猫が見えるんデス
霊感バリバリ美少女 アイリと、
霊感なしの兄、ヒロトの物語
初めての霊体験。
猫の霊体を見た。しかし、びっくり。ミャア❗お前、こんなに、かわいいのか❗生きてる姿を見たことはない。初めて見た時、死体だった。霊となって、逆に生きてる様な姿で見る、ミャアは、とてつもなく、かわいい❤化け猫が、こんなに、かわいくて、良いのだろうか?
「兄様、大丈夫?」
アホ面で、ミャアを見ている僕を心配したのか、アイリが、声かける。
「うん。おいで、ミャア。」手招きして呼んでみる。
ミャア〰
「かわいい❤うわースゴいな。撫でた毛並みも感じられる。」
「え、なんで、触った感じがわかるの?ミャアには、実体はないよ。」
「なんでって、わからないよ。でも、ふわふわで気持ちいい。」
「私は触れないよ。ほら。」
僕達は、手を繋いでいる。自由に動く片手で、アイリがミャアを触ろうとすると、すり抜ける。
「あれ、なんでだ?」
ミャア〰
「痛い❗」
ミャアが突然僕の小指に噛みついた。
霊の猫に噛みつかれて、傷みを感じる。❔
なんだ?どうして?
小指の先から、針で刺したように、血が出てる。
ミャア〰
その血を、ミャアが、ペロッと舐めた。
背筋が、ゾゾゾ〰〰と、寒気がはしる。
その時、雷鳴が轟いた。
窓の外を見たら、どしゃ降りの雨、ミャアに、無中で、気がつかなかった。
稲光がはしる。雷鳴が再び轟く。地鳴りの様に振動が伝わる。
家の照明が、消える。停電だ。どこかに落雷したんだ。
「チャンス❗キャア〰‼兄様、怖い。」
わざとらしく、アイリが僕の首根っこに抱きつく。
「アイリ。見て❗」
暗闇の中、ミャアの体が光っている。
やわらかく、ぼんやり、ろうそくの火のように、
「なあに、ミャア。」
アイリがミャアに、話しかける。
ミャア〰
「血の契約がすんだ?どういう意味❔」
「ミャアの言葉がわかるの?」
「何となくだけど。」
ミャア〰
「また来る?あれ、どこに行くの❔」
ミャアが反転し走り出す。閉まっている窓をすり抜け、雨の中に消える。
照明が点いた。停電が復旧したんだ。
「どうしたのかしら、ミャアは。」
「それより、離れてくれ。」
「イヤーン、兄様、まだ怖い〰 スゴ❗硬い❗」
「胸筋を、ツンツンすな。寒気がする。パンツはいて寝る。」
「ケチ〰‼」
僕は自分の部屋に入って、パンツはいて、スウェットに着替え、ベットに潜りこんだ。
なんて日だ。
生まれて初めて、猫の霊を見た。
しかも、噛まれて、血を舐められた。
血の契約って、なんだ?
アイリは、小さい子どものころから、霊感の強い女の子だった。僕には、無い。
どうして、その、アイリと、水に塗れた手を繋ぐとだけで、 霊を一緒に見ることができるのだろう❔
どうして、アイリは、ミャアの言葉が理解できて、僕には、ミャア〰としか聞こえないんだ❔
どうして、霊感の無い僕が、霊体のミャアに、触れることができて、霊感バリバリの、アイリは触れられないんだ❔
ミャアは、どこに行ってしまったんだ❔
疑問が次々出てきた。今夜は眠れないかも、、、
次の日の、日曜日の朝。僕は熟睡して目を覚ました。バカだから、難しいこと考えると、よく眠れる。
ミャア〰
聞こる。
ミャア〰
机の上に、ちょこっと座り、ミャアが、さわやかな、日曜の朝日を背に、僕を見ている。
化け猫や、幽霊は、真夜中に出るんじゃないの❔
アイリと、手を繋いでないのに、朝から、こんなに、はっきり見えて、いいの❔
どうやら、僕は、完璧に、化け猫に取り憑かれてるてようデス。
ミャア〰〰
化け猫ミャアとの、出合いのエピソードです。