表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『バーチャル界に愛と笑いば届けるけん!~うち、今日からVTuber始めるけんねっ❤~』  作者: 優貴(Yukky)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/31

第20話 『光が、影をつくる』

“IGNITE”公開から一週間。

再生回数:3,800万。

世界トレンド複数日入り。

Lumière登録者:68万突破。

その中心にいる名前。

Mirai。

みらい個人クリップが海外でバズりまくる。

《Emotional Queen》

《Mirai carried》

《Best part of the collab》

そのコメントが――

静かに、刺さる。

事務所ミーティング室。

プロデューサーが資料を出す。

「海外ソロ案件、来てる」

画面に並ぶロゴ。

海外音楽イベント。

ゲーム主題歌。

英語圏配信プラットフォーム独占企画。

みらいの名前のみ。

空気が止まる。

レイは無表情。

ルカは穏やか。

「条件は?」

ルカが聞く。

「単独出演」

単独。

ユニットではない。

みらいの胸がざわつく。

「……どう思う?」

みらいは、二人を見る。

レイが先に口を開く。

「チャンス」

淡々。

「世界で固定ファン作れる」

正論。

でも。

その声は、少し冷たい。

ルカが続ける。

「ただし」

視線が鋭くなる。

「ユニットの色、薄まる可能性」

プロデューサーは言う。

「今は“みらい”がフックになってる」

フック。

釣り針。

ユニットを引き上げる存在。

それは誇りか。

それとも――分断か。

夜。

Lumière専用スタジオ。

三人だけ。

沈黙。

みらいが言う。

「うち、行かんほうがいい?」

レイが即答。

「なんで」

「だって……」

言葉が詰まる。

レイの目が、少しだけ揺れる。

「私は負けたくない」

本音。

空気が震える。

「比較されて、悔しくないわけない」

静かな怒り。

「でも」

一歩近づく。

「だからって止めたら、それは私の弱さ」

みらいの目が見開く。

レイは続ける。

「行け」

震えてない声。

「世界で暴れてこい」

ルカが微笑む。

「そして、戻ってきて還元」

みらいの喉が熱くなる。

「二人は……」

レイが小さく笑う。

「私たちも伸びる」

ルカも頷く。

「置いていかれない」

それは宣言。

ユニットは崩れない。

でも――

競争は、始まった。

数日後。

みらい、海外ソロ配信。

英語オンリー。

同接:420,000

チャットは英語の嵐。

最初はぎこちない。

でも途中から、笑いを取る。

泣きそうな話もする。

炎上の話も、英語で語る。

コメント。

《She’s real》

《Not just hype》

《I’m staying》

配信後。

登録者:+9万。

みらいは画面を閉じる。

達成感。

でも同時に。

寂しさ。

隣にレイもルカもおらん。

“個”のステージは、孤独。

スマホに通知。

レイからメッセージ。

「数字、見た。次は私の番」

ルカから。

「三人で世界ツアー構想、動いてる」

みらい、笑う。

「よし」

個で強くなって。

三人で最強になる。

でもその裏で。

海外掲示板。

《Mirai should go solo》

《Lumiere holding her back》

火種。

また。

みらいは空を見上げる。

「うちは一人じゃない」

そう言い聞かせる。

けど。

もし。

本当に。

世界が“みらいだけ”を求めたら?

その時、選ぶのは――

夢か。

絆か。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ