今後の話し合い
なあ、お前なんて名だ?
ぼく?なまえ、ない。
そうか。奇遇だな。俺も5歳まで名前が無かったんだ。
名前欲しいか?
うん、ほしい。
じゃあー、ブルーってどうだ?お前の目、綺麗な青色してる。
うん。ぼく、ブルー、なまえ、ブルー。うれしい。
ぼく、ブルー!ブルー!ブルー!
あー、そんなに何度も自分の名前言わなくても・・・
なんだか簡単につけてしまった罪悪感が・・・。
服を引っ張られた。
なまえ、なに?
アツイだ。俺は、アツイ。
アツイー、なまえ、くれた。アツイだ、アツイー!ブルー!アツイー!
わかった!わかったからちょっと落ち着こうか。
ジャック!
はい。なんですか?
ブルーの相手してて。
わかりました。
ブルー、このおじさんと一緒にいてな。
俺はちょっと用事があるから。
はーい。
バタン
「はー、ジーク、ヨルンの容態は?」
「傷は綺麗に塞がりました。ですが、まだ意識が戻りません。
呼吸は穏やかにしていますので、時間が経てば起きるかと。」
「サムイは?」
「疲れたのでしょう。癒しながら寝てしまいました。
今、別の部屋のベッドに寝かせてあります。」
「そうか。じゃあ、今後の相談が出来るな。
アイス、ジーク、俺の3人でどうするか考えよう。」
「「はい。」」
「今日はここで休むとして、明日からの行動だが。
まず、ヨルンは数日ここで待機となる。
目が覚めても、血が大量に無くなったんだ、
起きても次の街へなど連れて行けない。」
「そうですね。誰かがここに残ってお世話がいりますね。
あと、ここがこの状況になっている事をヨークへ知らせに行かないと。」
「それはうちの騎士を使いに出そう。」
「なら、王都騎士団にここの街の対応を頼んで来てくれ。
街の人達をみんな埋葬しないとな。
それには人手がいる。
守備隊と俺のとこの騎士団はサザンの対応してもらってるから
人手がさけないだろう。
もし、サザンが落ち着いてたら、俺んとこの騎士団もこっちへ寄越してくれ」
「はい。アインス!聞いていたか? 明日、ヨークへ行ってきてくれ。」
「は!そのように伝言します。」
「次に、あのサンガルの子供ブルーだが、
このままここに置いていけないだろ?
サザンに連れていくか、次のスピカへ連れていくか。
どっちのがいいと思う?」
「あの子供、幸運スキルを持ってるんでしたか?
でしたら、サザンではなく、次のスピカへ同行させましょう。
道案内にもなりそうですし、幸運が起きるかもしれませんしね。」
「そうだな。じゃあ次の問題だ。
サムイを次のスピカに連れていくのはいいが、
俺と一緒だと、あいつは俺にべったりになるだろ?
それは、今のあいつの為にならないように思うんだ。
18になったら、一生俺はあいつの面倒を見るつもりだが、
それまでまだあと1年ある。
ここで、心機一転しないと、18になった時、もう取り返しがつかない気がするんだ。
サムイが俺のものになるのは決定事項だが、もう少し大人に成長して貰いたい。
それには、一人で物事を考え、決断し、前を向いて立ちはだかるものを
乗り越えなければ、いつまでたっても子供のままだ。
その大人への道筋をジーク、お前に頼みたい。出来るか?」
「あ、はい!私では役不足かもしれませんが、誠心誠意、
命をかけてサムイ様を大人にします!」
「はあ、ジーク、命はかけなくていい。
そしてそんなに気負わなくてもいい。
出来る出来ないはサムイ次第だ。
道筋だけでいい。それでも変わらなければそれまでだ。」
「アツイ様、変わらなければどうなるんですか?」
「そりゃ、決まってる。監禁、拷問、俺の思い通りの事をするまでだ。
今のあいつはそれが一番似合ってる。
喜んでされるがままに一生を暮らす事になるさ。」
「!!、死ぬ気で大人にさせます!失望させません!」
「そうか?俺はどっちでもいいぞ?」
「そんなあ。見捨てないで下さい。私、気合いが入りました。
アツイ様は、人を乗せるのがお上手ですね。本当に感心します。
アイス殿は、このような主人を持って鼻が高いのでしょうね。」
「ええ、ええ!!アツイ様は凄いのです!」
アイスが上機嫌で、俺を自分の膝に乗せる。
「私の大切なお方です!いつでも触っていいと許可も頂いています!」
といつものサワサワをやり出す。
「この滑らかな肌!ああ、なんと気持ちの良い。
アツイ様、一緒にお風呂入りましょう!そうしましょう!」
「アイス!まだ話は終わってない。それはあとでな。」
「はい!わかりました。」
「そこ、断らないんですね・・・」
「ん?ああ、なんか勘違いしてるかもしれないが、俺は清廉潔白でもなんでもないぞ?
気持ちいいのが好きだし、どっちもいけるクチだ。
俺に付いてきてる騎士は全員俺と寝てるしな。
相手の趣向に合わせてやるのが俺の流儀だ。」
「な、なるほど・・・」
「で、さっきの続きだ。サムイを先行させて、困難にぶち当たっても自分で解決出来るように
サポートしてやって欲しい。
サムイと一緒に同行するのは、さっきの伝令頼む奴以外の神殿の騎士達と
ジャックとブルー、あとはアイスお前どうする?」
「私は、この村の調査をしたいですね。原因を突き止めておきたいです。
ですから、アツイ様と一緒に残ります。」
「わかった。スレイ、タール、お前らは?」
「そうですね。アツイ様の守りが手薄になるのは嫌なので、俺も残ります。」
「俺も残りますよ。神殿騎士団のが人数多いですからね。
何かあってもサムイ様のスキルは強力と聞いてますし、そちらは大丈夫でしょう。
ジャックが同行すれば、かなりの戦力過多です。」
「と言う事でいいか?ジーク」
「もちろんいいですとも。ジャックには悪いですが、
昔のサムイ様を知っているなら何か助言が貰えるかも知れないですね。
アツイ様の采配、ありがたく。」
「ああ、これで話は終いかな。
じゃあ、みんな明日も大変だろうから、ゆっくり寝てくれ。
そういや、この家何部屋あるんだ?」
「さっき、調べてきましたが、ここ、宿屋みたいです。
3階まで部屋がありました。多分全員分のベッドありますよ。」
「ここの主人はどこに行ったんだ?」
「あ!それなら、隣接している家があったんで、多分そこがここの主人の家かと。
ベッドで亡くなっていましたが・・・」
「そうですか。では、ありがたく使わせていただきましょう。」
「ジーク、俺ら4人は3階で寝る。
明日、サムイが起きたら俺達は先に行ったとでも言っといてくれ。
お前らが出てったら、ヨルンのところで看病するよ。」
「承知いたしました。ヨルンをよろしくお願いいたします。」
「ああ。アイス、風呂は明日だ。このまま寝にいくぞ。」
「はい。わかりました。」
「おっと、3階いく前にジャックに説明していくよ。
先に上がって、ベッド整えておいてくれ。」
「はい。待ってますね。アツイ様。」
「ああ」
コンコン
「ジャック?入るぞ?」
「アツイ様。シー、静かに」
ヒソヒソ (ブルー寝ちまったか?)
ヒソヒソ (ええ、先ほど。ご用は?)
ヒソヒソ (廊下で話そう)
パタン
「ジャック、明日俺と他3人はここに残ってヨルンを看病をする事になった。
でだ。ブルーを連れてサムイ達に同行をして欲しい。理由は」
「アツイ様、言わなくてもわかります。
大丈夫。ブルーを連れて行きますし、サムイ様の事も出来る限り尽力します。
俺もあの方に元に戻って欲しい。あの頃のあの方に。」
「そうか。そうだよな。お前が一番悔しい思いをしているだろうに。
つくづく思うが、お前本当に我慢強いよな。
はあ。ジャック、少し屈め。」
「はい?」
アツイはジャックにキスをした。
「サムイじゃなくて悪いが、少しはお前の心にゆとりを持って欲しくてな。
あまり思い詰めるなよ?」
「ああ、アツイ様!あなたって人は」
ジャックにぎゅーと抱きつかれて、キスをされた。
俺が、背中をポンポン叩くと、驚いた顔をした。
「サムイ様と同じ事をされるのですね。」
そうだった。同じ日本人。
「ああ、共通点は色々あるんだ。まあまたおいおいな。
明日気をつけていけよ。また銃とか撃たれるかもしれん。
薬もちゃんと忘れずにな。」
「ええ、忘れずに持って行きます。ではおやすみなさい。」
とまた抱き寄せられて濃厚なキスをされた。
おやすみ、ジャック。




