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『バーチャル界に愛と笑いば届けるけん!~うち、今日からVTuber始めるけんねっ❤~』  作者: 優貴(Yukky)


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4/31

第3話 『え、なんでこんなに人おると……?』

金曜日の夜。

「今日はちょっと企画やってみよっかな」

登録者数:48 → 52

みらいは少し照れながらサムネを作った。

【博多女子が本気でモノマネ100連発するっちゃん】

「……100は言い過ぎたかも」

ばってん勢いは大事やろ?

そう自分に言い聞かせる。

22時。

LIVE

「こんみらーいっ!」

同時接続数:6

「今日はね、うちの隠し芸ば見せるけん!」

コメント

《昨日の子や》

《企画?》

《期待》

みらいは深呼吸。

「まずは犬の鳴き真似!」

「わんっ!わんわんっ!……あ、ちょ、これ違う」

コメント爆笑。

《微妙w》

《クセ強い》

《おもろ》

次は担任の先生の真似。

「えー、静かにしなさい〜花咲〜また噛むぞ〜」

自分で言って吹き出す。

《似てるw》

《先生に怒られるぞ》

同接:12 → 18 → 27

「え、増えとる……?」

心臓が速くなる。

そこへ――

《切り抜きしていい?》

「え?切り抜き?」

《TikTok載せる》

みらい、固まる。

「え、え、好きにしてよかよ!?」

コメント

《バズりそう》

《これは伸びる》

配信はそのまま大盛り上がり。

気づけば1時間。

同接:34

「え……30人超えとるやん」

嬉しさで手が震える。

配信終了。

「今日はほんとにありがと!」

OFF

部屋が静かになる。

ばってんスマホが止まらん。

通知。

通知。

通知。

「なに……?」

恐る恐るSNSを開く。

――動画。

自分のモノマネが切り抜かれとる。

再生回数:3,000

「え?」

更新。

8,400

「え、バグ?」

さらに10分後。

15,000

「……うそやろ」

登録通知が止まらん。

YouTube開く。

登録者数:52 → 89 → 130

「え、え、え、え!?」

手が震える。

息が浅くなる。

コメント欄も急増。

《この子誰?》

《博多弁かわいい》

《推す》

《なんか放っとけん》

でも。

その中に混ざる言葉。

《今だけやろ》

《どうせ消える》

《声やっぱ微妙》

胸がキュッてなる。

「……バズるって、こんな感じなん」

嬉しい。

怖い。

頭が追いつかん。

スマホを置いて、ベッドに座る。

心臓がうるさい。

登録者数:198

「……200いきそう」

涙がじわっとにじむ。

「うち、昨日まで48人やったとよ?」

天井を見上げる。

「急に増えたら……急に消えるかもしれんよね」

怖さが、じわじわ広がる。

“期待される”

それが一番怖い。

ピロン。

コメント通知。

《今日の配信で元気出ました》

その一言。

胸が温かくなる。

みらいは小さく笑う。

「……よかった」

スマホをぎゅっと握る。

「うち、バズりたいんやない」

ゆっくりつぶやく。

「ちゃんと、続けたいだけ」

登録者数:203

200突破。

小さな悲鳴。

「え……ほんとに?」

布団に顔を埋める。

「うわあああああ!」

嬉しさで足ばたばた。

でも。

その目には、少しだけ不安の色。

光が強くなるほど、影も濃くなる。

みらいはまだ知らん。

このバズが――

次の試練を呼ぶことを。

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