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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第三章 二回戦
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3-4 本拠地にて

 うむ。本拠地は良いものだ。防衛の要を任されたのも気分が良いが、何より横には紅狐がいる。ついでに幼女も。狗めがいないと紅狐を独り占めをしている感覚になり優越感を覚える。しかしそんな時に狗から通信が入る。何やら敵の情報と本拠地付近の占領がされたとのことらしい。一応敵の情報については頭の隅には入れておこう。


「紅狐、幼女よ。」

「ん?」

「ひゃい⁉︎」

「この近くを不敬にも占領した賊徒がいるらしい。オレとしては業腹だが手ずから出向いて鏖殺すべきだと考えるのだが、貴様らはどう考える?」


 本拠地のすぐ近くに敵がいるなど不快極まりない。今直ぐにでも焼き滅ぼすのが最適であろう、と考える。しかし、紅狐の考えは違うようだった。


「守り、かためる。」

「わ、わたしもその方が良いと思います……。」

「ふむ……。許す、考えを述べよ。」

「来るのがわかってるなら、迎え撃ちやすい。」

「それに……ここなら守るポイントも絞りやすいですし……。」


 確かに紅狐と幼女の言うことも尤もである。ここは2人の顔を立てて、その案に乗るとしよう。


「良かろう。では防衛に徹するとして、貴様らであれば何処から攻め入ろうと考える?」


 迎え撃つため待つにしても、ある程度は方向性を決めねばなるまい。此奴らが思い付くならそれで良いが、何も案がないのであれば防衛ポイント前で待つよりも近寄らせないよう建物の前に立つべきであろう。

 しかし、オレ達の本拠地は三方向が見通しが悪く、ビルや建物に囲まれている。正面は雑多に建物や飲食店が並んでおり、その隙間から攻めてくることもあり得る。


「んー……。わかんない。こうする。」


 紅狐が思い付いたように、技を発動させる。


「燃え上がれ、『狐火』。」


 狐火の陣は見通しの悪い三方向の道に張られる。なるほど、この陣が発動したら其方に向かえば良いということだな。流石は紅狐だ。


「ほう。上々だ。褒めて遣わす。」

「お、お姉さんすごいです!」

「えっへん。」


 これで我々が見張るのは目の前の通りと、空中だけである。念のための監視と動きの取りやすいように龍形態で空へ昇る。


「紅狐、幼女。オレは空から見張る。何かあれば呼べ。いいな?」

「しょうち。」

「わかりました!」

「うむ。良い返事だ。だが気張り過ぎて空回る事のないよう気をつけよ。」

「ウーも。気をつけて。」

「わ、わたしも戦えますっ! なにかあったら呼んでください!」


 やる気に溢れた二人に見送られオレは宙へと駆け上った。

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