私の覚悟
「う~ん……、多分見てないかも……」
「このぬいぐるみ、見覚えがないな」
「そうですか……。ご協力ありがとうございます♪」
休憩を終え聞き込みを再開するも、依然として重要な手がかりとなる情報は得られず、結局収穫ゼロのままだったの……。
うぅ〜……、やっぱり全然上手くは行かないわね……。
「モモちゃんのてがかりぜんぜんつかめないね……」
「うん……、そうだね……。このままだとちょっと厳しいかも……」
「モモちゃんぶじにみつかるかな……?」
「ミナちゃん……」
重要な手がかりとなる情報を中々掴むことが出来ず、このままだとモモちゃんが本当に見つかるかどうか不安になったミナちゃんは再びしょんぼりとしていたの。
ミナちゃん……、本当にごめんね……。
「「……」」
このまま聞き込みを続けていても手がかりは一向に得られそうにないから、これ以上はやめたほうが良さそうね……。となると、そろそろあの手を使うしかないんだよね……。正直成功出来るかどうか不安があったから使うのを躊躇っていたけど、聞き込みが上手く行っていない以上もうやるしかないわね……!
聞き込みがこれ以上無理だと判断した私はあの手を使う覚悟を決めたの。
「よし、決めた☆!」
「ふぇっ!? どっ、どうしたの?」
「私、今から魔法を使うことにするね♪」
「えぇっ!?」
そして私は覚悟を決めると、気合いを入れて早速あの手を使おうとしていたの♪
私がこれから使おうとするあの手……、それは単純に魔法のことだったの♪
魔法を使うのがあまり得意じゃない私だから、魔法を使うことにどこか躊躇してしまったんだよね……。でももうこれしか方法がないから、ここは一か八か魔法に賭けてみなくちゃね♪
「アリシアおねえちゃん、ほんとうにまほうをつかうの!?」
「うん、使うよ♪」
「わ~い、やった〜☆! でもどうしてきゅうに?」
「う~ん……、これ以上聞き込みを続けても多分意味ないと思ったから、ここは別の方法として私が魔法を使ってモモちゃんの手がかりを掴もうと思ったわけなの♪」
それから私は魔法を使うことにした理由をミナちゃんに話したの。
「そうだったんだ、なるほどね♪」
「本当はすぐにでも魔法を使わないといけなかったんだけど、魔法を使うのがあまり得意じゃない私にとって成功するかどうか不安があったから使うのをちょっと躊躇っていたの……。本当にごめんね……」
「ううん、ぜんぜんだいじょうぶだよ♪ アリシアおねえちゃんはモモちゃんをみつけるためにとてもがんばってるのわたししってるから♪」
「ミナちゃん、ありがとう♪ そう言ってくれてとっても嬉しいよ♪」
「それにアリシアおねえちゃんがまほうをつかうところ、わたしすごくみてみたいもん☆!」
「そうなの!? エヘへ〜、そう言われると何だかちょっと照れるかも……♪ それじゃ、私頑張るからね♪」
ミナちゃんの言葉に救われ勇気付けられた私は、改めて魔法を使う覚悟を決めたの♪
今も少し不安な気持ちはあるけど、モモちゃんを見つけるためにも頑張って魔法を絶対に成功させなくちゃね♪




