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S 子供時代 2

サムイの家は平民だがこのヨーク王国の平民のなかでも裕福な暮らしをしている。

父親が色々手広く仕事をしているため、入ってくる金銭もかなり多い。

また、住んでいる一帯の顔役のため、お礼の品や食料が買わなくても手に入る。

なおかつ母親も浪費をしないので、資産は貯まる一方だった。


サムイ 3歳


いつの時代でもどこの場所でも悪い奴らがいないなんてない。

儲かっているところから掠め取ろうと思うのは悪人には通常運転。


ある夜、寝静まったころ、父親が仕事で数日家を空けていたのをどこかで知ったのか

賊が数人サムイの家に押し入ってきた、

サムイは母親と一緒に寝ていたため、

賊が母親を縛ったついでにサムイも縛られた。

声を出せないように布を口に巻かれた。


この歳の子供なら、ただならぬ気配で大泣きするところだ。

だがサムイは泣かず騒がずじっとしている。

お漏らしもしていない。

ジッと賊のする事を見ているだけ。


母親はサムイを心配してオロオロしているが

腕も足も縛られているため、何も出来ない。


賊の1人がサムイの異常さに気付いて近付いてきた。

「なんだぁ?おめぇー気味悪いなぁー」

元々夜で暗いので縛る時も手元のランプ頼りであった。

顔などみていない。

女1人に幼児1人の認識だ。


賊が顔を良く見ようとランプでサムイの顔を照らした。

瞬間、

「うあああー お、俺が悪かった。すまない!本当にすまない!すぐ外すから勘弁してくれー!」

賊は泣きながら縛った紐、布を外し始めた。


びっくりしたのは、一緒に金品を物色していた他の仲間だ。

「な、何やってんだ!お前!おい!どうしたんだよ!」

と泣いている男の所へみんな集まってきた。


おーいおーい泣いている男を揺さぶってどうしたのか聞いても返答が意味不明だ。

「俺が悪かったんだーこんなことしてー許してくれー」

泣き崩れる男、ある意味怖い。


だが、許しを請うている男の前にいる幼児をランプで照らして賊全員、顔を見てしまった。

そう、見てしまったのだ。


朝、母親の通報で駆け付けた王国警備隊は、賊の泣きながら平伏低頭している様を目の当たりにする。

訳が分からないが賊を捕まえるのも仕事なため、首をひねりながら連行することになった。

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