第14章:5人の預言者、2年間の安息 (第3部)
今回は少し短いエピソードですが、いつものように、これは「新たな始まり」を告げるものです。
【場所:緑の丘、レヴァイアサン郊外】 【時間:「灰の獣」の消滅から2年後】
太陽はもはや、肌を焼くものではなかった。 数十年ぶりに、レヴァイアサンの廃墟に降り注ぐ光は、あのアポカリプスの放射能の記憶ではなく、母のような温かい愛撫となっていた。
瓦礫が撤去されたテラスで、澄んだ風が吹き抜ける中、5つの人影が水や弾薬よりも価値のあるものを共有していた。 それは「沈黙」だ。 だが、死の沈黙でもなければ、攻撃前の張り詰めた沈黙でもない。それは、食事の後の穏やかな静寂だった。
『炎の預言者』ジャンナが笑っていた。 かつて肉が焦げる音と共に響いた、あの狂気じみた笑いではない。柔らかく、人間らしい笑い声だ。 彼女は人差し指に小さな炎を灯していたが、それは何かを焼き尽くすためではなく、アンキロのパイプに火をつけるためのものだった。
「老けたな、ジャンナ」 アンキロは青白い煙を吐き出しながら冗談を言った。 「2年前なら、ただの楽しみのために俺の口髭を燃やしていただろうに」
「黙りなさい、兵隊さん」 彼女はコンクリートのひび割れから生え始めた草の上に寝転がりながら答えた。 「火は暖めるためにもあるのよ、知ってた? 私は……火を憎まないことを学んだの」
数メートル先では、アルテミスが長い銀髪を梳かしていた。そこにはもう、乾いた血はついていない。 かつて彼女の親衛隊であった狼たちは、太陽の下で腹を見せて眠っていた。平和によって飼いならされ、無防備な姿で。
そしてテラスの端、眠れる骸骨のようにそびえ立つレヴァイアサンの街を地平線に見据えて、クリスタルが立っていた。 彼女の青い瞳は、もはや脅威を探して未来をスキャンしてはいなかった。視界に「グリッチ」はない。ノイズもない。
ジューンが彼女に近づき、谷で摘んだハーブティーのカップを手渡した。 「まだ、彼を探しているの?」ジューンは優しく尋ねた。
クリスタルはカップを受け取り、手のひらに温もりを感じた。もはや震えることのない手で。 「いいえ」クリスタルは答えた。初めて、その声には予言の重みがなかった。 「ただ……彼がいないことを楽しんでいるだけ」
『灰の怪物』ジオを倒した後も、幻視は続いていたわ。『彼は生きている』……そう思わせるように。でも最近、彼は完全に消えてしまった。『彼は死んだ』……間違いなく、そうみたいね
「彼は風に溶けたわ」 ブラシを置いて、アルテミスが言葉を添えた。 「私のこの狼の目で見たの。彼からは何も残らなかった。肉も、骨も。雨が洗い流した灰だけ。彼の『永劫回帰』の輪廻は断ち切られたのよ。彼はついに、探し求めていた安らぎを見つけたの」
クリスタルは目を閉じ、深く息を吸い込んだ。空気はオゾンと血ではなく、松と湿った土の匂いがした。
「何年もの間」とクリスタルは言った。「私の幻視は闇しか見せなかった。終わりのないトンネルを。でも今は……明日を見ようとすると、これだけが見えるの。私たち。再建。もしかしたら……預言者の呪いは、彼と共に終わったのかもしれない。私たちは自由なのかもしれないわ」
ジャンナは満足した猫のようにあくびをして、背伸びをした。 「自由……いい響きね。明日は何をする? 谷の農夫たちを手伝う? それとも正午まで寝てる?」
「寝る方に一票だ」アンキロが微笑んだ。
それは完璧だった。 『マザー・サターン』の研究室にいた子供の頃から、彼らが拒絶され続けてきた人生だった。 実験もない。戦争もない。あの灰の怪物が追いかけてくることもない。 かつての「脅威」は、子供を怖がらせるための悲しいおとぎ話――宇宙が慈悲を垂れるまで死ぬことができなかった男の伝説――へと変わっていたのだ。




