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9:出立準備後半

 武器屋に入る前。

 

 武器屋前に来たは良いけど、肝心な事を聞いて無かったな、弓は聞いていたから分かるとして、魔法を使うから杖もかな? 確認しないとな。


「防具は帝都の方が充実してるだろうから、先方で買うとして、セレスの戦闘スタイルはどんな感じ? ちなみに俺の戦闘スタイルは今の所、魔法のみだな」


「単純な攻撃手段という事でしたら、属性を乗せて弓で射たり、ダンジョンで高さが確保できない場所での範囲攻撃が必要な場合は魔法を使用したりでしょうか」

 

 ふむ、ショートボウとロングボウと魔法発動用に杖あたりか。


「弓はショートボウとロングボウを一張ずつ買うとして、矢は金属で良いなら買わなくて良いが大丈夫か?」


「弓は一張で良いですよ、矢は練習して慣れれば大丈夫です」


「ダンジョンでショートボウだと威力が見込めないだろ? ショートボウは例の対策だ、ロングボウを担いで馬車に乗り込むのは嵩張るだろ」


「なるほど、理解しました」


「それと魔法用に杖だな」


「弓と取り換えながら戦うのは隙が多くなり危険ですし、無くても発動に支障はないので要りませんよ」


「それもそうだな、俺には戦闘経験が圧倒的に少ないから助言はありがたいな、では入ろうか」


 そして武器屋に入る。


「いらっしゃいませ、どの様な品をお探しでしょうか」


「彼女にはロングボウとショートボウを一張ずつ、俺にはダガーを二本頼む、それと剣を吊るす剣帯を二本」


「弓は此方からお選びください、ダガーは此方になります」


「すまないなセレス、俺には弓の良し悪しが分からないんだ、自分で選んでくれ」


「はい、マグロは自身の武器を選んでください、こちらは大丈夫ですから」


 数はあるが素材の上限が鋼鉄止まりだな、セレスと俺の護身用だからとりあえず鋼鉄で良いか、その都度良い品に変えれば良いからな。


「ダガーはこれで良いな鋼鉄製を二本」


 あっさり決まった。


 セレスも決まった様だな、可能なら試射してこの場で慣れれば良いが、無理そうなら冒険者ギルドに行くか。


「弓は試射可能かな?」


 素材を複数種類使って作成した合成弓か。


「ではお選びいただいた品を、此方へお出で下さい」


「セレス、これを使え」


 鉄と関連付けした無限の矢筒を渡す。


「ありがとうございます、お借りします」


 絵になるな、背中に斜めに装着して左足が前だ、右利きらしい。

 

 試射も滞りなく終わり支払いを済ます、代金は金貨二十枚なり、買った弓と無限の矢筒は無限収納袋へ入れておいた。


「防具は帝都で買うから次は、服屋に行こう、三着ほど買おう、動きやすい物を選んでくれ、下着の変えも三着な」


「はい、選んできます」


「いらっしゃいませ」


「彼女の服を頼む」


「こちらへどうぞ」


 セレスは店員と奥へ入って行き、時間が出来たのでステータスを確認してみた。


 怪盗=マグロ

 年齢:16歳

 Lv:8

 種族:竜人族(特殊)

 職業:見習い魔法使い

 状態:良好

 HP:406/1192 

 MP:197/699

 STR:235  

 VIT:187  

 DEX:161(50)

 INT:204(50)

 LUK:130  

 EXP:350/9000

 フリーポイント:600P


 戦ったのは決闘のみ、あれで経験得たのか、600Pを振り分けておこう。


 HP:406/1492 

 MP:197/1479

 DEX:461(350)

 INT:504(350)

 フリーポイント:0P


 となった、そうこう調整してる間に服も決まったらしく、金貨三枚と銀貨三十枚だった。


 馬車の件を聞いておこう、せっかく近くまで来てるからな。


「セレス、馬車は予約が必要なのか?」


「予約は必要ありません、出発場所の西門前に現地集合となってます」


 この世界は大丈夫なのか? 定員オーバーしたらどんな対応するんだろうな、やっぱり早い者勝ちで残りは後の便へ、と強制なのかな。


「馬車での移動の最中では、食事はどうなる? 各自準備なのか?」


「帝都までですから、途中の町々で宿泊しながらです、ですから朝と夕食は宿で済ませますね、お昼は各自持参です」


「なるほどな、一応三日三食分を確保しておくか、準備不足で食べれませんってのは避けたいからな、それじゃ、色々な事を話さないといけないから、宿屋に戻ろう」


 そう宣言し、寄り道もせずに宿屋に到着。


「お帰りなさい」


「すまないが二人部屋に移りたい、それと明日以降の宿泊のキャンセルと、弁当を十八食分、明日の早朝にお願いしたい。

 支払っていたお金で足りなければ支払うがどうだろう?」


「ダブルの部屋で宜しかったですか? お昼のお弁当承りました、料金は足ります、と言いますかお返しします、えーと差額は」


「必要ない、無理に昼食をお願いして弁当箱を返却出来ないからな、相殺にしてくれ」


「ありがとうございます、了解しました、三階一番奥の部屋になります、ご案内します」


 案内され部屋の前にて。


「此方です、夕食は後一時間程度経てば食べられますのでお時間にお出で下さい」


 早速部屋へ入ってみると、ベッドが一つしかない、あれ、もしかして俺、失敗した?


「あれ? ベッドが一つしかないな・・・」


「マグロがツインでは無く、ダブルを選びましたので」


 とうとうやらかしたよ、それも初日に。


「ああ、なるほど・・・変えてもらってくるか」


「私はこのままで構いません」


「そうかすまないな、それでだが色々と説明するぞ」


「はい、お願いします」


 これをPT員に話すのは必須事項だからな、戦闘してて怪しまれるぐらいなら、信用して話しておくべきだろ、変な勘繰りされるより良いはずだ。


「これから話す事は他言無用だ、最重要機密だと思ってくれ、元々俺はこの世界の住人ではない」


「はい?」


「元の世界で一度死に、前者の世界の神とこの世界の神であるエウシオン様によって助けられて転生させてもらった。

 こちらの世界に来たのは数日前だな」


「とてもではありませんがその」


「信じられないだろうが、これなら少しは理解できるかな?」


 白金貨48枚を見せる。


「如何されたのですか、これほどの大金を」


「前世での記憶と、神に頂いたスキルによって得たお金だ、他者から奪ったりしたお金じゃないよ。

 本気になれば経済的に国を追い詰める事も出来る、しないけどね」


「了解しました」


「明日は戦闘になるから、お互いに実力も知らずでは安心出来ないだろ? だからまずは見てくれ」


 コマンドから偽装してないステータスとスキルを開示して見せる。


「竜人族なのは外見から判断してましたが、翼の件が有り不思議に思ってました、特殊となってますね」


「そこはさっぱりだ、判断材料が無くてな。

 竜人族と言えば、送り出されて初めてサパンの町に着いた時に門番から竜人族の里からきたのかと問われて、話を合わせて入ったのだが。

 門番が知ってるほど近い場所なのか?」


「サパンから東へ馬車で五日ほどの距離で山中にあるそうです、行ったことが無いので詳しい位置は分かりません」


 オークションが終って、ダンジョンである程度レベルを上げたら行くかな、そこなら俺の事も分かるかもしれないし・・・


「なるほどな、それでセレスのステータスを見ても良いか?」


「どうぞ、開示しますのでお待ちを」


「鑑定するから大丈夫だ、それじゃ失礼するぞ」


 セレスティーナ

 年齢:86

 Lv:31

 種族:ハイエルフ

 職業:魔弓士

 状態:良好

 HP:2890

 MP:3300 

 STR:475  

 VIT:410  

 DEX:710  

 INT:810  

 LUK:580  

 EXP:1300/32000

 フリーポイント:1500


 ユニークスキル:暗視、鷹の目


 パッシブスキル:全属性抵抗4、全異常耐性4、最大MP上昇5、MP回復速度上昇5、消費MP減少4、魔力操作5、魔力探知4、無詠唱


 アクティブスキル:弓術5、水魔法5、風魔法6


「強いだろうと思っていたがこれほどとはな、俺が足を引っ張りそうだ、フリーポイント1500かこれも割り振りを決めないとな」


「・・・1,5倍ほどに強くなっています・・・」


「それは俺が受け取った神の加護の影響だな、PT全員に影響が出るんだよ」


「これは本当に神からの恩恵、異世界者とは本当なのですね」


「だから此方の世界の常識がからっきしなんだ、手間だろうけどフォローを頼むよ」


「冒険者ギルドのやり取りでの違和感がやっと理解できました、解放して、いえ、救って頂いた恩を少しでもお返しします、それにマグロの嫁の座を狙います!」


 決意は固そうだな、奴隷から解放された時点で決意してのかもしれない、いや、俺には勿体ないほどの美女だぞ、良いのかな俺で、卑屈になるより受け止めるべきか?


「いや、俺には勿体ないほどと言うか、俺は嬉しいんだが、本当に良いのか?」


「マグロが良いんです、マグロじゃないとダメなんです!」


「異世界に来て二日目で嫁さんゲットするとは思わなかったよ、セレス、落ち着いたら神殿で式を挙げよう」


 で、神殿と言ったが有るんだよな?


「ありがとう! マグロ!」


 セレスに押し倒されるが、まだ要件が残ってるんだよ。


「待つんだセレス、要件が済むまで待ってくれ」


「わかりました・・・」


 しぶしぶであるが、納得? したようだ。


「話は変わるが、スクロールでどうやって覚えるんだ? 服を買ったものの、着れないから俺にとって死活問題なんだよ」


「確かに問題ですね、スクロールに魔力を込めるだけです、発動可能な能力があれば覚えられます、この場合は最大MPが関連してます」


「それならセレスも余裕だな、セレスの分も買って来たから使ってくれ、金額的な事は気にする必要はない、世界を経済破綻まで可能なほど稼げるから遠慮は無用だぞ。

 ちなみに今現在、金塊を十三万五千kg所持してる」


「・・・・・」


「とりあえず使ってみようじゃないか」


 二人そろって魔力を流し込み生活魔法【クリーン】を覚えて早速使って身綺麗になった、替えの服が無い上に風呂に入れない為、今後大活躍するのだった、食事も済ませ寝る段になると。


「さて明日も予定が有る事だし寝るか」


「はい、先ほどの続きを」


「今日初めて会った上に俺は未経験だ、それはハードルが高すぎるから慣れてからにしよう」


「それでは、マグロ様はじっとしていて下さい」


「いや止めておこう、だけど代わりに抱き枕代わりになってもらって良いか?」


「はい、喜んで!」


 2人とも全裸に成りマグロはセレスを凝視する、肌は白くシミ一つなく乳首は奇麗なピンク色、圧巻なのは大きな胸、垂れる事無く張りが有った。


 前世でも経験の無かったマグロは固まったまま立っているとセレスに誘導され一つのベッドで寝るのだった。

お金は稼ぎ放題なので割合します。

R15で何処まで書いて良いのか判断が付きません、不快に思われる方は感想覧にお願いします、多ければ削除の方向で検討します。


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