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60:クエスト受注

 後も至って順調だ。

 翌日早朝にセクタルの外門前に【ゲート】で移動し、再度仮証明書の発行から俺が身元保証人となり正式な証明書へ切り替えをし、宿を借りた後は一時解散だ。

 別れて移動する際、最低でも俺の嫁を一人を連れて行くように厳命しておいた、翌日の帝都も同じ対応だ。

 帝都での防具購入後一時解散、翌日の朝にバルカント諸島へと【ゲート】で戻った。

 俺か? 俺は冒険者になるって言ってた人を連れて登録に行った、後は依頼内容の確認だな、どの方面の依頼が多いのか調査だ。

 戦闘面に関しては問題無いのだが、護衛依頼の多いストレイルより帝国が彼らには合ってる様だ。


「それじゃ、最終的に向かう地を決めてもらう事になる、話し合いも必要、荷物の整理も必要だし、どの位の期間が欲しい?」


「短くても2日頂けませんか?」


「マグロさん、2日では短すぎます、1週間程度を目途に考えては?」


 今生の別れとまではいかないが、これ以降、会う事が難しくなる、別れを惜しむ期間は当然必要だな、それゆえ此方からの提案はしなかった訳だし、シェルの案に乗っておくか。


「それじゃ、1週間程度と考えておこう、食材はストレイル産で良いか、その為に買っておいた品だからな、食糧庫があるなら案内してほしい、そちらに出しておく。

 その後ブロッサスが頻繁に出入りしてた部屋をくまなく調べるぞ、それが終わったらセレスとアマリアはついて来てくれ、弓の受け取りに行くぞ」


「ティアも行くにゃ!」


「ロンバルトから弓を受け取って試し打ちするだけだぞ、戻るまで1時間も掛からないけど良いのか?」


「それで良いにゃ」


「それじゃ、そう言う事で解散、すまないがアマリアは案内してくれないか」


「食糧庫からご案内します、此方です」


 地下1Fへ案内してもらい食糧庫へと入った、予想通りだな、肉と果物が大半で野菜類が香草程度しかない、ちょっと確認しておくか。


「調味料の類は調理場にあるのか? 見た所、風味付けに香草はあるんだが」


「量としては少ないですが砂糖と塩は調理場にあります、それらはこの島で自作した品です」


「へえ、砂糖が取れるのか、それは楽しみだな、それじゃ香辛料の類は無い訳か、大量に使う品でも無いし、そっちは調理場に置いとくか。

 肉はあるようだけど、今手持ちの肉も置いとくかな」


 野菜類を多めに、俺は食べないからと犬の肉を提供しておいた、調理場の調味料棚に各種香辛料を1瓶ずつ提供した。

 適当に舐めたりして味の確認をしながら作る事を願った、作るのは俺じゃないから適当にうまくやるだろ?

 いよいよブロッサスが生活していた部屋のガサ入れだな、1つずつ確認しながら不要な品は空いた樽へ放り込む、衣服に武器防具に日用品は不要だ、すべて処分、このガサ入れしてる最中に気がついた。

 何かと言うと、無限収納袋に入れれば簡単に必要そうな品をえり分ける事が出来る事だ、タンスなど丸ごと収納はせずに引き出しから取り出して一気に収納する。

 そうやって個別にした状態で収納すれば【アイテム】覧に全て書き出され、怪しい品を取り出して実際に見るのが手っ取り早い、上手に隠していても一覧化すれば探す必要さえ無いからな。

 俺が収納し、怪しい品を嫁さんに渡して判断してもらう、と言う作業に切り替わったので一気に時間短縮だ。


「やっぱり予想してた通り、通信水晶しか手がかりが無いな、ちょっと連絡先を全て書き出してくれないか?」


「マグロ様、書き出すも何も、一件しか登録されてませんが、どうされますか?」


 うーん、確実に陛下とやらへの直通だろうな、こっちから連絡した場合は先方に気がつかれるのは当然として、挑発する行為になる恐れがある、どうしたものか。


「それって、やっぱり陛下とか言う奴への直通だよな、こっちから連絡して刺激した場合、余計に一波乱起こりそうでな、セレスはどう思う」


「先方次第ですが、此方の不利益の方が多いと思います、相手が身分も何もかも話さなかった場合は、ブロッサスが排除された事を相手に伝える結果に終わります」


「これはブロッサス専用にゃ、それをマグロが使っては、殺して奪いましたと宣伝する様なものにゃ、使わない方が良いにゃ」


「俺も使うのに気げ引ける上に、二人が否定的な意見か、これはそのまま保管しとくかな。

 それじゃ出かけるか、その前に家を出しておかないとな」


 外の手近な場所に【ストーンウォール】で平にし、その上に貰った家を設置、即席の家が完成だ。

 【ゲート】でライネルの鍛冶屋に直接繋ぎ、3人で向かった。


「こんにちは~、ロンバルト居るかい」


「こんにちはには早いぞマグロ、直ぐ来るだろうと思ってマジックバッグに入れておいたんだ、これだ」


「ロングボウと比べたら玩具に見えるな」


「素材が素材だから、威力は侮れないぞ、矢も100本用意しておいたから実戦してみたらどうだ?」


「そうだな、ライネルのダンジョンに行って来るかな、動きが遅いし、良い的だ、同じ仕様のロングボウ用の矢を100本くれ、威力の差を見てみたい」


 セレスは素材が同じロングボウ、アマリアも素材が同じショートボウ、両者にはスキル使用しない場合も試してもらった。

 お互いに弓を交換したり、スキルを試したりと検証した結果、やはり同じとはいかず、飛距離も当然ながら違っていた。

 アマリアの弓を発注してアマリアのみ先に帰還してもらった、ブロッサスの遺体を届けようと思ったからだ。

 要件を伝えて即会う事にはなったのだが、謁見の間で遺体を渡す訳にはいかない、門前に来てもらう事になった。


「ご足労頂いて申し訳ないなセル殿、聞いてると思うがブロッサスの遺体を引き渡しに来た」


 遺体を取り出して眼前に置いた。


「ご足労などとんでもない、遺体を引き渡しにマグロ殿が来られたと言う事は、捕らわれてた者達を無事に救う事が出来たのでしょう?」


「その通りだ、俺達が向かって以降、誰一人として負傷した者は居ない、もちろん死者も居ないよ。

 今は身の振り方を考えて貰っている最中さ」


「それでしたら、罪滅ぼしになるかどうか判りませんが、仕事を斡旋させて頂きますよ」


「なぁ、セル殿、この地の上層部がブロッサスと結託していたんだ、本人が望んでも俺が行かせない、当然だと思うだろ?」


「確かに、それを考えればライネルほど、来たくない場所は他にありませんか」


「そう言う事だ、よって、名前も性別も、助けた人数も此方へ情報は渡さない。

 変に探ろうとするなよ、それをしたら、即俺の敵だと判断して潰す必要性が生じるからな」


「マグロ殿に言われるまでもなく肝に銘じておきましょう」


「話を変えますが、聖王国への対処はどの様になりました?」


「出発はしました、早速と言いますか、襲われたと連絡が入りました、身に着けていた品から特定可能な物は発見されていませんが例の枢機卿が派遣した者達でしょう、此方も無傷とはいかず、死者は居ませんが負傷者が多数出ています」


「ユリウスが王の位に就いてた頃に忠告しておいたんだが、対策をしてなかったんだな、遂行は不可能なのか?」


「幸いにも部位欠損までは至っておらず、治療を施して再出発しております」


「首都に入るまでが勝負だな、特に国境を超えるまでか、自国の領地内で盗賊に倒されたと主張しようと、野放しにしていたと批判は免れないからな。

 それを考えればストレイル内でケリをつけたがるはずだ、注意しておかないとマズイぞ。

 俺が相手側なら、手始めに第一陣として、どの程度の規模を送り込めば殲滅可能か探る為に捨て駒を送る。

 その検証をした後、確実に遣れる人数を送り出してぶつける。

 それじゃ、俺はこの辺で失礼するよ」


「早急に検討し、追加の部隊を派遣するように伝えます」


 この会談後に転移して帰還、ファサラに使節団が襲われた事を伝えた。


「マグロさん、お願いがあります」


「みなまで言うな、行かせてくれって話だろ、話し込む前に皆を集めよう、意見が聞きたい」


 空間把握で位置は分かるからと俺が呼び集め、家の居間にて全員集合した、アマリアも同席している。


「呼んだのは聖王国の件だ、使節団が襲われて負傷者が多数出たらしい。

 それでファサラが行かせてくれとの事だ。

 皆は如何したい?」


「加入当時のシャルも帝都の近衛騎士団長と同程度の実力でした、その兄なら当然シャルより実力は上のはず、その者が居てなお負傷者が出るのであれば、相手の実力も相当なものでしょう。

 私たちが出向かねば全滅するのではと思います」


「判断としては、俺も同じく全滅する可能性があるだろうな、と思っている。

 それは置いといて、今まで俺が独断でなんでも決めていた、独断専行だよな、それに皆を巻き込んで来た。

 今回の件の判断を皆に任せたい、静観するもよし、出向いて対策するもよし、どうする?」


「心にもない事を言うのにゃマグロは、早く行く方向で話を進めてくれと顔に書いてあるのにゃ」


「ティアさんの言う通りです、マグロさんはマグロさんらしく、皆を導く存在として振る舞ってください」


「そうですよマグロ様、これまでの様に主として振る舞って下さい」


「しかし、反対意見は無いのかね、俺は彼らに1週間程度の期間を与えただろ、その間にケリをつけようと思ってたんだがな」


「ではマグロ様、その様に行動しましょう、誰と向かいますか?」


「そこはカエラさん達次第かな、俺としては荒事にまで巻き込みたくないし」


「と言う事らしいです、この地でお待ちして頂けますか?」


「セレスさんに頼まれてはお断りできませんね、それに、足を引っ張る恐れがありますから待つ方が良いでしょう。

 それに、解放したとは言え、彼らのみ残しては不安を募らせてしまいますから」


「では、彼らの事をお願いします、ファサラは確定として、アマリアは如何する? 行くなら冒険者ギルドに登録してからだな」


「マグロは彼女をどうする気だにゃ?」


「無下には出来ないから、恩を返したと本人が思うまで留めるつもりだ、その後は言い方が変だが解放だな、拘束してるつもりは無いんだが」


「マグロさん、予想だと結構な戦闘をする事になります、いずれ離れる者のレベルを急激に上げるのは憚られるのですが」


「シェルの指摘ももっともだな、他の者はどう思う?」


「マグロ様、いっそ嫁に迎え入れれば万事解決しますよ」


「あのなセレス、俺に嫁が何人いると思ってるんだ、セレス、ティア、シェル、シャロ、カエラさんと5人も居るんだぞ、それにファサラも予定に入ってる、頼むから増やそうとしないでくれよ、身が持たないって。

 今もカエラさん抜きで4人のローテーション、まぁ事はしてないが、いざ子供ってなったら倒れる自信があるぞ」


「マグロ様もお忘れですか? ご自身のレベルをもってすれば、毎日事をしたとしても倒れる事なんてありえませんよ。

 もっと詳しく言えばVit依存なので絶対に倒れません」


「ブフォ! おいおい、えらく具体的だな、まぁ確かに俺の方がステータスに関する事は知らないからそうなのか、としか言いようが無いけど」


「マグロのハーレム軍団再結成にゃ!」


「ティア、今度から毎日倒れるまで弄り回そうか?」


「望む処にゃ!」


 いかん、逆効果だった、開き直ったよこいつ。


「脱線し過ぎだって、皆がドン引きしてるじゃないか、どうするかね、また下手すると1000超えるぞ」


「マグロ様、1000を超えるとは、どういった事でしょうか?」


「ブロッサスがスタンピートを引き起こした際に6人で魔物を倒し過ぎてな、当時メイドだった者も含めて、俺のクラン員全員がLv1200を超えたんだよ」


「グッ、ゲッホゲッホ・・・それは本当ですか! ぜひ嫁にして下さい!」

 

 あちゃー、本気になっちゃったよ、セレスとティアが要らんことを言うから・・・

 しかし、気に入らんな、レベルの為に結婚してくれって。


「マグロ、今晩はアマリアが相手だにゃ、拒否はダメにゃ」


「さすがティアさん、マグロさんの弱点をよく知ってますね」


「なぁティア、ここで俺の対応だと何と言うと思う?」


「そうだにゃ、わかったよ、俺が決意すれば済む事だろ、結婚してやるよ、だにゃ」


 こ、こいつは・・・


「あのなティア、レベルの為に結婚してくれって言ってるんだぞ、そんなの認める訳が無いだろ。

 話を戻すぞ。

 今セレスが持ってる恒久の魔法袋に食料品を入れてカエラさんに渡しておこう、この地で待っててもらうよ。

 先方と合流してからなんだが、一応2国からの使者って名目だ、飛んで行くって選択肢が取れない恐れがある、まぁ強引に乗せて町の入り口前で降り立ち、出発したら飛び立つって案をごり押ししようと思ってるけどな、そんな訳で帰還が遅くなる恐れがあるって事を念頭に入れておいてほしい。

 ティア、今回の指揮取るか?」


「流石マグロにゃ、ごり押し結構! ふふふ、にゃはっはっはっはっ、この度指名して頂いたティアにゃ、全軍出撃にゃ! そうだにゃ、アマリアは残るにゃ」


「そう言う訳なんで、受け渡し完了したらカスタルに行ってカサンドラさんと面会、その後に位置を聞いてから後を追うぞ」


 食料をごっそり渡して、マグロ、セレス、ティア、シェル、シャロ、ファサラで向かう事となった。

 【ゲート】でカサンドラさんの邸宅前に直接転移し、情報をもらったのちマハタルへテレポーターで移動、北門から外へ。

 そして現在位置はマハタルから北へ向かい龍化したマグロの背中だ。


「マグロ、もっと高度を上げるにゃ、左右への視界を広くして広範囲を探すにゃ」


 要望の通りに高度を上げ地上5kmほど、ティアの目じゃ見えないだろうに、他人任せかね、そして数分後。


「マグロ様、前方に馬車発見、護衛してる者の姿も確認できます、きっとあれでしょう」


「前方1km先に回り込んで地上にて人化にゃ、その地で待つにゃ」


「グルァアア!」


 ティアの要望の通りに動き地上で待つ事に、そして到着を待つ。

 待つ事2分程度、馬車が減速し合流する事が出来た。


「こちら【真摯の断罪者】のティアにゃ、今回ティアがこのクランの指揮者にゃ、そちらの統括者はどなたにゃ?」


「俺はクリニス=ヴァンティユ、使節団の団長を拝命している、お噂はかねがね聞いております。

 今回来られるとは聞いておりませんが、どの様なご用件でしょうか?」


「何者か不明の者達に襲われたと聞いたのにゃ、それを知ったファサラの要望で助けに来たのにゃ、飛んで行くと言う選択肢は取れないかにゃ?」


「左様でしたか、しかし、国境を超える際に通常の手続きをもって越境する必要があります、飛んで越境をすると言う選択肢は取る事が出来ません」


「それじゃこうするにゃ、越境の際には地上に降りて手続きを済ませるにゃ、済んだら飛んで移動にゃ、そうすれば襲われる心配も無いにゃ」


「・・・・・」


「悩む必要は無いにゃ、使節団のみで行ったら確実に全滅にゃ、理由を知りたいかにゃ?」


「それは是非に」


「一度目の戦闘は単なるおとりにゃ、その戦果で殲滅可能な人員を割り出すにゃ、2度目の襲撃が本命にゃ、簡単な事にゃ、それで【真摯の断罪者】が来たのにゃ。

 襲われるのを待つかにゃ? それとも回避するかにゃ? 何方が良いにゃ?」


「・・・回避しましょうよろしくお願いします。

 命令を伝える! 御者は馬車で帰還、この事を地位有る者に伝えろ、残りの者はティア殿の提案の通りに動く事とする、1名の食料を残して持ち出した後移動を開始する!」


 中々の決断力だな、少し補間しとくか。


「作業しながらで構わないから聞いてくれ、途中で敵部隊を発見した場合は顔が見れる程度に殲滅して収納する、かの地で此方を襲って来た者として相手に引き渡し抗議する事とする。

 魔法で仕留めては判別不可能になる、この為弓で対応、セレスを中心として殲滅してもらう。

 それと確認したい、犯罪判定の水晶で引っかかる者が居るなら今の内に帰ってくれ、相手国で判明しては此方が不利となる、以上だ」


「貴殿が怪盗=マグロ殿か・・・・殲滅の件、了解した、犯罪判定は出立の際に調べたので大丈夫だ」


「クリニス殿、言いたい事があれば言ってくれて構わないぞ、作戦中なので手短にな」


「・・・・特にない」


「そうか、恨み節の一つぐらい出るかと思ったが拍子抜けだな」


 瞬間的にだが青いマーカーから赤くなったな。


「マグロ様、その位で、挑発してはいけませんよ」


「失礼したクリニス殿、申し訳ない」


 作業も終わりマグロが龍化、翼をエレベーター代わりにして全員を乗せて飛翔、高度1kmほどとあまり高くは飛ばず街道沿いに飛び続けた。

 途中で発見した80人から組織された敵集団を上空から一方的に殲滅して収納、更に奥に居た監視員と思しき者2名は足を狙い撃ちにして生かしたまま拘束した。

 そうして国境から1km手前に着陸して人化、歩いて国境検問所へ到着した。


「では其方ら、越境の理由を述べ、身分証を提示せよ」


「待つにゃ、その前に確認したい事があるにゃ、あなた方は国境警備も兼ねてるのかにゃ?」


「両国へ5km程度だが管理を任されてる」


「了解したにゃ、それならティア達を襲って来た盗賊を引き渡すにゃ、ファサラ、二人を渡すにゃ」


 両足を粉砕され、止血のみされた二人を放り投げて引き渡した。


「・・・盗賊の身柄をお引き受けする、では改めて「待つにゃ、此奴らの取り調べが先にゃ、ティアに任せるにゃ、この手の尋問は得意にゃ」


 国境警備兵を無視して尋問を開始する、粉砕骨折は治療が難しい為に一度切り飛ばして部位欠損の治療だ。


「お前の雇い主は誰にゃ、あの場で襲わせたのはなぜにゃ」


「待って頂きたい、それは我らの任務、貴方の手を煩わせる訳にはいかない」


 スルーして拷問を開始する、両足を斬り飛ばし、両腕を折り、歯を引き抜き治療して同じことを繰り替えす、時間が無いのでそのまま引き渡した。


「なかなか気合いの入った奴なのにゃ、それじゃ引き渡すのにゃ、クリニス殿、後は任せるにゃ」


「では改めて、我らはライネル及びストレイル両国の使節団だ、向かう旨を伝えてある、確認してもらおう」


「書面は確認させて頂いたが、人数が合いませんな」


「此方の6名はクラン【真摯の断罪者】の方で急遽護衛の任務に就いた方だ、我らが身分を保証する」


「では身分証の提示を」


 6名共に冒険者ギルドカードを提示し無事に通過できた。


「うーむ、結構挑発したと思うんだが仕掛けて来なかったな」


「聖王国とストレイルの合同部隊だからでは無いでしょうか」


「入国審査だから聖王国側の兵だよな、襲う部隊を通すのに便宜を図ってると思ってたんだが。

 まぁ良いさ、証拠がある以上彼方は首に縄を掛けられた状態だ、後は現地で吊るすだけだしな」


「使節団の人でだにゃ、行先までの地理が分かる人は居ないかにゃ?」


「それは彼の担当だ、紹介する、ストレイル側の視察団員でSランク冒険者のアンドレ殿だ」


「今からマグロに龍化してもらうにゃ、アンドレはマグロに指示を出すにゃ、全員騎龍にゃ!」

 


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