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初恋の女の子が逆ハーを形成しながら俺に迫ってくるのは何で!?  作者: むこうみず太郎
第一部 君に願うスターチス
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落ち着かない屋上。

お読みいただきありがとうございます!





俺はそっと屋上へつながる扉を開けた。




「‥‥‥天乃。」


「えっ!?佐久間さん?ど、どうしてこんなところへ!?」



驚いた顔の天乃。


まあ、無理もないか。天乃はその‥‥‥、生徒会長だとかいう男とイチャイチャして‥‥‥。




けしからん!!




じゃなかった、それでは恥じらうに決まっているだろう。(涼風とは違って。)






男の方は知らんが。



どんな反応をしているのか気になって、最初から天乃にロックオンしていた視線を生徒会長サマに向けると‥‥‥、



「な!?桃!?なんでいるんだ貴様は!!」


「あれれ〜?いっちょ前に彼女作っちゃって〜。助平クンは〜。」


「助平いうな!!俺には桃夢という立派な名前がある!!」


「あらあら、嘘は泥棒の始まりだよ〜?」


「何言っているんだ!?本当に俺は助平じゃないぞ!?桃夢だぞ!?」



うん。従姉妹(涼風)に絡まれてて大変そうだわ。



ってか、助平って‥‥‥。


どうしてそんな名前をつけたんだ‥‥‥?涼風‥‥‥。




いつもは鋭利だと思わせる美貌?を持つだろう会長サマの顔は、涼風に絡まれたことでなんかもう‥‥‥、作画崩壊してた。



なんか、いつもこうやって涼風にからかわれていたんだなって思った。うん。




年上なのに情けない会長だ。


天乃の前でかたなしとか片腹痛い!








「天乃ちゃん。」



そうこうしているのを見ているうちに、いつの間にか愛華が天乃の手をぎゅっと握っていた。



「私のことって覚えて‥‥‥、る?」




えええええええええ!?




不安そうな愛華の声につい、声が出そうになった。。



愛華って、天乃に面識があったのか!?



えっ!?まじ!?名前呼びするぐらい仲いいの!?



面識あったのか!?(二回目)



「ひっ!!『魔女』!?」




面識‥‥‥、あった‥‥‥、の、か?



愛華よ。天乃に怖がられてないか?嫌われてないか?



仲よかったのか??




『魔女』って呼ばれるって‥‥‥、どんだけだよ。




お前、もしかして過去に天乃をイジメたのか‥‥‥?




やったことは正直に言ったほうがいいぞ‥‥‥?





「覚えてないの!?天乃ちゃん!!」


「おぼえ‥‥‥?何言っているの!?佐久間(・・・)といい、魔女といい!!」




え‥‥‥、俺呼び捨て‥‥‥?



そこは『健』いや、『彼ピ』とか『旦那様』とか!!




‥‥‥調子乗りすぎました。さーせん。





じゃないって!!俺!!



どういうことだ‥‥‥?



もうこれじゃ、中学の頃の記憶がまるごと消えちゃったみたいじゃないか‥‥‥。




もしかして天使・天乃路線から小悪魔・天乃路線に移したとかか!?


いやいや‥‥‥。



そんなことを思っていると天乃は叫びだした。



「もうなんなの!?このバグ!!」




は‥‥‥?バグ‥‥‥?


バグってあれか?



ゲームでの不具合みたいなやつ‥‥‥?


まさか馬具ではないだろうし‥‥‥。



何言っているんだ?天乃は。




戸惑っていると、天乃は目線をさまよわせた。


なんとなく生徒会長サマを探しているんだな、って思う。なんとなく。




何故か苛立っている様子から、この場から退場をしようとしているのではないだろうか?



そして、相手を見つけたようで、呼びかけていた。



「桃夢、」





でも、その相手は



「ねえねえ、助平クン。君のせいで僕はおじじ様に仕事をたくさん頂戴したんだけど。」


「知らねえよ。そんなこと。俺はあの家が嫌いだ。あと俺は助平じゃないって!!」


「は?家が嫌いなのに、家のお金を使って贅沢しているの??矛盾してない?ねえねえ。どう思う?家のお金を学校の改築とか私的に使っているのに、その責務からは逃れているって、どう思う?ねえねえねえねえ。」


「い、いや、嫌いではあったが、でも今はちゃんと当主として受け止めようと。」


「ふ〜ん?そうなんだ。‥‥‥今更何言っているの?」


「は?」


「もういいよ。ほら、ここじゃイケメン君たちの邪魔になっちゃうから行くよ。」


「どこに連れて行く気だ!?待て、引きずるな!!待って!!桃!?や、やめろ!!桃様!!!!!」





‥‥‥生徒会長サマは従姉妹(涼風)殿に絡まれて、引きずられながらどこかへ消えていった。




強いな‥‥‥。涼風。



その様子に唖然としたのは天乃だった。





「待って!桃夢を連れて行かないで!!」



唖然としながらも手を伸ばした天乃だったが‥‥‥、



「ん?邪魔しないで?元はと言えば君のせいだから。」


「ひえっ!?」


「早く僕の視界から消えてくれない?ビッチさん。」



‥‥‥酷い&怖い。



涼風の言葉と気迫に怒りがこもっていて‥‥‥。


俺たちには『仕事』をさも楽しげに言っていたけど、本当は嫌だったんだな‥‥‥。




ここは天乃を会長がカッコよくかばう場面なのだろうが、会長は既にノックダウンしていた。



早くねーか!?




「あ、あぅぅぅ‥‥‥。」




そう言って、天乃は涼風と会長が屋上から出ていくのを見送った。




「ねえ、健。」


「おう?なんだ?」


「そこに落ちていたノートを読んだのだけれども。」



俺が三人の様子を解説していて気が付かなかったが、愛華はいつの間にか天乃の手を離し、一冊のノートを拾って読んでいたようだった。(それはプライバシーとかの関係上どうかと思うが‥‥‥。)



愛華が見せてくるのは何の変哲もない大学ノートに見えるが、それを読んだ愛華の表情は険しかった。




どんな内容が書いてあったんだ‥‥‥?



怖すぎる‥‥‥。






「あ、それは‥‥‥!?」



と、唖然としていた天乃はそのノートを見た途端立ち直り、そのノートを愛華の手から奪おうとしたのを、



「はい、どうぞ。」



と愛華が渡してきた。



天乃のノートだったのか?



思わず受け取ってしまったが‥‥‥。






「返してください!!佐久間さん!!優しい佐久間さんなら返してくれます、よね!?」


「早く読みなさい。あんたが読むべきよ。健。」


「え、ええ‥‥‥。」


と頭を下げる天乃と相変わらず険しい顔の愛華が同時に言った。




ええ‥‥‥、どうすればいいんだ?このノート‥‥‥。


何が書いてあるんだ‥‥‥?



願わくば‥‥‥、普通の授業ノートであってくれ!!(いや、まあ、無理かな‥‥‥。)

最後までお読みいただきありがとうございます!!


今、ちょっと体調を崩しているので文章が多少変かもしれませんが些細な問題です。


ええ、些細です。




‥‥‥強気な愛華さん。素敵。







ブックマーク、高評価をしていただければ、やる気が出て更新頻度も上がります。


ほら、むこうみず、夏休みの宿題を残り一日で終わらせるタイプなんで!!



‥‥‥何をいっているんだ?このむこうみずという、よく分からないやつは。

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