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EPISODE4、肉を切らせて

 魔法は思い描いた想像を具現化したもの。

 色んなゲームや漫画を読み漁って、想像力だって培ってる。


 状況を打破する魔法はこれだ。


 わたしは手に魔力を集中させて、発動する魔法のイメージを固める。


 そうだ。


 吹き飛ばす魔法だったら、これが有効かもしれない。


 本体なのか分からない元木を。

 隠れているかもしれない存在も。


 ーー全部吹っ飛ばせばいい…!


 段々と手が熱を帯びて焼けていく。


 それでもわたしは固めたイメージを元木に目掛けて解き放った。


爆破で吹き飛ばす魔力ダイナマイト・マジック…!」


 そう唱えると手に激痛が走りながら、木々も地面も抉り飛ばす。

 想像以上の爆風と熱量だ。


 あくまで想像だけで発動させたものの、強力過ぎるせいかわたしの腕が焼け爛れていた。


 熱いし痛い…!


 火傷の跡とか残らないといいけど…。

 派手にやっちゃったけど、元木は…。


 ちっ…。

 無事かよ。


「四天王の女神の加護(デーア・ギフト)を扱うだと?お前、そういう(・・・・)能力なのか?」


 腕が焼けたけど、これはちょっとした収穫だな。

 あいつの頭の中にあったのは、身体能力強化だと思っていたはずだから、コピー能力だと思ってくれればいい。


見れば(・・・)大体使えるし!」


「なら…」


 動いた!


 嘘じゃボケええッ!


 わたしは距離を取ろうとした元木に、これでもかというくらいに距離を詰めた。


 我慢した分、この拳で晴らすっ!


 真っ赤に燃えるぜ!


 わたしの手ぇぇっ!

 もう燃えてるけどっ!!


 しかし、わたしの拳は空を切った。


 見誤った。


 移動しないのが発動条件じゃない?


 移動しながらだったら、拳が当たると思っていたのに空振りだ。


 やっば…。


 再び、疎かになったわたしの腹。

 突き刺さる短剣。


「決まったな」


 元木は体重を乗せて短剣を押し込んで来る。

 このまま深く刺されば致命傷だ。


 だったら…肉を切らせて骨を断つまでッ!


 わたしは短剣を握る手首に手を伸ばすと、掴むという感触が伝わって来た。


「ははーん…。攻撃の時は実体化できるってわけかぁ?」


「は、離せ!」


 この場合、わたしが取るべき行動はカウンター。

 だけど今さら気付いても遅い。

 こんな単純な手に引っ掛かるなんて、まだまだじゃん。


 わたしは反省しながら、掴んだ手を離さず、拳を握り締めた。


「2回も刺されたけど、これでおあいこにしてやるよッ!!」


 怒りと殺意とetc…。


 を乗せたわたしの鉄拳が元木の顔面に炸裂する。


 元木は、スーパーボールみたいに跳ねながら地面に転がってどっか飛んで行った。


「傷跡…残ったらまたぶん殴ってやる…」


 ちょっと危なかったかな。

 異世界生活2年の中で、熊みたいな巨体の魔物に噛みつかれたり、崖から落ちて骨を折ったり、色んな痛みに慣れた自分が怖いけど役に立った気がする。

 でなきゃ、最初に刺された時点で絶叫してた。


【四天王】という肩書きに勝利した。


 これは自信であって過信でもあった。


 頭のどっかに「四天王に勝ったから余裕!」っていう自分がいた。

 避けれる攻撃は避けるべきだったと思う。


 もし、刺した短剣に毒でも痺れ薬でも塗られていたら一巻の終わりだった。


 反省すべきところは、沢山あるとして、アリハナちゃんは大丈夫かな?


「背中、がら空きだな」


 心配するのも束の間、今度は腰辺りに痛みが走った。


「マジか…倒せてない?」


 殴り飛ばしたはずの元木が口角を上げ、不敵な笑みを向けていた。


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