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無銘〜怪異に堕ちた僕達〜  作者: ミリな所持金(ry
第一章 始まり
2/138

1-2 説明

神様からの説明になります。

紙で渡されたので、紙記載のような文面にしております。

 神様から手渡された紙の内容は、非常にシンプルな説明を箇条書きにされたものだった。



ーー神様のありがたいお言葉ーー


1、これから君達には生存をかけて戦ってもらう。

2、今までの育ちや性別・体格の差は出ないように、健康状態は均一にして、ランダムに姿が変わる。プラスアルファで姿に合った特殊な力を付与する。

3、姿への違和感を無くすために殆どの人の記憶がないが、生き残る意欲が湧かないと困るので一部の人間は記憶を保持している。

4、戦いは長くとも7戦まで。短くなる時は素敵な神様が都度教えてくれる。

5、気になることがあったらまずは挙手をして、許可を得てから発言すること。

6、神が不敬罪と判断したら、有無を言わさず消滅させる。


以上が共通説明項になる。

ここから先は各自の紙にランダムに姿と能力を付与したことの記載になる。内容に関しては他者に漏らす漏らさないも自由。



……これから先、君の姿は「天狗」になる。付随する能力は「風を操る力」である。


上記の能力の運用・理解の幅に関しては、神様が判断して許可を出すものと出さないものがあるので、詳しく聞きたい場合には後ほど確認を取るように。



ーー以上、素敵な神様のありがたいお言葉でした☆ーー



 といった内容であった。……うん。書いてあることは分かったが、やはり理解が追いつかない。

 とりあえずわかったこととしては、戦いが起きるということ。そして僕は記憶を保持している少数派の人間になるということだ。


 ーーここで一度、僕の記憶を辿る。


 僕は佐々木和成。会社員になって三年のいたって平凡な人間だ。学生時代に打ち込んだこともなければ、今から何かをする意欲もない。ただ生きる為に働いて、無難に仕事をこなすだけの人間である。

 喧嘩は幼少期に数回した程度で、しかも勝った記憶はない。中学生くらいになってからは周りとも適当な距離を置き、誰とも仲が悪くもないが良くもないといった具合だ。友達と思える人はほぼ居なく、恋愛なんてもってのほかだ。

 初恋は近所のお姉さんで、好きなタイプは初恋の影響もあり年上の美人なお姉さんだったが、最近は同年代も良いな、と女性経験がないのに考えることだけは一人前である。


 ここまでを思い返し、取るに足らない人生を送ってきて、味のしないガムのような生活をしているなと自分自身に自嘲気味になってしまう。

 ……ああ、だからか。自称神様が『間引き』とか『ゲロカス』などと表現をしたのは。

と頭によぎり神様を見てみると、満面の笑みを浮かべながらこちらを指差し言い放った。


「いいねぇ、君! ゴミカスの中ではまだマシなゴミカスだよ! ちゃあんと理解できたみたいだね!」


 ……え? なんで神様は僕を指差しているんだ? それよりも理解って……? もしかして……!


「そうだよー、ボク神様だから君達みたいなゴミカス程度の頭の中身なんてまるっとお見通しだよー。」


 こちらに向かってニコッとしながら、神様はサラッと言う。てことはさっき一瞬頭をよぎった、『自称神様』なんて単語も……!


「うん。ちゃんと聴こえてたよ。ただまあボク優しいし? どんだけ不敬なことだとしても、頭の中で考えてることは許してあげてるよ。声に出したら“消す“けど。」

まだ少し説明パートは続きます。

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