5:戦闘スタイル
2016/09/12:行間調整。
宿屋は冒険者ギルドへ向かいながら探そう、町の中心部付近で探せば問題ないだろう、悪質なら直ぐに発覚しそうな場所だから、と思い宿屋らしき店の壁に貼り出されている表示価格と外見のバランスの良さそうな宿屋を発見し中へ入ってみる。
と言っても本当は適当だ、一軒の情報を覚えて見比べただけ、ほとんど勘だな。
「いらっしゃいませ、お泊りでしょうかお食事でしょうか」
宿泊料金しか書かれていなかったので改めて聞いておくかな。
「泊まりで頼む、料金はいくらです?」
「一泊素泊まりで銀貨1枚、朝晩食事込みで銀貨1枚と銅貨二十枚、お湯が桶一杯五銅貨となっております」
「では朝晩食事込みの夕食後桶1杯のお湯も毎回で十日分頼む」
「銀貨十二枚と銅五十枚となります、宜しいですか?」
「それで良い」
「では此方にお名前をお書きください」
台帳を用意されそれに書き込む、書こうと思った事を勝手に手が動いて書いて行く、自分の手じゃないみたいな変な感覚だがとりあえず書ける事にほっとしたマグロだった。
「マグロさんですね、承りました」
銀貨十三枚渡しお釣りの銅貨五十枚を受け取る。
最低限度の品を買いたいから聞いとくか、冒険者ギルドは後まわしだな。
「すまないが冒険者用の雑貨を取り扱ってる店と服を扱ってる店を教えてくれないか、着の身着のままでな、タオルや着替えを買っておきたい」
「それでしたら中央広場から西へ行きますと左手に雑貨店が見えてきます、服店は数店舗ありますが、新品をご所望であれば道を挟みまして対面にあります」
「ありがとう、早速行ってくるよ」
教えられた道順を辿り、防具を並べられた店舗の隣に所狭しとランタン、ロープ、外装、何か入った瓶、歯ブラシなどなど所狭しと並んでいる雑貨店の中へと入った。
「いらっしゃいませ」
「歯ブラシとコップ、一ℓ程度入る水筒、タオルを5枚お願いできるか?」
雑多と並ぶ商品から探すのは手間だと思い全て店員に丸投げだ、見た目で分かる品もあるが用途がさっぱり分からない品もある為へまをしない様にとの思惑も当然ある。
「此方になります」
無限収納袋があるから入れ物は不要だが、偽装は必要だな、リュック対応だと突然の戦闘では邪魔になるから、即座に置ける肩掛けタイプが欲しいな。
それと回復薬だな、スキルを覚えているから魔法で治せると思うけどMPが空でした、じゃ洒落にならんからな、その手の薬が在れば良いのだが。
「それとだな肩掛けカバンと回復薬って何が有る?」
「肩掛けカバンはこちらからお選び下さい、回復薬は飲み薬のポーションが御座います、用途はHPとMP回復、それと各種状態異常回復薬です」
「それじゃポーション専用のポシェットってあるか? 取り出す手間が極力省けるのがあればいいんだが」
「ポシェットは間仕切りされた十本用と二十本用がございます、どうされますか?」
「では二十本用を、それとポーションだな、一日の購入上限とか決まってるか?」
「購入上限二十本までとなっております、これは種類問わず重複します」
「HPポーションを五本、MPポーションを十本、状態回復ポーションを五本これは総合的なのはあるか? 毒や麻痺を問わず回復可能なのを」
「HPとMPポーションにはランクがございます、今販売可能な品としては初級が銅貨五十枚、中級が銀貨五枚、上級が金貨一枚です。
総合状態回復として万能薬がございますが金貨一枚となります、毒や麻痺それぞれに対応したポーションであれば安いのですが宜しかったですか?」
なるほど、あの緑がかった百cc程度の瓶が回復薬のポーションなのか。
「HPとMPポーションは中級を、万能薬も言った通り五本くれ」
「わかりました、全て合計しまして金貨5枚と銀貨八十枚となりますが宜しかったですか?」
金貨六枚を手渡す
「これで頼む」
「お釣りの銀貨二十枚になります」
「大将、すまないが誰にも見られず一人で修行可能な場所はあるか?」
「それでしたら利用料金が発生しますが、冒険者ギルドで利用可能なはずです、利用する旨を受付けへとお申し込み下さい」
「なるほど、ありがとう行ってみるよ」
「毎度ありがとうございました」
残金:金貨五十一枚、銀貨五十六枚銅貨五十枚。
次は服だな三着位買っておくか、服には無頓着なマグロは黒を基調とした地味な色を選んだ、むろん三着とも、それと下着も三着分だ、ただ、翼が有る為に一般人が着る服では着られず宿で後悔した。
下着はサービスされた、出費金貨三枚なり。
修行場所を聞いたのは金策の為だった、奴隷を買うとなると金額がさっぱり判らない、その為に新たな試みをするつもりだった、むろん誰にも知られてはならない、目をつけられるからな。
そして改めて冒険者ギルドへと向かった、二階建てでかなり大きいからはた目から見ても一発で分る、剣と盾が交差する看板が張られていた。
冒険者ギルドに入ると僅かながら数人いる。
(おい、あれ竜人族だよな、だが翼って生えてたか?)
(いや、無いはずだな、特殊な固体か?)
(それだと忌み嫌われて追い出された口かもしれないな)
(種族としては近接戦闘に長けるから仲間に入れたいが・・・)
(止めとけ、追い出された奴だとしたら厄介ごとに巻き込まれかねないぞ)
(竜人族と揉めるなんて命が幾つあっても足りないぞ、関わるなよ)
好き勝手言われているな、これだと門番の忠告に従って奴隷を購入するのがベストの様だな。
受付の女の子猫族だよな、顔は人だが頭からぴょっこり猫の耳が生えてるし、異種族の奴隷も良いな、俺猫は大好きだし候補に入れようかな、などと考えながらその人が居る受付へと向かった。
「いらっしゃいませ、ご用件は何でしょうか?」
「一人で修行可能なスペースの貸し出しがあると聞いて来たのだが、利用は可能かな?」
「直ぐにでしたら一部屋開いていますので利用可能です、後日でしたら予約しますがどうされますか? 利用料金は一時間銀貨二十枚になります。
料金が高めなのは中の備品が壊れても追加料金が発生しない為です、ご利用でしたら冒険者ギルドカードをご提示お願いします」
「すまないがギルドには加入してないんだ、一般では利用不可能か?」
「一般の方となりますと銀貨二十五枚になります、ギルド員には割引された価格になっている為です、それでも宜しければ身分証の提示と料金をお願いします」
仮身分証と銀貨二十五枚を添えて受付嬢に渡す。
「それで構いません、お願いします」
仮身分証を返された。
「確認致しました、案内しますので此方にいらして下さい」
案内されながらも目線はやや下だ、やっぱり猫族だよな、お尻辺りからしっぽが生えている。
地下に案内され一つの扉の前で止まる。
「此方になります、中の備品はご自由にお使い下さい、一時間後に職員が呼びに参りますのでよろしくお願いします。
一時間経過前に終了される場合は受付にその旨申して下さい」
「了解した、それでは後程」
「はい、失礼します」
レベルも上がったんだったな、MP残量も確認っと、少ないならMPポーション使っても良いな、って鑑定してみるか。
ステータス
怪盗=マグロ
年齢:16歳
Lv:2
種族:竜人族(特殊)
職業:見習い魔法使い
状態:良好
HP:275/406
MP:35/239
STR:85
VIT:61
DEX:53
INT:72
LUK:40
EXP:350/2000
フリーポイント:100P
だいぶ減ったな、ん? フリーポイント? 鑑定してみるか、出来るかな?
フリーポイント:任意のステータスに振り分ける事が可能、HPとMPに割り振った場合は1当たり10になる
これは今後の影響が大きいな、他のステータスも鑑定出来ないかな。
HP:0になると死亡する、部位欠損で最大値が減る、部位欠損が解除された場合は元に戻る、休息時一時間当たり十%回復するが活動時は半減する。
MP:魔法を使用した場合それに見合った数値分減る、所持量に対し消費量が多い場合は発動せずMPが0になる、休息時一時間当たり十三%回復する、活動時は半減する。
STR:物理攻撃力に影響大、HPに影響中
VIT:物理防御力に影響大、状態異常耐性に影響大、HPに影響大
DEX:敏捷に影響大、器用さに影響大、HPに影響小
INT:魔法攻撃力に影響大、魔法防御力に影響大、状態異常耐性に影響小、MPに影響大
LUK:状態異常耐性に影響大、MPに影響小
うーん、HPMPに振るのはダメだな、絶対に必要なのはINTか、後は戦闘スタイルでどれに振るか、元が頑丈な種族だからSTRとVITは抜いてLUKは目に見えて分かり難い、当たらなければ良いしDEXと折半にするか。
怪盗=マグロ
年齢:16歳
Lv:2
種族:竜人族(特殊)
職業:魔法使い
状態:良好
HP:275/456
MP:35/339
STR:85
VIT:61
DEX:103(50)
INT:122(50)
LUK:40
EXP:350/2000
フリーポイント:0P
MPは俺の要だからな、MPポーションも鑑定しとくか。
鑑定
中級MPポーション
品質:普通
回復量:150
うーん、なんと言うか微妙だな、これからの成長を考えると1000ほど回復してほしいな、自作する事も考えるべきかなぁ。
一話一話が短いでしょうか?。