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vol.85 輝く星々の祭典、開幕!

 夜空にきらめく星々が、今、地上に降り立つかのように―― 待ちに待った音楽の祭典「STARLIGHT SYMPHONY」がついに幕を開けようとしていた。

 ドームを揺るがす地鳴りのような歓声。

 この日を待ちわびた数万のファンが放つ熱気が、開演前から会場を灼熱のるつぼに変えている。


 豪華なレッドカーペットが敷かれたエントランス。

 れから音楽史に刻まれるであろう10組が、その姿を現す。

 フラッシュの閃光と、耳をつんざく歓声が渦を巻く!


 1番手:chika

 オープニングを飾るのは、弾ける若さそのもの!

 元気印のchika!

 まるで跳ねる小鹿のようにピョンピョンとレッドカーペットを駆け抜け、満面の笑顔で叫んだ。

「皆、今日は最高の夜にしようねー!!」

 その声に、会場の空気が一瞬で弾ける。

「chika!元気すぎ!」

「跳ねてる跳ねてる!かわいい!」

 なんて声が飛ぶ。

 彼女の躍動感が、祭りの始まりを告げる最高の号砲となった。


 2番手:SDB96(水道橋ナインティシックス)

 地響き!?いや、96人の足音だ!

 圧巻の大所帯アイドルグループ、SDB96が登場!

 ステージを所狭しと埋め尽くす96の個性が一斉に手を振り、会場は推しメンコールとペンライトの海で大洪水。

「水道橋ー!」

「96人の推しが渋滞してる!」

 これぞ“祭典”だ。


 3番手:Tatsuya

 黄色い悲鳴が鼓膜を突き破る。

 イケメンポップアイドル、Tatsuyaが爽やかな風をまとって登場だ。

「今日は俺のために来てくれてありがとう!」

 そのバチバチのアイドルスマイルは、もはや凶器。

 誰もが彼の王子様にひれ伏す。


 4番手:ami

 空気をガラッと変えたのは、チャキチャキの姉御肌、ami。

 サバサバした雰囲気で手を振り、

「おう!盛り上がっていくでー!」

「ami姐さーん!」

「頼れる姉貴!」

 会場中から野太いコールが飛ぶ。

 彼女がいれば、この夜は間違いない。


 5番手:アークシンフォニー(Arc Symphony)

 重い、空気が震える。

 オーケストラとロックを融合させた異色バンド、アークシンフォニーの壮大なディストーションが、ドームの骨格を軋ませる。

「ついにキタ…!」

「生オケの迫力えげつない!」

 その音の壁に、誰もがひれ伏すしかなかった。


 6番手:JON

 静寂。

 しかし、それは嵐の前の静けさだ。

 異色のベース&シンガー、JONが、ただ静かにステージを歩く。

 黒いベースを肩に、そのクールな眼差しは、まるで影を纏った王者のよう。

「JONイケすぎ!」

「ベース一本で世界変える男!」

 その存在感だけで、空気を支配していた。


 前半のアーティストたちが会場の期待感を極限まで高めた後、空気が変わる。

 誰もが息を呑む。

 ここからが、本番だ。


 7番手:Dream Jumps

 フラッシュの量が、歓声の質が、明らかに違う!

 今や国民的アイドルグループへと成長を遂げたDream Jumpsの登場だ!

 メンバーたちの華やかな衣装が光を乱反射させ、満面の笑顔がファンの心を撃ち抜く。

「めぐみちゃん、可愛い!」

「ゆずー!こっち見てー!」

 その圧倒的な華やかさが、レッドカーペットを自分たちの色一色に染め上げた。


 8番手:Synaptic Drive

 ドクン、と心臓を直接掴まれたような轟音が鳴り響く。

 会場の空気が一変した。

 異彩のユーロビートユニット、Synaptic Driveだ。

 だが、そこにいるのはユージ一人。

 相棒の姿がない。

「あれ?けんたろうは?」

「まさか何かあったとか…?」

 ざわめきが不安へと変わる、その瞬間。


 ユージは、マイクを握り、悪魔のように笑った。


「おい、お前ら!静かにしろ!……けんたろうはな、まだお前らには早すぎる!」


 挑発。

 その一言で、会場が水を打ったように静まり返る。


「そこにいるぜ!」


 ユージが指差した先、巨大モニターに宇宙から降臨したかのようなシルエットが映し出された。

 ――けんたろう。

 その名が、絶叫となってドームにこだまする。

「うおおおおお!けんたろうだ!」

「やっぱり来た!」

「シルエットかっこいい!」

 衝撃と期待。

 Synaptic Driveは、たったこれだけで伝説の始まりを予感させた。


 9番手:Midnight Verdict

 だが、その熱狂を、まるで氷でなぞるように塗り替えた者たちがいた。

 ――女王の帰還。

 まさに王者の風格を漂わせるMidnight Verdictだ。

 けいとを筆頭に、メンバーたちが歩を進めるたび、熱狂が畏敬へと変わっていく。

「けいと様…!」

「ミドヴァだ…本物だ…!」

 歓声が、もはや祈りに近い。

 他のアーティストとは格が違う。

 ここは彼女たちの領土なのだと、その場の誰もが理解させられる。

 その壮麗な入場に、会場は完全にひれ伏していた。


 10番手:一条零

 そして、最後。

 音が、消えた。 数万人の熱狂も、フラッシュの光さえも、彼女一人の存在に飲み込まれていく。

 大トリを飾るのは、音楽の女神、一条零。

 純白のドレスをまとい、彼女がただ一歩、レッドカーペットを踏み出す。

 それだけで、世界が変わった。

「……零様……」

 誰かが漏らした声は、もはや音にならない。

 神々しい、という言葉すら陳腐に聞こえる。

 彼女は、この祭典を祝福するために舞い降りた、本物の“現象”そのものだった。


 個性豊かな10組が集い、いよいよ「STARLIGHT SYMPHONY」の幕が上がる。


 それぞれの物語、思惑、夢と野心がステージの裏で渦巻き―― この一夜限りの“星々の競演”が、 誰も見たことのないドラマと熱狂を生む瞬間を、 今、世界が固唾をのんで見守っている。

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