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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第三章 二回戦
84/138

3-13 Slenderと食人鬼1

 言葉と同時に食人鬼(グール)は駆け出し、鎌を振るう。右から左、下から上へと縦横無尽に鎌が振われる。


「ぜぇあ!!」

「あぶねっ! ちょ! 近寄んな! 『鎌鼬(かまいたち)』!」


 あまりの猛攻に、無造作に鎌鼬を放ってしまう。食人鬼は難なくそれを避ける。


「ほう。風か。」

「意外と切れるぜ、気をつけな。」

「御忠告痛み入る。まあ聞いたところでやることは変わらんがな。」


 チャキン、と音を鳴らし食人鬼は再度鎌を構える。その音と共に、今度はSlenderが飛び出してくる。


「ぽぽぽっ!!」


 ーーシュ!!


 風切り音を立ててSlenderの拳が迫る。自身の周りに風を張り、攻撃を受け流す。構えを見るに、おそらくフリッカージャブと言われる類いのボクシングの技に近い攻撃だろう。長いリーチが邪魔をして、Slenderには中々近寄れない。


「ぽっぽぽっぽと喧しいな! 機関車かお前は!」

「ぽぅ!!」

「えっ⁉︎⁉︎ ぽぅ⁉︎⁉︎」


 新しい語彙に一瞬動きが止まり、頬に攻撃を食らってしまう。風を張っているのにも関わらず、力で強引にねじ込んできたのだ。ダメージは軽減できているが痛いものは痛い。


「グッ…!」

「彼女だけが相手ではないぞ?」


 いつの間にかそばまで近寄って来ていた食人鬼に面食らう。気配消しといい、やっぱり忍者だコイツ。


「『豪火球(ブラストバーン)』!!」

「『(くう)』!!」


 相手の技とほぼ同時に空を放つ。食人鬼の攻撃は鎌の振りに合わせ、5〜60cmの炎を放つ技だった。空を放ったおかげで直撃は免れたが、片腕を斬り焼かれてしまう。


熱痛(あついて)ぇ!! クソッ!!」

「ちっ……。面妖な……。」

「ぽ!!!!」


 食人鬼の攻撃の合間を抜い、Slenderが再度殴りかかってくる。


「めんどくせぇ! 『空』!!」


 空でSlenderの向きを40°程ずらし、食人鬼に拳を向けさせる。しかし食人鬼は意に介さずそれをサッと避ける。オイオイ、こんな簡単に避けるとかどんな反射してんだよコイツ……!


「……なるほど。目眩しと方向転換か。1人で相手をするには厄介だな、お前は。」

「……おたくも中々に厄介だよ、鎌に炎にずば抜けた反射速度。あちらは遠距離からの牽制。鬱陶しいったらありゃしないぜ。」

「ぽ……ぽぽ。」


 どうだ。と言わんばかりにぺったんこな胸を張るSlender。うーむ、こんな時にも身体に目が行くのは男としての(さが)だから仕方ないにしても……。見事なまな板だなぁ……。

 ……と、失礼極まりない考えをしているのを分かったのか、Slenderは顔を怒りで真っ赤に染め、睨みを効かせてくる。ああ、そういえば知能はあるんだった、ややこしい。


「Slenderなんて聞こえの良い名前より、フラットチェスト略して『フラッチェ』とかの方が良かったんじゃないか?」

「ぽぽ……ぽぽぽぽぽぽぽ!!!!!」


 案の定、烈火の如く怒り出してしまった。良い皮肉(アドバイス)のつもりだったが、予想以上に響いたみたいだ。

 怒った様子の中、Slenderの背中から紫色のモヤが上がる。コイツ、()()()()()()()()()()()()……!

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