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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第二章 一回戦
20/138

2-10 決着

「『(くう)』っ!!!!!!」 


 先ほど、楓を反転させた技『空』を放つ。そして大きな羽音とともに移動をする。


(ちっ……どっちからくるのかしら……。先ほどと同じなら後ろですが……。)


 ここ一番の攻め時を失い、守りを固める楓。一撃もらったことも尾を引き、攻勢を緩めざるを得ない。


(くる方向が分からないのであれば……全て払うまで!!)


 楓は片手いっぱいに小傘、もう片手に番傘を持ち番傘を大きく振る。そして風が止む寸前に小傘をばら撒く。()()()()のどこから来ても回避し、即攻撃ができるようにだ。


(さあ、いらっしゃい……! トドメを刺してあげますわ……!)


 意識を前後左右全てに向け、構える。しかし、攻撃は来ない。目の前にも姿はない。と思った刹那。


「……え?」


 楓の体は、左肩から右腕の二の腕まで一文字に裂け、断面から上、首が地面へと落ちる。


「なん……で……?」


 いまだ立ったままの自分の胸部から下を見上げつつ、()()を見る。そこには雄々しく黒い羽根を広げた狗の姿があった。



 ーー楓:HP0/80。



 狗の行動は非常にシンプルな物だった。真後ろに移動してもバレるし、攻撃も地上では警戒をしているだろう。そう。()()では、だ。そう考えた狗は、瞬間的に空を発動させたまま、楓の上空へと飛んだのだった

 そして、周りばかりを気にしている楓に、上空から渾身の鎌鼬(かまいたち)を放ったのだ。



「……ちっ。気分最悪だぜ。」


 フワッと地上へ舞い降り、楓の側に寄る。楓自身も虚な目をしながら口から血を流すばかりで、もう長くはないだろう。


「……悪りぃな。『楓』。アンタ強かったよ。」

「……。」

「殺した気分もクソだぜ。戦ってるのは面白いとも思えたが、この後味は最悪だ。」

「……。」


 楓は答えない。いや答えられない。先ほどの鎌鼬(かまいたち)で呼吸器官を斬られたのだ。言葉の発しようがない。


「……なぁ。」

「……。」

「俺は絶対生き残る。そんでアンタのこと、俺は必ず覚えておく。だからその……安心して休んでくれ。」

「……。」


 ーーふと。楓の口元が優しく笑った気がした。


 そして戦いは終わり、楓の体は粒子となり。その場から消えて無くなった。





ーー勝者、狗ーー

新技『空』を獲得。

体力63/100

お読みいただきありがとうございます。

ブックマーク、高評価いただけると作者の歯医者治療が頗る順調になります。

宜しくお願いします。

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