友人関係
広く浅く。
その交友関係を構築するのは僕の立場を用いれば簡単である。
「ふむふむ……それは珍しいですわよね」
「そうでしょう?面白くって……だから、私もちょっと話を共有したくて」
「ふふっ、そうなの?それなら感謝しますわ」
だが、それは僕の望むものでもなかった。
僕は狭く深い関係を築いていた。
悪役令嬢らしく、自身の取り巻きを作ったりするようなことはしない。
「ところで、話は変わりますが、ここの範囲わかるかな?私はどうしてもわからなくて……」
そんな中で、僕が友達に選んだのは作中においてあまり出番はないが、現実世界だととてつもない重要人物であるミエド・ニヒルーム。
家格としては僕と変わらぬニヒルーム侯爵家の令嬢であった。
「ん?わかりますわよ……特にここの分野であれば私の得意分野ですの。任せてほしいですわ」
魔法に関する疑問。
それに僕は手際よく超えていく。
幼少期において、自分のすべてを捧げすぎてもう魔法の分野ではかなりの力を持っていると自負している。学生範囲で今さら躓くことはない。
「えっと……ここは、こうするですの」
「あぁ、なるほど」
「それでこっちの方に……えっと、三ページ前のところですわ。そこを参照して」
「はい」
「ここであてこみますわ」
「あぁー!なるほど、できました。これで機能するようになるんだね」
「そうですの。そこまで難しくもないですわ」
「……いや、難しいけどね?」
「慣れですわ。どのときに何を使えばいいかはなんとなくでわかるようになりますの」
「そうなの……なら、それにかけたいところかなぁ」
ミエドは僕の言葉に頷く。
「それで?次の授業は何ですの?時間割を忘れましたわ」
「なんで覚えやすいところを覚えていないの?えっとね。次の授業は実技だよ」
「それじゃあ移動ですの?」
「移動だね」
「それじゃあ、行きますの」
「そーだね」
僕とミエドは立ちあがり、そのまま二人で授業が行われる場所にまで移動していく。
「……」
その去り際、クラスの中で孤立している主人公たるリーベの方に視線を送りながら。
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