物の姿を見たら危ないので離れる方向に

移動しながら捜索をする。


ケンケンを発見してキルが腰の予備武器の投げナイフを投げてケンケンを倒した。


その後はコッコキーを見つけてケーナが弓でねらう。

汚名返上のチャンスである。


ケーナの放った矢は今度はコッコキーに命中してコッコキーを仕留めた。


ケーナは、ガッツポーズである。


ここまで一角ウサギ1、ケンケン1、コッコキー2を仕留めたが、

ここでもう昼飯時である。


魔物を見つける時間が結構かかるのでコレでも順調に狩れている方でだ。


コッコキー2羽を焼いて昼飯にすることにする。


くびを落として血抜きをしたコッコキーの羽毛をむしって内臓を取り出し

半身に割って焼いて食べる。


「コッコキーうまいっすね。キル先輩」とケーナ。


「そうだな」


「今日の狩りってうまくいってますの?」


「うまくいってる方じゃないか。ただまだ小型の魔物しか狩れないからな。

稼ぎは期待できんがな」


「そうっすね。獲物を見つけるのって難しいっすね。キル先輩さすがっす」

キルを褒めるケーナ。


今日は全部キルが見つけていたのだった。

経験の差というのはそれほど違いがあるらしい。


食事を終えて午後の狩りに気合いを入れるケーナだった。

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