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女性二人目線です。

 -アリアside-



 ガンッ!ガンッ!


 『ルドルフ様ー!今、アリアが参りますわ!』


 ガンッ!ガンッ!


 なぜここの錠はこんなにも頑丈なの。

 他の扉だって脆かったわけではないけれど、煉瓦など持ち出さなくても壊れたのに。

 おかげで手がボロボロ。爪だって割れて血が出てる。

 ですが、これも全部、私たちの未来のためですものね?

 私と貴方は将来を誓い合った仲ではありませんか。

 本当はこんなイカれたゲームなんて必要ないですわよね。

 私たちの『縁』は既に決して切れないものなのですから。

 今更こんなことで試さなくてもわかりきっていることですわ。


 ただひとつ、邪魔なものがありますわ。

 今私の横で、一緒に煉瓦で錠を殴っているこの女。

 学園に入学した当初からルドルフ様に付きまとって、ルドルフ様がご迷惑だと感じていることに気付いていなくて?

 何かあれば、無礼にもルドルフと敬称無しにお呼びして。信じられませんわ。

 いつもは私が盾になってお守りしておりますが、そろそろ本当に目障り。

 ルドルフ様はお優しいからそのようなことは口になさらないけれど、実際は近づかれるのもお嫌に違いないわ!

 ああ、私が、永遠にお守りいたしますわ。

 そのためには、この女を片付けてしまわないと。

 待っていてくださいませ、愛しいルドルフ様。





 -ミネルバside-



 ガンッ!ガンッ!


 『ルドルフ様ー!今、アリアが参りますわ!』


 クソ女が真横でそう叫ぶ。

 ああ、五月蠅い。お前の金切声を聞いていると耳が痛くなる。

 きっとルドルフもそう思っているだろうな。

 彼は優しいから、本人に向かって本当の事は言えないのだろう。

 学園に入学した当初も、このクソ女は彼にまとわりついていた。彼がウザそうにしているのにも気づかず。

 いつもゴテゴテした服や髪で周りに視覚的害を、もはや公害とも呼べる香水で嗅覚的害を与えているこの女が、私は大嫌いだ。

 お前の周り、悪臭で大変なことになっているぞ。

 見ろ、ルドルフだって苦しんでいるじゃないか。

 そう、何度言ってやろうとしたことか。

 目障りなことに、クソ女はいつもルドルフの側で彼に迷惑をかけていた。

 おい!いい加減にしろ!

 そう言って殴りかかってやろうとしたことは、一度や二度ではない。

 だが、ルドルフは優しいから、争い事は好きではない。

 いつも話をと、穏便に解決したがる。

 そういうところも私は好きだ。

 

 だが、それだけだといけないと思うんだ。

 特にこのクソ女みたいに、己の立場を理解しきれていないような勘違いバカにはな!

 大丈夫だ、ルドルフ。私が貴方をこの女から解放してやる。

 だからこんなくだらないゲームに参加したんだ。

 

 ガンッ!ガッ!


 『ああ!やっと壊れましたわ!』


 ルドルフ、待っていてくれ。

 この女を片付けてから、貴方のもとへ向かう。

 少し時間がかかるかもしれないが、散歩でもしていてくれ。

一応設定として、


アリア:幼馴染

    花よ蝶よと育てられた系

ミネルバ:騎士系の家に産まれた

     男兄弟のなか一人女なので少し男口調

     ルドルフに入学式で一目惚れ


をイメージしてました。



ありがとうございました(*^-^*)

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