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百万回の告白とちょっとムカつく奴

作者: 公爵蜘蛛

恋愛ものは不慣れですがよろしくお願いします。

「好きです!!付き合って下さい!!」


 今日は俺の今までの人生の中でもっとも素晴らしくなるであろう日。もっとも勇気が必要だった日。


 今日、俺は前々から気になっていたクラスの女子に告白をしたんだ。


 その女の子はとっても元気で優しくて、笑顔が可愛くて……笑ってない時も勿論可愛いくて……とにかくもう、最高なんだ。



「あの……えぇと……ごめんなさい!!人が好きなるとかそういうのまだよく分かんなくて……本当にごめんなさい!!」



 だから、そう言って走り去った彼女を見た時、呆然とした。理解出来なかったし、暫くして理解してしまった時、本当にがっかりしたさ。


「まぁまぁ、そういう時もあるさ。今日はいっぱいガッカリして、また次頑張ろうぜ」


 そんな俺に向かってこう言う奴がいた。自分が当事者じゃないからって気楽に言ってくれちゃって。本当に、ちょっとムカつく奴だ。



 でもその帰り、俺はちょっと願ったんだ。もう一回、もう一回告白出来たら上手くいくかも知らないのになぁって。


 そしたら視界が真っ白になって。気が付いたら……。



 その日の朝に戻っていた。別にそれは、俺の妄想だとか、勘違いとかそういう訳じゃないんだ。


 テレビだって同じ内容。母さんから掛けられる言葉も同じ内容。何よりデジタル時計がその日、その時間を明確に示していたのだから。



 テレビでやっている占い……腹が立つことに最下位なのを横目に見ながら、一度目と同じように学校へ向かう。そして……。


「前から気になっていました!一度一緒にデートにでも行きませんか!!!」


 あの女の子は人を好きなるということが良く分からないと言っていた。ならばそれを意識させずに、何とかデートに持ち込めないだろうか。


「えっと……ごめんなさい!突然そういうこと言われても良く分かんなくて……本当にごめんなさい!!」


 またフラれた。何が良くなかったんだろうか。


「お前、中々勇気あるのな。結構格好良かったじゃないか」


 うるさいなぁ。二度目でもやっぱりコイツはちょっとムカつく。


 ……と、そんな事よりもだ。もう一度朝に戻ったりできないのだろうか。いや!出来てくれ!!戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ戻れ!!



 祈ったらまた目の前が真っ白になって……戻った。三度目の朝にもなるともう慣れてくる。同じように過ごし、そして学校へ。


 そして言葉を変えて告白し、そして散った。三度目でも変わらず駄目。答えはNOだった。


「良い線言ってたと思うぜ。頑張ったじゃないか」



 ……何回目でも、コイツはムカつく奴だ。



 その後も何回も何回も告白を繰り返し、そしてその数だけ散った。



 そして百万回目。ここまで続けたのはもはや俺の意地だった。俺らしくない告白だってやった。色々と試行錯誤した。


「ごめんなさい」


 でも、ここまでやって無理ならもう無理だ。もはや潔くないかもしれないが、諦めるしかないな。


「告白するなんて良くそんなこと出来るよな。こっちはそんな勇気絶対に出ないね」



 ……思えばコイツは、百万回挑戦したすべての回で俺を励ましてた。あの時はちょっとムカつく奴だと思ってたけど、よくよく考えてみたらいい奴なのかな。


「励ましてくれてサンキュ」


 感謝を伝えようと思ったけど、どこか気恥ずかしくて……ちょっと軽くなってしまった。



 でも俺のそんな言葉にも、元ちょっとムカつく奴は笑って受け止めたんだ。




「なぁ、ラーメン屋に行かないか?美味しいところ知ってるんだよ」

「お、良いな、それ。俺の告白が失敗したからヤケ食いだ!!」

「へへへ、美味しくてびっくりするぞ。その悔しさ、どこまで続くかな?」

「それじゃあそこまで競争だ!!よーいドン!!」

「あ!ズル!?っておいおい!!そのラーメン屋までの道知ってるのかよ?」

「あ、そうだった……知らねぇ」

「なんだよそれ!!」

「「あははははははは!!!」」

読んでくださりありがとうございました。

この作品ではあえて誰にも名前を付けなかったのですが、皆様はちょっとムカつく奴のことを男だと捉えましたか?ボーイッシュな女だと捉えましたか?いろいろな解釈があると思いますし、あえて自分が思った性別と逆の方だとしたら……なんて考えるのも面白いかもしれません。

あと、蛇足になるかもしれませんが、面白かったと思ったら評価をして下さると嬉しいです。それでは

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