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コスモヒューマン文学賞 選考結果のお知らせ

作者: てこ/ひかり

選考結果のお知らせ

この度は「第一回コスモヒューマン文学賞」にご応募いただき誠にありがとうございました。この文学賞は「人間が描けているか」を基準に作品を選考し、より優れた「人間が描けている」作品を募る賞でもありました。



斉藤 孝 様の応募作品「批日常」は 落選 でございます。



よく作品を批評する際に「人間が描けている」、「人間が描けていない」といった表現があります。「人間」が描けている作品は魅力的です。突拍子もないアイディアや奇をてらった表現がなくても、物語の中に共感を寄せる人物がいるだけで、読者は登場人物と喜怒哀楽を分かち合うことができるでしょう。たとえおとぎ話にでてくるうさぎであっても、そのうさぎの心の動きを我々は鏡のように内面に写しだし、そこに「人間性」を見出しているのです。



しかし、残念ながら斉藤様の作品は決して「人間が描けている」とは言い難いものでした。

お書きいただいた「あらすじ」欄に『限りなく日常に近い人間の表現を心掛けた』と書かれていますが、私が拝読した限りおよそ期待したような描写は見受けられませんでした。



もちろん人間には「弱さ」、「脆さ」もありますが、それを乗り越える「強さ」、「美しさ」も兼ね備えているものです。一体どこの世界に、自分の飲んだ空き缶をポイ捨てするような人間がいるというのでしょう。作品に度々登場する信号無視やいじめ行為も、本当に人間を取材されたのかと疑問を持ってしまいます。そんな人間がいるなんて、今時子供でも信じませんよ!



そういった「ファンタジー」作品が悪いといってるわけではないのです。しかし今回の賞で求められたのはお年寄りがいたら席を譲るといった、「普段の」人間の描写です。折角地球でお生まれなのですから、もう一度人間を見つめ直し「現実感のある」人間を描いていただけたらとお祈りする次第です。



少し辛口になりましたが、次回のご応募も是非お待ちしております。火星より愛を込めて。

コスモヒューマン文学賞 火星代表選考委員



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― 新着の感想 ―
[一言] 人類がこの選考委員の考える「人間らしさ」を軸に構成されていたらある意味ディストピアだな
[一言] 「随分と辛口な批評だな」と思って最後まで読み進めた結果、最後の1行で「やられた…!」と思わざるを得ませんでした。星新一さんのショートショートを読んでいるようで、とても面白かったです。
[一言] 選考委員@火星のいうような人間ばかりの世界。夢のようであり、実現したらちょっと息苦しいかも。
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