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第34章:沈黙の閾(第3部)

I. 錆色の行進


 泰浦伊テプイ#1のプラットフォームが、ついにアルファ#1の外輪部へと接合された。構造全体を震わせる鋼鉄の轟音が響き渡る。だが、そこには華やかな歓迎も、かつてのような輝かしい洗浄プロトコルも存在しなかった。非常用ビーコンが放つ琥珀色の鈍い光の下、静かに下船が始まった。


 それは、ダンテの地獄篇を彷彿とさせる光景だった。同期されてはいながらも、深く錆びついた行進。アトラスの命令にいまだ反応する数少ないシンテティコス(合成人間)たちは、油圧系の痙攣を起こしながら、意識を失ったクリスタルを抱えたアンキロスと、威風堂々たる銀狼を護衛して歩く。かつては静寂で優雅だったオートマトンの足音は、今やステーションの床を叩く不規則な打撃音へと変わっていた。彼らは、時間が論理から消し去っても回路には刻まれ続けている「日課」をこなす、金属の幽霊のようだった。


II. 鋼鉄の甲虫


 私たちは短距離艇へと誘導された。内部ハンガーまでの最後の真空を越えるための、小さな移送艇だ。ステーションの荒廃ぶりとは裏腹に、船は幻想的なまでの繊細さで離陸した。空気の音が失われた世界で、私たちに伝わるのは、暗黒の深淵へと押し出す冷気ガス推進器の鈍い振動だけだった。


 覗き窓の向こう、アルファ#1は月面に刻まれた開いた傷口のように見えた。宇宙を数キロメートルにわたって飲み込む、青白い白と工業的な灰色の巨躯。マザー・サターンの艦隊の影はなく、ただ座礁した船と衛星の残骸が、巨大な自動門の周囲を星の塵のように漂っていた。


III. 虚無への整列


 私たちは主要アクセスポイントに到達した。高さよりも幅のある巨大な門が、絶望的なまでの遅さで私たちの前で開き始める。船はポジションにつき、百年以上前のプロトコルに従って、目に見えない「列」に並んだ。同行するシンテティコスたちは、残り少ないエネルギーを惜しむかのように、うなだれたまま静止していた。


 アンキロスは歯を食いしばり、入り口のポジションライトを見つめた。アルファ#1のセクション内へ入るまで、あと数メートル。任務の成功は目の前にあった。門の歯車が軋み、完全に開ききると同時に、極低温の蒸気が噴き出した。


IV. 灯の消滅


 その時、それは起こった。


 爆発も、警告も、アラームもなかった。ただ、唐突に「現実」が消滅したのだ。


 船内の明かりがいっぺんに消えた。ガイドエンジンの唸りが止まり、船室は絶対的で恐ろしい無重力状態に陥った。外に目を向けると、アルファ#1の琥珀色の光も、積載ドックのビーコンも、シンテティコスたちのインジケーターも……すべてが一瞬にして掻き消えた。


 灯が、消えたのだ。


 私たちは門の敷居で立ち往生したまま、宇宙の完全な黒に包み込まれた。暗闇の中で聞こえるのは、自分たちの激しい呼吸音だけだった。

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