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累計1000万PV突破!  「10/2書籍発売 コミカライズ決定」 異世界スクロール職人はジョブを極めて無双する   作者: 米糠


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11 ソロ冒険者の生活 7


今日もまた開墾の手伝いで有る。


昨日の魔法の評判は上々でオッサン達が今日も魔法をかけてくれと声をかける。


「そーれ!...そーれ!」


気合の入った掛け声が響きながら時間が過ぎてゆく。


キルも汗水垂らして木の根を引っこ抜く。


腕の筋肉も足腰の筋肉も3日目ともなるとパンパンのパンだ。


昼になり、いつものようにカッチカチのパンと熱々のスープで食事。


3日続けて同じものだが飽きずに美味いと感じる。


腹が減れば何でも旨く感じるに違いない。


「兄ちゃん、今日もクリーンかけてくれるんだよなあ」

いつものオッサンが声をかける。


「はい。大丈夫ですよ」笑顔で答えるキル。


「ところで兄ちゃん、クリーンを覚えるのにクリーンのスキルスクロールを使ったんだよなあ」オッサンの顔が幾分真剣だ。


「へ! はい。そうですよ」

意表をついた質問に驚き顔で答えるキル。


「そのスキルスクロールって奴で俺も出来るようになるのかい?クリーン」

このオッサン、クリーンが甚く気に入ったようだ。


「そのはずですよ。生活魔法は誰でも身につけられるそうですから」

キルは真面目に答える。


「そのスクロールはどこで買えるんだい?」


きた〜!このオッサン購入を検討でござるか?小さくガッツポーズをするキル。


「えーと、ゼペック爺さんの工房でなら間違いなく売ってると思いますよ。作れますから」

冷静を装いながらもキルからは興奮がもれでているのかもしれない。


「そうか!それで80000カーネルするんだよな。スクロール」


「クリーンのスキルスクロールは80000カーネルですね」


「80000か............うーーーん。 80000............80000。やっぱたけーなあ。」


そう言って笑うオッサンとズッコケるキル。


何だよ高くて買うのを諦めたのかよ。期待して損したぜ。


「そんじゃあ、今日もクリーンの魔法、頼んだぜ!」

オッサンはそう言うとカッタイパンを齧るのだった。


午後の部が始まり3時間頑張るとオッサン達がキルの周りに集まり出した。


「今日も魔法やるんだろうなあ?」


「頼むぜ!俺にもかけてくれよ」


昨日よりも多くのオッサン達がキルの魔法を目当てに集まってきた。


ドヒャ〜。今日は25人もいるよ。額に汗のキル。


「慌てない、慌てない。何回かに分けてかけますからね」


キルは7人づつ順番に魔法をかけることにして2、3、2の3列に

並んでもらうように誘導する。


「ハイ、詰めて詰めて。そーですよ〜、クリーン!」

綺麗になったら次の人達。


「ハイ、次の人〜。コッチコッチ、よって、よって!」

次の7人が綺麗になりまた次の7人。


残りが4人のところに遅れてきた人が加わる。

2人追加された最後の組は6人で魔法をかける。


全部で27人に魔法をかけて、13500カーネルのボロ儲け。

根の撤去より稼ぎの額で上回ってしまった。


さっきのオッサンがまたブツブツ呟き出した。


「80000か?13500...............80000」


悩んでいるようだがキルは放置プレイだ。


この現場も今日までだしな。

しかし13500も儲かったら癖になってしまうよな............と思うキルである。

今日は合わせて23500カーネルも稼いだことになる。


仕事も終わり、冒険者ギルドに戻って明日の仕事を探すキル。


明日はクリーンを活かして街の清掃作業をすることにした。


受付のケイトさんに手続きを頼む。


「はい。明日の街の清掃の仕事ですね。受付けておきましたよ。

そういえばキルさん、キルさんに面倒を見ていただきたい新人パーティーがいるんですけれど今度会ってみませんか?

弓使いと魔術師の2人組なんですけれど、前衛を加えたいみたいですよ。」


「はい。ぜひ一度会ってみたいですね。

ソロだとどうしても討伐依頼は受けにくいですからね。ぜひお願いします」


どんな人かは会ってみないとわからないし、試しに会うということに断る理由はない。

キルは二つ返事でお願いする。


「相手に話を通しますので明日の報告の時に出会いの時間と場所を設定しますね。

ではその時に」ケイトが事務的に答えた。


良い仲間と巡り会えれば良いなあと思うキルであった。


夕飯の食材を買い出しに行き、ゼペック工房に帰るキル。


今日もパンと惣菜と焼いた肉である。


ゼペックはいつものように工房の前でボーーとしていた。


「ただいま〜、ゼペックさん〜」


キルが声をかけるとゼペック爺さんは

キルに気がついて穏やかな顔をしたように見えた。

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