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来訪者

代わり映えのない、いつものような普通の日々を送っていた。


最近までは・・・。


ここ数日、夜中に来訪者がやって来る。


そいつは私の部屋の扉をガンガンとノックし続け、寝ている私を煽ってくる。


言葉は発さない、ただひたすら扉をノックしている。


夜中の1時から4時まで、ガンガンガンガンガンガンガンガン!


恐くて寝ようとしたってその音は古いこのアパートの扉をガンガンと叩く音が部屋の中に響き渡りどう頑張っても耳に入る。


不思議なのはその音が時間をたつごとに耳元に近づいているように聞こえること!


ガンガンガンガンガンガンガンガン、ガンガンガンガンガンガンガンガン!


今日もまた始まった。


「これで遂に一週間続いた・・・なんなの?気持ち悪い!誰なの?何で私なの?」


気がおかしくなりそうだった。


扉を叩かれたらどう頑張っても寝れない、いつも布団をかぶり音を我慢し、音が治まると気絶したように寝ていた。


仕事先が遠いから朝は決まって6時に起きる。


それが一週間続く、正直精神的に参りそうになっていた。


それがまた始まったのだ、私は耳を塞ぎ布団に包まる。


だが音はそんなものを無意味にするように私の耳に直接入ってくる。


ガンガンガンガンガンガン、ガンガンガンガンガンガンガンガン!!


古い鉄の扉を叩く音、それが直接脳内に響く。


頭がかち割れそうなほど音が気持ち悪く感じる。


私の目は無意味に充血しはじめ、布団の中で音に悶えてもがき苦しんだ。


ガンガンガンガンガンガンガンガン、ガンガンガンガンガンガンガンガン!!


その音は鳴り続ける。


私はもう耐えられなかった。


音が頭の中にダイレクトに入ってきてもうどうやっても止められない、充血しだした目からは涙が流れてきた。


そう思ってた。


だけど違う、それは暗闇では色がわからずうまく確認出来なかったが、その練質といい手にこびりつく感じといい、どう考えても血だった。


これはマズイ、そう思った私の体は己を守ろうと扉に向かいその前に立った。


だがそこで私の動きが止まった。


「そうだよ、この部屋の扉は鉄じゃない、木の扉・・・」


じゃあ、この音は・・・何処から?


そんな時、目の前の扉がギイッと音を立てて開いた。


そこには人が立っていた。


見覚えのある顔。


そいつは会社でたまたま声をかけてきた別の部署の後輩。


そいつが私の目の前でガンガンガンガンガンガンガンガン、ガンガンガンガンガンガンガンガン!!


口でそう言ってた。


体が動かない、彼は私の前でずっとそう言い続けてる。


どうやったらそんな音を出せるんだって言うくらいリアルな鉄扉を叩く音。


不気味すぎて意識が飛んだ、気付いたら朝だった。


私はベッドに寝ていた。


「どうやってベッドに??」


恐かったけど外を確認しよう、そう思いノブに手をかけた。


それと同時にまた鳴り響き始めたあの音。


ガンガンガンガンガンガンガンガン、ガンガンガンガンガンガンガンガン!!


もうこの部屋から出れない、私はそう確信した。





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