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ユメツクリ《Remake》小説版  作者: 椎木一
ユメツクリ
49/50

本来の彼女

 気がつけば昼になっていた。

 床に転がったまま気絶もできず、ただただ苦痛に耐えていた。

 全身の痛みはほぼ治まり、今では若干の違和感を残すほどに落ち着いている。

 ソファーを見ると、楼園が眠っていて表情は安らかだ。

 どうやら彼女も落ち着いたらしい。


「……ユメリは?」

 視線を巡らせると、いつもの場所に座って美味そうにリンゴジュースを飲んでいた。


「おまえ、俺たちが苦しんでたのにマイペースなのな」

「なおるのしってた。しんぱいしてもむだ」

 そこは嘘でも心配してる素振りをしてほしいもんだぜ。


「ん?」

 玄関のドアが閉まる音。

 誰かが廊下を歩いてくる気配を感じる。

 上半身を起こし、リビングのドアを見ていると――


「こんにちは」

 クラリスが姿を現した。

 アスハから事情を聞いていたものの、自然と体が強張ってしまう。


「そんなに身構えないでちょうだい。事情が変わって、今日はそれを話しに来たのよ」

「アスハから聞いてるよ。正気に戻ったんだってな」

 相変わらず胸元が大きく開いたジャケットに、黒いストレートスカート。

 表情は穏やかだが、そこから正気に戻ってるかなんて判断できない。


「常に正気ではいたつもりだけど、周りから見たらそうなるわね」

 クラリスの視線が楼園に向く。


「千種ちゃんはお昼ねかしら?」

 なんてのんきなことを言う。


「んなわけねーだろ。変な影に襲われて、その時に楼園が能力使ってへばったんだよ」

「なんですって? どういうことか説明してちょうだい」


 色々話したいことはあるが、一先ず起きたことをありのまま話した。

 クラリスは要領を得ない顔をしている。

 説明してる俺でさえよくわかってないんだから当然か。


「……アンノウン? ユメリはどうしてその影の呼称を知っていたの?」

 クラリスはユメリの隣に座って話を聞いていた。


「こしょう?」

「名前のことよ」

「しってたから」

「誰かに教えてもらったり、どこかで聞いたりしたの?」

「してない」

「じゃあ単純に『知っていた』のね?」

「うん」

「……そう」

 それで納得してしまうクラリス。


「そりゃおかしいだろ? どこからも情報を得てないのにわかるわけがない」

「普通はね。けれどこの子は時にソースのない真実を知ってるのよ。どうしてなのかわからないし、この子にもまだ説明はできないみたい」

 簡単に納得してるところを見ると、おそらく何度もこういう事があったのだろう。


「影の名前のことはいいわ。それよりどうやって解決したの? あなたがなんとかするってハルに言ったのよね?」

「うん」

「どうやってなんとかしたのかしら?」

 それは俺も知りたいところなので、大人しく二人の会話を聞いていた。


「ババアにあっちいけってした」

「ババア? ババアってお婆ちゃんのことを言ってるの?」

「うん」

「どこのお婆ちゃん?」

「しらない」

「……知らないって、あなたね」

 困り顔のクラリス。


 ユメリの話を要約するとこういうことだ。

 単純に問題を起こした人物に会い、追い払ったということ。

 どうしてその人物を知っているのか、どうして追い払うようなことが出来たのか尋ねると「しってるから」「できるから」という回答のみで、それ以上の説明を求めるのは無理だった。


「……根気よく訊いていくしかなさそうね」

 しょうがない。

 なにせ相手は子供だしユメリに説明してくれってのが難しい話だ。


「とりあえず、順番に話を整理していきましょう」

 そこでクラリスは俺に向き直った。


「ハル、あなたにはどんな謝罪をしても許されないことをしてしまった。本当にごめんなさい」

「え? ええ!?」

 そう言ってクラリスは頭を差し出すかのように深々と頭を下げた。


「…………えっと」

 これにどう反応していいのかわからず、ただじっとクラリスが頭を上げるまで待っていた。

 正気に戻ったと言われても、俺の中のクラリス像はまだ悪魔の笑みを浮かべているままだし、いつ態度が変わるかもしれないという不安もある。

 頭を下げられたからって、すぐに見方を変えられるもんじゃない。


 一分以上経って、ようやく彼女は頭を上げ、ハッキリと言った。


「これから全力で、あなたの能力を取り除ける方法を探します」

「……自分でやったんだから自分でどうにかできないのかよ?」

 申し訳なさそうに彼女は首を振る。


「それが出来ないの。だから少し時間が欲しい。与えた能力を取り除く方法を探すだけの時間が」

「……まあ、どうにかしてくれるなら時間が掛かっても文句は言わねーよ。でも人一人を殺した責任はどう取るつもりだ?」

 それは大丈夫よクラリスは言う。


「もうカノンには会っているのよね? あなたがあの時見た人物は彼女よ。実はあの時点まであなたの能力に私はまだ干渉できたの。だからあなたの能力はあなたの大切な人を奪うことをせずに、私が事前に用意していたエネルギーを消費してそれを対価とした」

 ただしそれでは目には見えず印象にも残らないので、カノンさんに一芝居してもらったという。


「事前にって……じゃああの日は偶然俺を見つけたんじゃなくて、最初から俺に声を掛けるつもりだったのか?」

「ええ、そうよ。だって大切なユメリを預けなければならないんだもの、事前にあなたがどういう人間なのか調べさせてもらったわ」

「それで俺はクラリスの眼鏡に合格したわけか」

「『適任者』で人間性と生活水準がある程度クリアしていれば問題はなかった。都合の良いことにあなたは一人暮らしだったしね」

「なんだよ『適任者』って?」

「私たちのような力を持った者を前にしても恐怖を抱かない人間。だからこそあなたは辛い目に遭うことになったのだけど」

 悔いるように瞳を伏せる。

 つい先日までクラリスを憎んでさえいたってのに、そんな顔をされたら文句も言えないじゃないか。


「あの時の女の人がカノンさんなら、誰も死んでいないんだな?」

「ええ」

「……そっか」

 感じていた肩の重責がフッと軽くなる。

 能力を使ったことで誰も死んでいない。

 この事実は俺にとってすごく大きいことだ。


「でも結局は俺が能力を使うと誰かが死ぬんだろ?」

 けれど、この爆弾が残ってる限り以前の生活は戻ってこない。


「ええ。その効果は本来のものだから変えようがないのよ。ユメリの能力を発動させる為に必要だっただけで、ハルに能力を使わせるつもりは一切なかった」

「そういや、何か目的があるとか言ってたな。それはなんなんだ?」

 一瞬ためらい、クラリスが口を開く。


「ヴィオラを殺して、私も死ぬこと」

「――なっ……んだって?」

 耳を疑うようなことを言ってくれる。

 慌てて楼園を見れば、彼女はまだ寝息を立てていた。


「心配しなくても大丈夫よ。私が帰るまで千種ちゃんには寝ていてもらうから」

 これだけ話していて、いまだにこいつが起きないのはクラリスの仕業だったか。


「でもなんでそんなこと……ヴィオラに恨みでもあるのかよ?」

「ないわ。動機はユメリの将来を案じてのことよ。ヴィオラとユメリの関係はもう知ってるでしょう?」

「ああ。確かにユメリにとって脅威かもしれないけど、あいつはユメリのことを好きだって言ってた。楼園のことがなければ危害を加えたりするとは思えないけど」

 頷くクラリス。


「ええそうね。ヴィオラがユメリを大切にしてくれていることは私も充分理解していたはずだった――それなのに私は彼女を殺そうとした。今でこそ愚かなことだと思うけど、あの時はそれが正しいと疑いもしなかった」

「……なんで自分も死のうとしたんだよ?」

「ヴィオラを愛してるから。大切な妹を手にかけて生きていけるわけがない。それにね、私が死ぬことであなたの能力も消すつもりだったの」

「……というと?」

「言ったでしょう? 全てが終わる頃にはあなたの能力は消えているって。つまり、私が誰かに与えた能力は私が死ぬことで消えるのよ」

 己の死をもって解決とする。

 マジで何考えてんだこいつ。


「ごめんなさい。本当は私の命で償おうとしたのだけど、事情が変わってしまってすぐに取り除くことができないの」

「別にいいさ。逆に死んで償うなんて言ったら怒る」

「どうして?」

 どうしてだと?


「ユメリとアスハが悲しむからに決まってんだろ。正直お前のことはまだよくわからないけど、アスハとユメリは別だ。二人はお前を慕ってる。だからそんなことをしたら絶対悲しむじゃないか。アスハは最初すごく泣いてたぞ。あんな顔を見るのはもう嫌なんだよ」

「そう……ありがとう」

 クラリスは悲しそうに微笑んだ。


「別に礼なんかいらない。だからもう絶対変なこと考えんなよ」

「ええ、肝に銘じておくわ」

 あの時、悪魔のように笑ってたコイツはなんだったんだと思うくらい優しい笑顔を見せる。


「……でもなんで、あんな思わせぶりなことをしたんだよ?」

「あなたが私を怨んでくれるように、何が起こっても私のせいにできるように」

「わざと悪役を演じたってのか?」

「ええ」

 だとしたら名演技だ。


「どうしてそんなことを考えたのか理解できないな」

「理解してほしいわけじゃない。私だってなぜそんなことを考え実行に移したのか理解し難いもの。常に愚かなことをしているという自覚はあった。けど止めようとは思わなかった」

 唇を噛むその表情は後悔の色が強く浮かんでいた。


「それなのにこうして考えを改めたのは……いや、正気に戻ったのは、もしかしてアスハのことがあったからだろ?」

「そうよ。よくわかったわね。この件にアスハは絶対に関わらないと定義していたのにあの子はあなたと出会ってしまった」

「定義?」

「指定した事象を起こさせるということよ。今回だと、アスハは私のやっていることに気づかないし、あなたとも絶対に関わりをもつことはなかったはずなのよ」

「……なんでも思い通りにできそうな力だな」

「そうでもないの。説明すると長くなるから省くけど、色んな条件を整えたうえでやっと出来ることなのよ」

 クラリスがそこまでしたのに、俺とアスハは知り合ってしまった。

 敦に能力を使うという強引な方法を彼女にさせることで。


 自然とユメリに視線が向く。

 クラリスが能力を使ってまでアスハを遠ざけていたのに、その甲斐もなくこうなってしまったのは、ユメリの能力がアスハを引き寄せたからじゃないのか?


「っ!」

 ユメリは何杯目かのジュースをコップに注ごうとして、俺が見てることに気づき手を止めてプイッとそっぽを向いてしまった。

 すでに瓶の中は残りわずか、一日一瓶と決めてるのにあきらかに飲みすぎて俺に怒られると勘違いしたのだろう。


「……その可能性が一番高いでしょうね」

 俺の考えを察したのか、クラリスもユメリを見ていた。


「あなたの能力を消すために動いているのは間違いないのに、どうして必要としないアスハまで呼んだのかしら」

「もしかしてさ、お前を止める為にアスハを必要としたんじゃないのかな? こうやってユメリの前で話してるってことは、ユメリも全部知ってるんだろ?」

 母親が叔母を殺して自分も死のうとしてるなんて絶対に止めたいに決まってる。


「本当のことは何も話していないのにね。この子も全て知っていたみたい。ほんと、全て上手くいくと思っていたのに、私ってダメね」

「上手くいかなくて良かったな」

「ええ、本当にそうね」

 どうしてクラリスがそんなことを考えてしまったのかはわからない。

 けど正気に戻って、これから解決の道を探すと言うなら以前のことは水に流そう。

 気になっていた女の人もカノンさんで苦しんでる演技をしてただけのようだし、実際のところ、クラリスは俺に能力を与えただけで何もしていないことになる。


「じゃあこれからは協力してくれるんだな?」

「協力もなにも、自分でまいた種だもの、私が処理をするのは当然でしょう」

「そう、だよな」

「すぐには私のこと信じられないかしらね?」

「……正直言うとその通りだ。別に疑ってるわけじゃないけど……なんつーか、あんまり急なことだからさ」

 今までが演技だったと言われても、完全に信用できるかといえば答えはノーだった。


「疑われていないだけで充分よ」

 そう言って微笑む彼女はとても悪人には見えなかった。


「オーケー。それじゃあこれから俺は何をすればいい?」

「その前にいくつか確認させて。あなた達が襲われた時、他には誰もいなくて、しかも戻って来たらまったく時間が過ぎていなかったのよね?」

「ああ」

 楼園の能力は三十分で切れると言っていた。

 だからあの気持ち悪い影が現れてから、三十分以上は経過してるはずなんだ。


「ねえユメリ、あなたの会ったお婆さんは並列空間を創れるような人なの?」

「うん」

 なんだかフィクションで出てくるような単語が出てきた。

 しかもユメリ、そういう言葉は知ってるんだな。


「そう……やっかいね」

「俺にわかるように説明してくれないか」

「あなたたちはこことは違う、個人の作った偽装世界に連れて行かれた可能性が高い。そこはここと同じ景色だったようだけど、時間の尺が違えば当然過ぎる時間の早さも違うわ。向こうの一時間が、こっちでは一瞬だったりね」

 ………………?


「……つまりわかりやすく言うと?」

「そうね。結論で言えば、私たちでは手に負えない相手が現れたということよ」

 うん、すごくわかりやすい。


「――いや大丈夫なのかよそれ!?」

「大丈夫じゃないわね。でもだからといって何も出来ないということではないでしょ? 単純な力勝負なら勝ち目はないけど、物事の行方は個人の能力だけで決まるものではなくてよ?」

 なくてよ? っていわれても、俺にはそうですかとしか応えられん。


「とりあえずこの事はヴィオラとも相談してみるから、今は置いておきましょう」

 次にクラリスはユメリと視線を合わせた。


「それよりユメリ、あなたハルに能力を与えたんだってね?」

 能力による肉体の強化。

 それによりなんとか殺されずに済んだし、経験したことない筋肉痛にも襲われた。


「うん」

「そんなことができるなんて、お姉ちゃん聞いてないけど?」

「いってない」

「どうして教えてくれなかったの?」

「おねえちゃん、きかなかったから」

「私が訊かないと、ユメリは何も教えてくれないの?」

「うん」

「………………」

 はぁ、とため息を吐く。


「……困った子ね」

「しつけに問題があるんじゃねーか?」

「そうかもね」

 ユメリの能力を体感した時、こんなことができるなら同等の能力を持つクラリスの能力は必要ないんじゃないかと疑問に思った。

 俺の能力を使ってユメリを守れと言っていたのに、ユメリの力を借りるだけで事足りるのだ。

 だけどクラリスがユメリの能力のことをよく知らなかったのならそれも納得だ。


「あとは、敦君を操ってる能力者がいるんでしょう?」

「正確には敦だけじゃないみたいだけどな」

 ユメリたちよりももっと前にみんなに記憶操作を行った人物。


「今日襲ってきた奴じゃないのかよ?」

「ちがう」

 それが判るのはユメリしかいないわけで、こいつが違うというならじゃあ誰なんだ?


「私たちの知らない能力者がこの街に二人いることになるわね」

「やっぱりユメリが狙われてるのか?」

「あなたもよ。あなたたちは命が繋がっているんだもの、ユメリに追い払われて目の敵にされてたら、今度はあなただけを狙ってくるかもしれないわ」

「……そう、なんだ」

 クラリスが正気に戻ったのはいいものの、相変わらず気分が重くなるようなことを言ってくれる。


「そうさせないためにも、私たちでなんとかするから心配しないで」

「……期待してるぜ」

 クラリスはニッコリ微笑んで、突然ユメリの腕をガシッ! と掴んだ。


「!?」

 ユメリの手には残りわずかなリンゴジュースの瓶。

 これからコップに注ごうとしてる瞬間だった。


「いつまでも放っておくと思わないでよ?」

「いじわるするな」

「飲みすぎはダメっていつも言ってるでしょう? 体に悪いの」

「いってない」

「あ、そう。そういうこと言うのね。ハル、今日はこの子にもうジュースをあげないでちょうだい」

「っ!」

 目を見開くユメリ。

 ユメリから瓶を奪って俺に渡す。


「……え? ああ、わかった」

 急に母と子の会話をするから流れについていけない。


「おねえちゃん」

「言い訳は聞かないわよ」

「ごめんなさい」

 ワガママなユメリが素直にペコリと頭を下げた。

 ちょっとびっくりだ。


「……私が見てないところでたくさん飲んだらダメだからね?」

「わかった」

 即答だが無表情。

 絶対に飲むぞこいつ。


「この子のしつけはしばらくあなたに任せるわ」

「ムチャ言うなよ」

「あなたが正しいと思うことを教えてくれればいいから気楽にやってちょうだい。その間、私は全力で問題の解決に取り組むから」

 そう言われると文句が言いずらい。


「アテはあるのか?」

「いいえ。でも必ずなんとかしてみせる。それしか私の償える方法はないもの」

 そう言ってクラリスは腰を上げた。


「もう行くのかよ?」

「ええ。あなたたちが襲われた以上、少しでも早く襲った本人を見つけないとね。名刺を置いていくから、ユメリから何か聞き出したらこの番号に連絡をちょうだい」

 俺の仕事はユメリから情報を得ることか。


「あんまり期待はしないでくれ」

「ええ。ちなみに『お婆ちゃん』はどこにいるのかわかる?」

 ユメリの応えはノーだった。

 さすがに知ってたら教えてくれると思うし、そう簡単にはいくまい。


「それじゃあ行くけど、何かあったらちゃんとハルに言うのよ」

「うん」

 素直に頷くユメリ。


「あ、それと」

 クラリスは俺に向き直る。


「アスハのこと本当にありがとう。全てが終わったら敦君とやり直してみないかって励ましてくれたんですってね」

「能力を使ったことに見てて辛いくらい反省してるし、もともとアスハも被害者のようなもんじゃないか。それに俺自身、彼女には幸せになってほしいと思ってる」

 全てを知った今、精神的に一番苦しいのはアスハだと思う。

 だから彼女にはできるだけのことをしてあげたかった。


「ありがとう」

 切なげな表情を残して、クラリスは出て行った。


 これからはいつ襲われるかわからない。

 一層気を引き締めないとな。

 楼園はまだ寝息をたてていた。

 こいつが来て面倒だったけど、もしいなかったら影にやられていたかもしれない。


「さてユメリ」

 ユメリと視線を合わせる。


「知ってることは洗いざらい話してもらおうか?」

 多少気合を入れてユメリの正面に座りなおす。


 クラリスの質問で大体の答えは出ていたが、なにせこいつはこっちが訊かないと話さない奴だ。

 もしかしたら重要なことをまだ黙っているかもしれない。

 もうとっくに昼を過ぎて腹も減ってきているけど、楼園が起きるまでユメリとの会話に専念することにした。

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