2-42 謎の女戦2
「燃え上がれ! 『狐火』っ!!」
REIの足元から直径50cmほどの火柱が上がる。右腕にひっと。狙いどおり。
「きゃあっ!!」
ーーHP85/95。
「よし。」
「ああん、熱いわぁ。……貴女、炎使いなのね。」
「そ。妖狐。」
「うふふ。正直者なのね。教えてくれてありがとう。」
「どいたまー。」
「ついでに今の技についても教えてくれないかしら?」
「や。」
女は秘密を着飾って綺麗になるらしいから、ないしょ。えっちいお姉さんにはまけません。
「つれないわねぇ……。」
「種族。」
「え?」
「そっち、教えてない。」
「……うふふ。当ててごらん?」
「……『雪女』?」
「正解よ……!!」
当たると同時に地面に手をつき、氷を張り巡らせる。捕まったらまずい、回避回避!!
「あら惜しい。もう少しだったのに。」
「急にくる。」
「ええ、ダイダラボッチを倒すくらいの妖怪ですもの。不意打ち、奇襲なんでもアリでしょう?」
「むむむ。」
「貴女もそうすればいいじゃない?」
「……いいの?」
「ええ。」
……へぇ。いいんだ。ならわんちゃんの出番。思い切り後ろに跳んで、巻き込まれないようにする。
「……あら?」
「不意打ち失礼するぜ!!」
ーービュウ!
一際大きな風が吹く。突如雪女の背後にわんちゃんが出てくる。やっちゃえ。
「鎌鼬っ!!」
ーー雪女と接敵前ーー
俺は紅狐と打ち合わせをしていた。技の確認と敵への対処だ。
「そういえば紅狐、新しい技はどんな感じなんだ?」
「『狐火』。意識したところに先に陣を張って、自分の好きな時に炎を出せるかんじ。」
「ほー。それはなかなかいい感じだ。早速使えそうだ。」
「わんちゃんは?」
「俺か? 俺の技は『色』で、風というか空気自体を操って光の屈折を弄って姿が見えなくなる。あと匂いも一切しなくなるな。」
「おおー、すごい。」
「これ、2人の技組み合わせたらなかなか楽に戦えるんじゃないか?」
「ん。そうしよ。」
そこからは、向かって来ていた『雪女』こと“REI“にバレないように、紅狐は狐火の陣を張り、俺は色で上空に待機して頃合いを見計らっていた、というわけだ。
ーー現在ーー
「きゃあ!!」
わんちゃんの鎌鼬が当たって、大きく吹き飛ばされるREI。でもしっかり氷を体に張っていて、ダメージはそんなに通ってないみたい。
ーーHP70/95。
「くっそ、用心深いな。体に氷の鎧を張ってやがったか。」
「ええ、流石に逃げたと聞いても鵜呑みにはしませんもの。それにしても驚いたわぁ。突然出てくるんですもの。どんな手品かしら?」
「はっ。手品師が自分の手品のネタ教えるわけないだろ!!」
「残念だわぁ、私も真似したかったのに。」
私とわんちゃんから距離を取り、首を鳴らすように左右に頭を振る。何をしてくるのかな?
「さて……。今し方神様の許可も得ましたし、新技の披露といきますわ。ご堪能あれ。」
「なにっ⁉︎⁉︎」
「『氷人形』。」
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