2-28 戦いに戻る
パンパン、と手を鳴らし神様は話を終わらせようとする。俺が聞きたい事はもう無くなったが他の二人はどうだろう? 様子を見てみるとウーは特に何もないようだったが、紅狐が何かを聞きたそうにしていた。
「お、なんだい狐っ子ー? まだなにかあるの?」
「神様、新技考えた。」
ここにきて新しい技を思い付いたらしい。俺も一個使えたら良いな、という力を思い付いていた。
「うーん……。狐っ子のは許可するけど、狗くんのはなー……。」
どうしたもんか、とうんうん唸って考える神様。……能力の穿った解釈にもなるが、原理的には可能な筈だ。
「んー、とりあえず今の段階では使用回数に制限付きで許可、かな。一回戦中三回までなら使っていいよ。」
「本当か! ありがとう!」
「せんきゅー。」
一先ず制限付きだが神様の許可は得た。これでこの先、生き残る確率はグッと高くなった。
「ニシシっ。それにしても狗くんは生き汚いねぇ、いいねいいねぇ〜。」
「ああ、死にたくないからな。」
「まあ精々頑張ってくれたまえ、ボクはここでのんびり面白おかしく見守らせてもらうよ。」
ーーパチン。
神様の指鳴らしと同時に元いた場所へと戻る。今回の神様との会話は得るものが多く、今後の戦いで有利にことを運べそうだ。
「……おい、貴様ら。」
戻って早々、何故か不機嫌そうな顔でウーが話しかけてくる。え、まだ俺何もしてないよな?
「いつの間に新しい技など考えていたのだ! どんな技だ! 許可する、早く説明をしろ!」
……あー。この人自分が新しい技考えてなくて、疎外感感じて若干拗ねてるだけだ。
「まあまあ、大した技ではないよ。使う機会があったらその時説明するさ。」
「こうごきたい!」
「ぐぬぬ……。まあ良い! オレは寛大だからな!」
プイっとまたそっぽ向くウー。世の中の思春期の子どもを持つお母様方、こういう手合いの正しい扱い方を是非教えていただきたい。
「……さて、早速だけどこれからの方針を決めようか。」
一々反応していたらこっちの身が持たないので、スルースキルを全開にして強引に話を進める。
「まずは連絡先交換を済ませるとして、俺と紅狐は体力の回復に努めたいと思う。その間、ウーは手が空くだろ? 出来れば他プレイヤーの動向を探って欲しいんだがいいか?」
「回復、大事。」
「ふん。……業腹だが貴様の提案を呑んでやろう。」
「ありがとう。ウー、あくまで敵の動向を探るだけだから、見つけ次第場所の連絡と特徴を教えてくれ。」
「分かっておるわ。たわけが。」
「ウー、ツンツンしてるの良くない。」
「ぐっ……。委細承知した。これで良いか!」
「良くできた。えらいえらい。」
なるほど、ウーの手綱は紅狐に握らせるのが良さそうだな。回復がてら少しお願いをしておくか。
ざっくりとした打ち合わせを済ませ、俺達は連絡先を交換し、各自の役割を果たすべく二手に分かれて行動を開始した。
新技は近いうちに公開できると思います。
お読みいただきありがとうございます。
ブックマーク、高評価いただけると嬉しいです。
宜しくお願いします。




