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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第二章 一回戦
26/138

2-16 リザルトと申し出

果たして回復はどうなったのか、結果発表。

そして紅狐ちゃんからのお願いの回。

 結果から言うと。俺と紅狐(くこ)はお互い12P体力を回復できた。厳密な条件は分からないが、能力を使って脅して、相手が恐怖を感じれば良いのだろうと割り切った。そのおかげで俺の体力は90/100に、紅狐は全快の100/100になった。


「よし、ちゃんと回復できたな。」

「全快。」

「良かったな。」

「わんちゃんのおかげ。」

「いや、紅狐の力あってだよ、さんきゅーな。」

「じゃあ、お互いのおかげ。」

「ああ。」


 回復を終え、俺は気になったことを切り出す。紅狐の体力が減っていたことに関してだ。


「なあ紅狐。」

「ん?」

「お前、なんで体力が減ってたんだ? 誰かと戦って倒してきたのか?」

「そう。殺した。嫌な気分。」


 そう言う彼女は、うぇぇっと嫌そうな顔をしながら自身の身に起きたことを話してくれた。

 紅狐が戦った相手は、三足烏(さんそくう)という鳥型の妖怪だったらしい。三足烏曰く、ホントは八咫烏(やたがらす)だよ! とのことだったが、紅狐はどうでもよかったらしく、ふーんとのことだった。八咫烏だったら神様になってしまうよな。そして相手も火を使ってきたが、紅狐の方が火の扱いが上手で、さほど大きなダメージは受けなかったそうだ。トドメは屋内に誘き寄せて、建物の柱を全て溶かして建物を崩壊させて埋めてやったとのこと。土砂の中にHP0/70と表示されたから確実に倒した。ある意味土葬してあげたから感謝してほしい、えっへん。だとさ。

 ……三足烏さん、可哀想に。なんで飛び回れるのに室内なんかに行っちゃったのさ。有利性ゼロになっちゃうよ。


「なるほどなぁ、やっぱり紅狐は頭が良いんだな。」

「ん!」

「でも本当は殺したくはなかったんだろ? 頑張ったな。」


 と、無意識に頭を撫でてしまう。


(あ、やべ……!)


 反抗される、と少し身構えたが、紅狐にはそんな様子は一切なく、すんとしていた。一回触ったならこのまま撫でてても問題ないか、と思い撫でるのを再開する。紅狐の表情は変わらない……変わらないが……。


 モフン、モフン

 モフモフ、モフン


 ……紅狐さんの尻尾が左右にしっかり揺れている。これは撫でられて気持ちいいの意思表示だろうか。むしろ動く尻尾のモフモフにも気持ちを持っていかれそうになる。


「わんちゃん。」

「ひゃい⁉︎⁉︎」


 頭を撫でつつ尻尾をずっと見つめていたら、不意に声をかけられて、自分でもビックリするほど変な声が出た。


「……?」

「ンッ……! ……紅狐、どうした?」

「あのね。」


 俺から離れて真正面に立ち、紅狐は俺の目を見た。金色の瞳。吸い込まれそうになるほどキラキラ輝いた瞳から目が離せない。


「わたし、わんちゃんと組みたい。」

「……んんー?」

「仲間。チーム。勝ち残る。」

「ああ、そういうことね。因みに……なんでそう思ったのか聞いてもいいか?」


 トテトテ、とまた横にくる。そして少し考えた後に紅狐は話し始めた。


「わんちゃん、わたしと気が合う。」

「そうだな。」

「2人で戦った方が怪我も減る。」

「うんうん。その通りだ。」

「何より、能力の相性ばつぐん!」

「ああ、さっき突発でやった割には上手くできたもんな。」

「ならば組むしかない!」

「なるほどねぇ。」


 紅狐の説明は少し足りないが、言いたいことは分かった。そして願ってもない申し出だ。極力人を殺すのを避けつつ、生き残る。そのためには共に戦えるメンバーは不可欠だと思っていた。


「……うん。俺からもお願いするよ。チームを組もう。」

「ん!」

「これからよろしくな、紅狐。」

「よろしく、わんちゃん!」


 俺と紅狐は握手を交わし、仲間になったのでチャット機能で連絡先を交換した。紅狐のnameは『くこ』と平仮名表記になっていて、本人の性格とマッチしていて気が抜けるような感じだった。逆に紅狐は『狗』というnameをみて、わんちゃんじゃない!! と少しへそを曲げていた。

くこちゃん が なかまになりたそうに

こっち を みている

どうする?


なかまにする◁

なかまにしない


くこちゃん が なかま に なった!




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