ぼくの飼ってるハムスターの次郎は変身できるのだ!
僕の名前は 『ミオト』 歳は9歳だよ!
ぼくのお家で飼ってるハムスターの次郎はね?
ぼくと二人きりでいるときだけ、 『変身』 が出来るんだよ。
『ねぇ次郎? ママに変身できる?』
『チュチュ チュチュ』
はい! ドーーンと変身!!!
『凄い! ママだ!』
『凄いだろ~ 俺は何でも変身出来るんだぞ~』
『まだまだ、変身するぞ~』
『わぁ~ パパそっくりだねぇ~』
『よっと!』
『隣の家の犬のボクサーだ! 怖い顔そっくりだよ!』
『そらよ~』
『えぇー ぼくの好きな女の子じゃ~ん! やめてよ~』
『恥ずかしいの?』
『そりゃそうだろ~ 僕の好きな子だよ!』
『ふーん そうなんだ!』
『次郎? 何考えてるんだよ~』
『ミオト君の事、前から大好きだったんだ。』
『次郎、ふざけ過ぎだぞ!』
『大好き!』
『はいはい、次は何に変身するの?』
『何がいいかな?』
『とりあえず、外に行こうよ~』
『そうだね!』
『次郎、元の姿に戻って!』
『チュチュ チュチュ』
『よし! 僕の胸ポケットに入っていてね! 大人しくしてるんだよ』
『チュチュ チュチュ』
-- -- --
そして二人は、お外に出ていく事になる。
『何処に行くかな? 次郎は何処がいい?』
『チュチュ チュチュ』
『わからないよ~ 何処かで、人間に変身して!』
『チュチュ チュチュ』
細い路地裏に入ると? 人影もありません。次郎が変身!
トーーーーオ!!!
『だから何で? ぼくの好きな子に変身するんだよ~』
『いいじゃん! デーとみたいでしょ? うぷぷ。』
『なんだか、物凄く恥ずかしいよ~』
『いいじゃん! いいじゃん! なれるよ!』
『それにだよ! 俺はハムスターの次郎だよ!』
『う.うん。』
『でもさ~ 次郎は、何処に行きたいの?』
『ペットショップに行きたい!』
『ペットショップ?』
『俺が生まれて初めて、好きになった子がいるから。』
『そう言えば? 2日前かな、一緒に行ったあのペットショップ?』
『そうだよ!』
『じゃ~行こう!』
『おーーう!』
-- -- --
そして、ペットショップへ着くと......?
次郎の好きになったハムスターはいませんでした。
どうやら? 誰かに飼われていったみたいです。
『いないね?』
『いないね!』
『どうする? 探す?』
『いいよ! きっと彼女も今頃、幸せに暮らしているだろうからね!』
『そうだね!』
『うん。』
-- -- --
二人が、ペットショップを出ようとすると...?
まさか!? そこには、ミオトの好きな女の子が目の前に、僕の横にも彼女が
バッタリ会ってしまった! 彼女が二人!?
彼女はもう1人の彼女をみて、 『ギャーーーアアアア!!!!!』
僕たちは急いで、その場を離れた。
『これは! ヤバいよ~』
『彼女、相当びっくりしていたねぇ~』
『そりゃ~ そうだよ! 同じ顔がもう1人いたら? ビビるよ~』
『どうする?』
『とりあえず、元に戻って!』
『チュチュ チュチュ』
『さあ! お家に帰ろ~う!』
『チュチュ チュチュ』
そこに、ぼくの好きな彼女が現れる。
『ミオト君、ここで何してるの?』
『私にそっくりな女の子がいたけど? あれ誰なの?』
『ぼく知らないよ!』
『ウソ! ミオト君と一緒にいたじゃない!?』
『あのね? 自分と同じ顔の人が世界中に3人いるの知ってるよね?』
『うん。聞いたことがあるよ』
『それだよ~ でもぼくの知り合いじゃないから? わからないけど?』
『そうなの? でも物凄くそっくりじゃなかった?』
『言われてみれば、そうだね! でも知らない人だよ!』
『チュチュ チュチュ』
『あら? かわいいハムスターね!』
『そうなんだ! 名前は 【次郎】 って言うんだよ~』
『カッコイイ名前ね? 次郎、これからもよろしくね!』
『チュチュ チュチュ』
-- -- --
...と言う事で? 無事に済んだ。
『ありがとう! 次郎のおかげで、彼女とも仲良くなれたよ!』
『チュチュ チュチュ』
『ご褒美に! 【ひまわりの種】 だよ~』
『チュチュ チュチュ』
次郎は、今日も一日、カランコロンと回り続けています。
『チューウ。』
最後までお読みいただきありがとうございました。