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悪役令嬢による破滅回避の為の平和な解決方法

作者: タンポポさん

七作目の短編投稿です。

楽しんで見て行ってくれると嬉しいです。


ただ、ボーッとしていたら、急に入ってきた記憶。


何……これ…。


見慣れない服を着ている。


やだ。スカートが短いわ。


ショートヘアーの女の子が忙しそうに家を出て、車に跳ねられた。


ちょっと!やばい………って………これってもしかして、前世の記憶?

この女子高生?って!あら?あらあら?

愛用の乙女ゲーム。ふわふわのピンクの髪に、瞳の可愛らしいヒロイン。対する悪役令嬢は水色の、髪に少しつり上がった青い瞳。あら?あらあら?

私、悪役令嬢じゃない!!

名前だって一致するし、見た目だって!!

というか、断罪イベントまで残り3ヶ月じゃない!!


気付いた時は、もう遅い。

思い返し見ればヒロイン、マーガレット・シャイン。

光の魔力保持者のため、特待生として入学してきて、攻略対象と恋をするゲーム。どこにでもあるゲームだ。

私は前世の記憶がよみがえるまで、いじめオンリーだったじゃない!!このままでは破滅するわ!!


一体どうしましょう。こうなったらイベントや断罪イベント用に平和な解決方法で破滅回避を目指しましょう!!



「メアリ様?大丈夫ですか?」

「本当ですわ。ボーッとして」隣で聞いてくる女の子がいた。

あら?この二人はゲームでモブとして登場してた、悪役令嬢の取り巻きってやつじゃない!?

取り巻きかぁ~~って、ダメじゃない!!


[悪役令嬢の破滅回避の平和な解決方法 其の一]

モブ令嬢にヒロインを虐めることを許さないと説得する。



「え、ええ。大丈夫よ、二人とも」

最初に言ってくれた亜麻髪色に瞳の女の子が、ナターシャ。伯爵令嬢だったっけ?

次に言ってくれた女の子が、黒髪に水色の瞳がセツナ。確か子爵令嬢。だったかな?


「それで、今度はどうやってあの平民マーガレットを陛下から引き離しますか!!」興味津々言う二人に私の良心が痛む。

こんなことを二人にも頼んでいたなんて……。


「あの、その事何だけど、止めようかな?と思ってるのよ」

「「やめる!?」」二人の声が見事にハモる。


「ええ。やっぱり、引き離すよりも、平和な日常を過ごす方がいいでしょう?」

「むぅ………納得が行きませんわ」ナターシャが不服そうに言う。

「ありがとう、ナターシャ。でも、二人にも平和に日常を過ごしてほしいもの」

「ですが、あのままほおっていたら、どうなるか分かりませんわ。メアリ様はあの二人の仲を引き離したいのでしょう?」

「まあね。でも、二人にもそんな役目を背負わせられないわ」

「「メアリ様!」」二人とも感動。



「まあ、メアリ様のご要望なら、仕方ありませんわね」

「ええ!そうね!!」二人ともご満悦。良かったわ。平和に解決できて。



そのとき、誰かの深い溜め息が聞こえた。


「お前、一体何を企んでいる」

私の目の前に現れたのは攻略対象。


確か、ルカーシュ・ベステリア。だったかな。

宰相の息子で生意気だったかな。それだけは印象に残ってる。

金髪碧眼で碧の瞳が綺麗だ。

綺麗だけど性格には合ってないわ。


「何も?ルカーシュ様こそ何か私にご用ですか?」

「はっ。お前のバカ面を拝み………」

「そんなつまらないようでしたらお引き取りを。煩いですわ」

完全スルー。こいつの言うことに耳を貸す必要は無い。

つまらないし。バカだし。お前呼ばわりされるなんてたまったもんじゃないわ。


「なっ!!!!」

「耳が遠いのかしら?煩いですわ。今、友達とお喋りしてますの、邪魔しないでくださる?」ルカーシュは顔を赤くして、ナターシャとセツナは嬉しそうな顔をしている。


「もうっ良い!!」そう言って、退散する攻略対象。

結構、平和な解決って案外簡単だったわ。


「メアリ様!友達だなんて嬉しいですわ!」

「………ええ」二人とも顔を赤くしている。


そんなに嬉しかったらしい。

でも、このせかいで友達らしい友達はこのふたりだけ。

この二人は信用できるわ。


「別に、良いですわ」





[悪役令嬢の破滅回避の平和な解決方法 其の二]

断罪イベントに、参加しない。




この方法が、破滅回避の最善策!!!!

と、言うわけなので………


最後まで見て頂いてありがとうございました。

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