2-41 謎の女戦1
わんちゃんとの打ち合わせ通り、向かってくる点に合わせて広い場所を確保する。敵はまっすぐこっちに来ている。よしよし。わんちゃんに目配せをしたら、ヒラヒラと手を振ってきた。おおー、なかなかおとこまえ。
そんな風に待っていると、目の前に着物をはだけさせた女の人があらわれた。む、ぼいんぼいんだ。
「あらぁ? 貴女、1人なのかしら?」
「ん。」
「おかしいわねぇ、もう1つ反応があったはずなのに……。」
「にげた。」
「あら、お友達は逃げてしまったの?」
「そ。逃した。あぶないから。」
「……ふぅん。」
口元に指を当ててこっちをじっくりみてくる。仕草がせくしー。えっち罪だ。
「……まあいいわ、貴女のお名前は?」
「紅狐。」
「あら、貴女があのダイダラボッチを……。私は『REI』よ。宜しくね、お嬢さん。」
「ん。」
「では……。さっさと戦ってしまおうかしら!!」
ーービュウ。
REIの後ろから冷たい風が吹く。さむい! わんちゃんの風と違う! 何をしてくるのかな? 分からないからとりあえず周りを走り回ってみよう。
「あらぁ? 鬼ごっこかしら? 私、種族は『鬼』ではないのだけど。」
「柔らかい態度、怒るとおにになる。」
「うふふ。そうかもしれないわねぇ。」
軽口を叩きながら、また風を吹かせてくる。さむい。モコモコの尻尾がしんなりしちゃう。
……あれ? 地面が凍ってる?
「……氷?」
「ええ。ダイダラボッチを倒した方ですもの、出し惜しみは一切無しですわ!!」
ダン、と大きく飛んだREI。手を頭上に掲げてる。技、出してくる? 避難しないと!
「うふふ……。氷の檻に閉じ込めてあげる……。」
ーーパキパキ。
地面から氷が伸びてくる。急いで後ろに飛んだけど……。これは間に合わないかも!!
「『氷の檻』っ!!」
REIの声の後、私の周りは厚い氷で覆われてしまった。おーのー。ゴンゴン叩いてみても割れる気配なし。
「む。」
「捕まえたぁ。うふふ、これで貴女は私の支配下。出れるかしら?」
「よゆう。」
えっちい仕草で舐められた態度をされたら黙ってられない。炎を出して、氷を溶かす。範囲は1人通れるくらいの大きさで十分。
「あらあら。簡単に溶かされてしまったわ。」
「ふふーん。」
「なかなか力も強いのね。」
「REIも、能力やっかい。」
「うふふ、それはどうも。」
どうも、と言い切るか言い切らないかのタイミングで大きい氷柱のようなものを撃ち出してきた。ひきょうな。急いで横に跳んで回避する。
「あぶない。」
「あらあら。これも避けられてしまうのね。困ったわぁ。」
困ったって言っても顔色一切変わってない。多分、嘘。まだ余裕も技もある。HPも95/95で全快だし。
「困ってない。」
「あら、分かっちゃった?」
「しらじらしい!!」
「うふふ。ごめんなさいねぇ。」
私の動きに合わせて、こちらに近付いてくる。残念。そこには私のとっておきがある。
「燃え上がれ! 『狐火』っ!!」
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