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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第三章 二回戦
73/138

3-2 猫又との遭遇と占領

 3階のスペースはそれほど広くなく、柱や壊れかけの机、箱、そして元は一本の木材であったであろう割れた木が窓を若干塞いでおり、外からのネオンのみが光源となっている。猫又のヴィナスは小柄な体格を活かし、素早く動きつつ隠れ、こちらを奔走しようとしている。


 ーーシュ!!


 風切り音と共に、何がこちらに飛んでくる。身を翻し、謎の飛来物を回避する。先の壁でそれはピタリと止まったが、それは一枚の紙切れに梵字が書かれていた。梵字など読み方も知らないし、意味も分からないはずなのだが、何故かそのお札に書いてある文字が読め、『燃焼セヨ』と書かれていた。


急急(きゅうきゅう)如律令(にょりつりょう)!!!!」


 ヴィナスが呪文を唱えると、お札から炎が上がり俺に向かって飛んでくる。それを打ち消すために鎌鼬を放つ。真っ二つに切れた炎は左右に分かれ、部屋内にあった箱へと燃え移る。


「にゃにゃ⁉︎」

「ちっ、獣が火遊びしてんなよ!!」


 ヴィナスが放ったお札の特性はよく分からないが、危険な代物であることに変わりはない。上手く避けないと。そう考えているうちにまたもお札が2枚飛んでくる。『水ヨ流レヨ』と『(イカズチ)ヲ放テ』だ。


急急(きゅうきゅう)如律令(にょりつりょう)!!!!」


 今度は水が流れた上に、電気まで飛んでくる。危うく触れそうになったが、なんとか空中に避難しそれを回避する。


「もらったにゃ!!」


 しかし、回避した先にヴィナスが小刀を携え迫る。


「『空』っ!!」


 切先が触れる寸前になんとか『空』を発動し、ヴィナスの周りを囲った風に押されてその場を離れる。息つく暇もない猛攻だ。これは倒すことよりも陣地の占領を優先した方が良さそうだ。


「なんにゃこれ⁉︎」

「そのまま大人しくしてろクソ猫!!」


 空で身動きを取れないヴィナスを横目に、赤い宝石に向かって一目散に駆け寄る。しかし、その宝石にどうしていいのか一瞬悩む。すると頭に声が響く。


『あー言い忘れてた! 全員に通達! 陣地の宝石は一定ダメージ与えれば破壊できてそれで占領完了になるよ! 以上!!』


 神様ナイスタイミング! このタイミングでってことは占領一番乗りは俺達のチームか!

 神様に言われた通り、最大出力の鎌鼬を放ちダメージを与える。すると宝石の横に体力とテキストが表示される。


 ーーHP0/30。

 ーー占領完了。


 赤い宝石を破壊すると、元々宝石が浮かんでいたところに天狗のお面が描かれた旗が立つ。これで占領完了だろう。


「あー!! ずるいにゃー!!」


 『空』の束縛から逃れたヴィナスが、旗を見るなり大声を上げる。


「ずるいって……。そういう戦いだろ、これ?」

「汚いにゃー!! じぃじとばぁばに言いつけてやるにゃー!!」


 半泣きになりながら、ヴィナスは窓を突き破り外へと躍り出る。次の占領地を探しに行ったのだろう。とりあえずダメージを負わずに済んで良かった。しかしあの猫又の能力、一体なんだったのだろう? 複数属性を扱えるのであれば非常に厄介だ。よく理解はできなかったが天輪の元に戻りながら、知り得た敵の情報を仲間内で共有することにした。

いつもお読みいただきありがとうございます。

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