学園トーナメント
予選通過に関してはほとんど予想通りであった。
寸分の狂いもなかったと言っていい。
僕も、ミエドも、リーベも、豚も。全員が無敗で予選を勝ち進み、本選の方へと進むことになった。
もう一方のクラスの方でも一切下剋上は起こることなく本選出場者が決まったらしい。
ちなみにこれは新入生だけではなく。
他学年もすべてそうなのだそうだ。
もう予選の意味について問いただしくたくなるよね……まぁ、僅かながらにも下剋上の例があるのでなくせないのだろうが。
「んー。学園トーナメントねぇ」
そんな戦い。
そんな争い。
そこで僕は一人、何とも言えない表情でため息を吐く。
お決まりの展開とでもいうべきか、学園トーナメントの最後の最後ということころで何者かが乱入。
そのまま別の戦いへ、っという展開がゲーム上でもしっかりと行われていた。
多分この世界でも同じようなことは起こるだろう。
問題はいつどこで、一体何が襲撃を仕掛けてくるだろう、というところである。
チュートリアルと言ってよかったダンジョンでさえも想定よりも強い敵が現れたのだ……ここでどれだけの敵が現れるのか。
あまり考えたくもない。
「はぁー」
僕は憂鬱げにため息を吐く。
もう今からでも憂鬱である。学園トーナメントにやってきている来賓を一人でも傷つけたら大問題になること必須である。
胃が痛くなるのも当然ということだろう。
「えー」
そんな中でも、時はしっかりと進んでいく。
「生徒諸君、おはようございます。本日は待ちに待った学園トーナメントの日じゃのぅ。この日のためにわしらが誇り高き皆さんは一生懸命準備をしてきたことじゃろう。その準備の成果を十分に発揮し、我が国の、我が学園の雄姿をこの場にいる多くの観覧者の目に焼き付けるのじゃ。そして、ご来賓の皆様。本日は早くよりお越しいただきありがとうございます。ぜひとも我らが生徒たちの魅力あふれる戦いを存分に見ていかれることをお願い申し上げます。それでは、学園トーナメントの開会を、ここで宣言するのじゃ」
学園トーナメント当日がやってきてしまうのも本当にすぐのことである。
もう学園トーナメントの当日である。ちょっとだけ早すぎるのではないだろうか?
「はぁ……」
学園長が生徒たちやその親であろう王侯貴族がいるのはもちろんのこと、来賓や平民である一般の観戦客も含め、多くの人が集まっている中で。
堂々たる態度で開会を宣言する中、僕は深々とため息をついてしまうのだった。
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