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○月×日
「彼氏が出来たんだ。」
そう言われた後のことはよく覚えていない。
朝は特に変わったことは無かった。いつものようにペットボトルを投げるとあいつが受け取って、片付けが終わるとふたりで昇降口へと入っていって。
昼休み。屋上の扉を開いた時、あいつの横に見知らぬ男がいた。
なにか挨拶をした気がする。
確か、その後、昼食を食べて…ああ、そういえば、今日は購買に行くのを忘れていた。
気付けば日が暮れていて…校門からは笑い合うふたりが見えて…。
ふと携帯電話に目をやれば、一通のメールが入っていた。
開けてみると、「なんで走って帰ったの(`ヘ´)」と書かれていた。
あれからぼうっとしていて…気付けば空は明るくなっていて……。ああ、そろそろ準備をしないと、あいつの朝練に間に合わないな。
俺は冷蔵庫から新しいペットボトルを取り出すと、玄関へと向かった。