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声を殺して


部屋の端で肩を震わせる


濡れた長い金色の髪の毛から静かに水が滴り落ちる


スクバについてるカメレオンのチャームはどこか悲しそうで


たくさんの水を含んだ冷たい制服は華奢な体を冷やしていく


乱暴に閉められた扉から自分の場所までは床に濡れた足跡がついた


声を殺して


部屋の端で膝を抱え込む


濡れた顔はきっとメイクが落ちてひどい顔をしてる


七分袖まで捲り上げたブラウスから覗く細い腕は震えていて


たくさんの想いを抱えた小さい頭は爆発しそうになっていく


乱暴に放り投げられたサブバックは少し飛んで部屋中に中身が散らかった


9月23日午後14時34分天気は雨


今朝、ニュースで天気予報士のお兄さんは一日中晴れだと言った


天気予報士のお兄さんの嘘か


空に住んでいる神様の気まぐれか


一向に雨が降り止む気配はない


冷えて行く体を擦りながら


雨で濡れたのか涙で濡れたのか...


「雨、あがれ」


時計の秒針の音だけが響く部屋の中で私は全てを雨の所為にした

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