猫が見えるんデス
赤星ヒロトが、少林寺拳法の稽古から、帰宅すると、妹の、赤星アイリが、猫の霊が憑いてると、兄、赤星ヒロトに告げる。
第2章猫が見えるんデス
風呂から、上がると、アイリが猫の幽霊と楽しそうに、遊んでいる。
僕には、見えない。
「ミャア」
名前まで、つけたのか。少々、気味悪い。
「アイリ、あのさぁ、、、」
「わかってる。兄様以外、信じてくれないから、誰にも言ってない。」
「あぁ、そう、、、」
僕は、冷蔵庫から、ミネラルウォーターのペットボトルを一本取り出す。
「兄様、私にも、一本頂戴。」
僕は、アイリの分を、もう一本取り出し、アイリに渡す。
「ありがとう。」
ミャア〰
ん❔
猫の鳴き声が、聞こえた。
「どうしたの❔兄様❔」
「聞こえた」
「なにが❔」
「アイリ、ちょっと、手を握っていいか。」
「うん、、、」
アイリの、手をそっと握る。
「化け猫は、今どこにいる❔」
「化け猫じゃなくて、ミャア❗そこにいる。」
アイリが指差した方向を見る。
なにも、見えない。聞こえない。
アイリの、目を見る。握る手を強くする。
「兄様、あの、お風呂上がりで、バスタオル一枚腰に巻いただけの格好で、そんなに近いと、ドキドキする。拳法で、鍛えた胸筋スゴすぎ。」
もう一度、アイリの、目を見る。指差した方向を見る。
なにも、見えない。聞こえない。
今度は、指を絡めて握ってみる。
「え、え、え、え、」
アイリの目を見る。
「兄様❗ついに、兄と、妹、禁断の扉を開く時が来たのね❗ 待ってて、私も、お風呂入ってくる。」
「ちがう。さっき猫の声が聞こえた気がしたんだ。」
「ミャアの❔」
「うん。気のせいかな❔」
「なんだ。つまんない。」
「つまらなくない。さっき水のペットボトルを渡す時に、、、水❔ まさか❔」
僕は、ペットボトルの水を自分の手にかける。
再び、アイリの手を握る。
「アイリ、化け、イヤ、ミャアはどこにいる❔」
「わかった。兄様。私の目を見て❗」
アイリの、この台詞に金縛りにあったように、動けなくなった。アイリの目を見る。
「私の見ている方向を、一緒に見て❗」
アイリが、ゆっくり視線をスライドさせる。僕は、その視線を、ゆっくり追い掛ける。
ミャア〰
見えた❗聞こえた❗
いる❗ 猫がいる❗さっき帰り道で公園に埋めた、三毛猫がいる。
「兄様❔見えるの❔」
僕はガクガク、うなずき、答えた。
「猫が見えるんデス。」
ミャア〰〰
化け猫ミャアとの、出逢いのエピソードです。