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ミッション2.妹と食事しよう

「お兄ちゃん。寝てたの?」


「ああ。運動してたら疲れてな」


「ふぅん。お兄ちゃん、背が伸びないから筋トレして少しでもかさ増ししようとか考えたの?」


「そんなつもりは無い。ただ、無性に体が動かしたくなっただけだ」


夕食を食べながら、妹と軽く雑談をする。

妹の名は未春(みはる)。身長175センチのそこそこ高身長で、非常に発育が良い体を持っている。知り合いからは、ほとんどの成長を妹に奪われたとか言われる。これで私に甘えることがなければ、完全にコンプレックスになっていただろうな。


「どうしたの?そんなにじっと見て」


「ん?いや。その身長を少しで良いから分けてほしいものだなと思っただけだ」


見ていたら不思議な顔をされてしまった。運動の件で身長のことを揶揄われたので、そこで言い訳をしておいた。


「ふふふぅ~。お兄ちゃん、身長の所為で女の子に恋されないもんねぇ。仕方ないから、私が結婚してあげるよ。私はお兄ちゃんのこと好きだし」


ウインクしながらそんなことを言ってくる未春。顔も良くてスタイルも良くてある程度頭も良くて、しかも甘えてくれて。1つの理想的な異性なのかもしれないが、


「未春は実妹だから結婚できるわけ無いだろ。義妹ならギリ許されるって話は聞いたことあるが」


「むぅ~。夢がないなぁお兄ちゃん。こんな可愛い子と結婚できるんだよ。法律なんて無視してやっちゃおうよ」


「……本気でやるなら海外にでも行くしかないな」


「おっ。良いねぇ海外!私は付いてくよぉ。2人で沢山稼いだから、貯金もあるし余裕だよね」


冗談で言ってみたのだが、未春は乗り気なようである。私も随分と懐かれたものだ。


「まあ、お互いに相手が出来なければ、の話だがな」


「ふふっ。だねぇ~。でも、お兄ちゃんに相手が出来るとも思えないけど」


「それは分からないぞ。意外と高校生にもショタコンが多いかもしれないだろ。……自分で言っておいてなんだが、ショタコンの相手などしたくないな」


「あははっ。きっとお姉ちゃん呼びを強制されるよ。凄い羞恥プレイだね」


未春が笑う。だが、残念ながらその可能性が高い。ショタコンなんてそんなモノなのだ(遠い目

その後も雑談を続け、2人で家事をしてから準備を整えて寝た。因みに未春とは毎日のようにお風呂に入っているが、兄弟なので何の問題もない。妹にセクハラされても問題はないったらない。


「……ん~」


朝。俺は起床する。そして、リビングに降りようとしてその足を止めた。

昨日やったことを思い出したのだ。私の前にある半透明のボード。デイリーミッションと書いてあるので、日付が変われば内容も更新されるはずだ。そんな私の予想通り、


――――――――――――――――――――

デイリーミッション


・反復横跳びを500回行う

 報酬:スキル『分身1』


・10種類の植物に触れる

 報酬:スキル『植物鑑定1』

――――――――――――――――――――


新しいデイリーミッションになっている。すぐにでもこれを行い所だが、朝食を作らないといけないので時間が無いな。とりあえず、昨日のミッションの報酬が残っているかどうかだけ確認しておこう。

足に少し力を込めて、ジャンプ!


トンッ!と天井に手が触れる。昨日の反省を活かして飛ぶ力を弱くしたのだが、それでもここまで飛べるとは思っていなかった。これだけの力があれば、立ち幅跳びで最高記録を出せるかもしれないな。

……非常に地味ではあるが。


「さて、何を作るか」


検証を終えた私は台所に立つ。それから、冷蔵庫を適当に物色した。その間についでと言うことで全ての野菜に触れて、「10種類の植物に触れる」のミッションを終わらせておいた。植物鑑定というのを報酬で手に入れられたのだが、使ってみるとこんな感じだ。


『トマト 品質:良 特殊効果:なし』

『レタス 品質:並 特殊効果:なし』


他のも全て似た様な感じだった。野菜の名前と品質が表示される。全て特殊効果は無かった。

というか、特殊効果のある植物など存在しないで欲しいんだが。植物の特殊効果なんて毒とかのイメージしかないぞ。薬草も無いことはないんだろうが。


「……ん~。お兄ちゃ~ん。おふぁよぉ~」


スキルの効果を確かめつつ料理を作っていると、未春が起きてきた。未春は朝に弱く、まだ眠そうな様子だ。春休みでもあるのでもっと寝ていてもいいと言ってあるのだが、私と朝食を摂りたいと拒否された。ただ、朝食後にまた寝ているようではあるがな。

食べてすぐに寝ると牛になるなんて言うが、私は口が裂けてもそんなことは言わない。女子にそういうデリカシーがないことを言うのはNGだ。例えそれが妹であったとしても。


「お兄ちゃん今日は何するの?」


「私は少し運動したりして、家の中で凄そうと思う」


「ん~。了解。私は寝るぅ」


「ああ。おやすみ」


まぶたはほとんど閉じていて寝ていると言われてもおかしくない様子なのだが、会話は普通に成立する。未春は、「どんなときでもお兄ちゃんの言葉は心に届くんだよ」とか言っていたがよく分からない。


「「……ごちそうさまでした」」


食べ終わった俺たちは片付けをして、それぞれ宣言通り行動を行う。

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