表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

無題

無題0207

作者: うさざみ

ただいま、と家に帰るも返答はない。電燈をつけると無造作に転がる骨牌(かるた)、雀牌、酒瓶と溜息を一つ。

つけっぱなしのテレビは味気ないニュースを映し、薄く積もった埃は私を嘲笑(あざわら)うか如く宙を舞う…徐に薄茶色の封筒を開けて端金を取り出すと、数回チャリンと鳴って、数枚の紙切れが手に落ちる感触。過酷な労働の報酬としてはあまりにも少ないが、それでも私には必要なものだ。自害を考えたことも何度かあったが、実行に移す勇気もない。…溜息。………溜息。気分転換に窓を開けるも雨の降るを見て閉める。嗚呼、骨牌仲間が我が家に訪れないものか、と思うも今宵(こよい)は雨天。誰も来る訳もなし。手元に剃刀(かみそり)一つ。命を大事にしろ…というのは家訓であるが、今はそんなことさえどうでもいいように感じた。

処女作故拙いのはお許しください。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  短い文の中でもどんな話をしているのか非常に分かりやすく頭に入ってきて才能を感じました。 [気になる点] 『自害を考えたことも何度かあったが、実行に移す勇気もない』と言った後に自害しようと…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ