表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
累計1000万PV突破!  「10/2書籍発売 コミカライズ決定」 異世界スクロール職人はジョブを極めて無双する   作者: 米糠


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/395

13 初級スクロール職人 2


朝早くから清掃業務をしに向かうキル。


1日に2箇所分の清掃ができないか試すつもりなのだ。

クリーンの魔法を使えば可能なはずだ。


通常は8時間くらいかかる清掃業務だが範囲が指定されて綺麗になっていれば

おわりにしてよい許可がでる。時間は関係ないのだ。


ようは成功報酬のようなイメージである。


8時間やっても綺麗になってなければ仕事を終わる事はできない。


現場責任者に清掃範囲を聞くと作業を開始する。


責任者のオッサンに早く綺麗にできたらもう一区画の清掃業務をすることは可能かと

確認すると、そんなことができるならやっても良いが綺麗にできなければダメだと

笑って言われた。


端から無理と見て相手にしていない感じだ。


そこそこ広い区域のゴミを拾い汚れの目立つものの汚れを落とす。


どこまでやってもキリがないということも出来る作業である。


しかもオッサンの主観一つで合否がかわってもおかしくはない。


キルは急いでゴミを拾い集め、汚れの目立つところにクリーンの魔法を使った。


クリーンの魔法は1日7回は使えるはずである。

1区画に3回の魔法を使っても良い計算だ。


やってみたらクリーン3回では足りなくて、結局6回使ってしまった。

その代わり3時間でかなり綺麗になったのでオッサンにチェックを申し出る。


オッサンは驚きながらも満足の合格判定をしてくれた。


「めっちゃ綺麗になってるなあ。合格、もうひと区画やってくか?」


キルは魔力が足りないと思ったのでそのことを説明する。


「クリーンの魔法を使って綺麗にしたんですけれど、使いすぎてもう1区画を掃除する余力はないみたいです。今日はコレで引き上げます」


「残念だなあ。そういうわけか。魔法で綺麗にしたからこんなに綺麗になってるのか。納得したよ。そうでなければここまで汚れは落ちないものなあ。

次はもう少し汚れが落ちてなくても良いからに2区画に挑んでくれよ」

笑いながら現場責任者のオッサンが言った。


「はい。次回お世話になる時はそうしてみます」

キルはそういうと、冒険者ギルドに魔石を買いに行った。


冒険者ギルドでゴブリンの魔石4つ4000カーネルで買い生産者ギルドに向かう。


500カーネルで買い取っている魔石を1000カーネルで売っているのか?

ぼったくりやな〜などと思いながら生産者ギルドに着く。


生産者ギルドで蝋皮紙20枚1000カーネルで買って昼ご飯を買う前に

ゼペック工房に戻る。ゼペック爺さんは机に突っ伏して寝ていた。


「ゼペックさんお昼食べました?」


ゼペックはムックリと顔を上げ「キルか?帰りが早かったのう。飯は食っとらんぞ」


この人は朝も昼も食べてないのかもしれないと思うキル。


「コレからご飯を買いに行ってきますけど何か食べたいものはありますか?」


「そうじゃのう。キノコ屋のキノコスープが飲みたいかのう」


「じゃあキノコスープとパンと惣菜を買ってきますね」

そういうと魔石と蝋皮紙を置いてキルは街の方に引き返していった。


キノコ屋という食堂ではテイクアウトのキノコスープと

キノコとチーズののったパンが売っていた。


それを2つずつ1200カーネルで買い、惣菜屋で惣菜を見繕う。


今日は昼飯もゼペック爺さんと一緒に食べる。


「午後は暇なのかいキルさんや?」


キルさんやと言われると次に何かあるのではないかと思うキルである。


「はい。魔石と蝋皮紙を買ってきたのでスクロールを作ってみようと

思ってるんですけれどもまずは魔石を粉にしようと思います」


「フムフム、そうじゃな。それが良いぞ。ワシも見ててやるからのう」


なぜか優しいゼペック爺さんである。不気味だ。


キルは魔石をゴリゴリと粉に加工する。小一時間かけて5個ぶんの魔石を

粉にして瓶に保存した。


続いて蠟皮紙を出してその上に魔石の粉を敷いた。


手のひらをかざしステータスの紋様を思い浮かべながら魔力を込める。


光を放ちながらスクロールが書き込まれていった。


「ステータスのスクロール できたのう。後5つ作ってみよ」とゼペック。


「その前にコレを飲みな、魔力回復薬じゃ。魔力が50回復するぞい」


ゼペックの言う通り薬を飲みステータスのスクロールを続けて作るキル。


「フムフム。ステータスのスクロール6個完成じゃな。

次はストーンショットを作ってみるか」


ゼペックはストーンショットの魔法スクロールを持ってきてキルに見せる。


「この紋様を覚えるのじゃ。外に行って使ってみようか」


2人は家の裏口から外に出てストーンショットを打っても大丈夫なところで使ってみる。


「スクロールを広げて魔力を流してみよ」


キルが言われた通りにするとスクロールが光って石の弾丸が発射された。

殺傷能力のある弾丸だ。ゴブリンくらいなら殺せそうな一撃だった。


「スゲ〜〜!」キルが思わず口にする。


自分も魔法で狩りができると思う。今度狩りで使って見たい。


「光る紋様をその目に刻みつけたか?」ゼペック爺さんがキルに確かめた。


「ハイ!」キルははっきりと答えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ