2-46 戦闘終了
終わってみると、こちらの被害はほぼなく、紅狐との連携でなんとかREIを撃破できた。『氷人形』を使われた時にはかなり焦ったが、各々役割分担をしたのが功を奏したのだろう。
「あぁ……。負けて……しまいましたわ……。」
空を仰ぎ見てREIは呟く。
「でも……。なかなか……悪く……ありません……でしたわ……。」
「……。」
ーー紅狐はREIのそばに立ち、その姿を見下ろす。
「うふふ……。紅狐さん……。貴女、優しい……のね……。そんな……辛そ……うな……顔を……するなんて……。」
「……。」
紅狐の表情は暗い。同じ人型を相手にし、自分の力で倒したのは初めてだったからだろう。ショックが見て取れる。
「顔を……よく……見せて……?」
「……ん。」
横たわるREIのそばにしゃがみ込み、顔が見えるようにする。
「嗚呼……綺麗……。お月様……みたい……。」
紅狐の瞳を覗き込み、頬を撫でながらREIは続ける。
「うふふ……。お月様……相手なら……仕方ない……わね……。」
「……。」
頬に添えられたREIの手に、掌を重ねる。
「ああ……。楽しかった……。私に勝ったのですから……。貴女は、ちゃんと……勝ち抜いて……。」
「……ん。」
「仮面の方……。」
「なんだ?」
「2人で……。必ず……。」
「……ああ。」
ーーそこまでを言葉にし。
ーーREIは粒子となって消えた。
『2人で必ず、生き残ってくださいね。』
REIは恐らく、こう言いたかったのだろう。自分に勝ったのだから、負けるのは許さないと。そして、紅狐を守り抜けと。
……紅狐はREIの粒子が風に乗って消えていくのを。しっかりと見ていた。
ーー数分後ーー
「……紅狐。」
空を眺め、動く気配の無い紅狐に声をかける。
「……?」
「行こう……。生き残るために。」
「……ん。」
紅狐の手を握り、その場に立たせる。彼女の瞳は金色に輝きつつも、揺れる。
「大丈夫だ。」
「……?」
「一緒に……必ず生き残るぞ……!」
「……ん!」
手を離す機会を失った俺と紅狐はそのまましばらく手を握りあい、互いを見つめ合った。……のだが。す魔ほが震える。紅狐のも震えているのを見るに、恐らく回復チームからの連絡だろう。若干名残惜しいが、手を離しチャットを確認する。やはりウーからだった。チクショウ、クソダサめ。空気を読めよ。
『此方に喧嘩を売ってきた愚か者を始末した。そちらはどうだ? ーー紅狐は無事かっ⁉︎⁉︎』
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