3-6 三対一
三対一は些か状況が悪い。ここは防衛をしている2人を呼ぶべきか……? そう考えてるうちに老婆がとてつもない速度でこちらに飛び迫る。
「キエェェェェ!!」
「くっ……!!」
老婆の繰り出す攻撃をすんでのところで回避する。しかし回避した先には老夫がおり、杖代わりにしていた竹に仕込まれていた刀を抜き出し斬りかかる。
「細切れにしてやる……!」
「小癪な……!!」
何処に逃げようとも老婆と老夫のタッグが息の合った連携を繰り出してきて、完全には避けきれず少しずつ体表を斬り刻まれていく。また、最初に現れた老人もいつの間にか側に来ており気付いた時には攻撃を受けてしまっていた。幸いなことにダメージ自体は大したことはなく、一撃で倒れることはないが、このままいけばジリ貧である。
「かかっ!! 満身創痍じゃのう!!」
「ふん、この程度問題ないわ!! 貴様ら程度には丁度良いハンデだ!!」
虚勢を張っているが、実際のところかなりマズイ。体力もかなり減っているのもそうだが、老婆と老夫はまだ技を使ってきていない。そして素性も分かっていない、味方を呼ぶにしても今のままでは危険であろう。
「貴様等、本拠地を落としにきたのであろう?」
「かかっ。それもあるが……ワシ等の可愛い娘っ子を虐めた奴がおると聞いてのう、それの御礼参りに来たんじゃよ。」
「何ぃ?」
「まあ見たところ張本人はおらんようじゃがのう……。仕方がないのでお主を倒して気晴らし代わりにしようとしておったんじゃ。」
とんだとばっちりだ。仕返しということは恐らく狗からの先の連絡であった猫又の仲間であろう。忌々しい、何故オレが狗の尻拭いをせねばならんのだ。
「ほう、というかことはヴィナスとやらは貴様等に泣きついて引きこもっているのか。女神の名を冠しておきながら情け無い。」
「かっかっか! 泣きついてくるなど可愛いもんじゃよ!」
「なあ”狸”ぃ! あたしゃもう我慢の限界だよ! コイツバラしちまって良いかい⁉︎⁉︎」
「まあ待て”キリコ”。此奴、存外面白いぞい。のう、”菅笠”?」
「……。」
「なんじゃ、反応の悪い。お主も早く斬りとうてウズウズしとるんじゃろうに。」
狸にキリコに菅笠か、正体は不明だが一先ず最低限の情報は得られた。体の一部だけ人型形態に戻りながら、その流れです魔ほの通信を使い、仲間全員に通達する。
「狗! 貴様に客人だ! 狸、キリコ、菅笠の老人組でヴィナスのお礼参りらしい! 紅狐、幼女! 絶対にポイントから動くな!」
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