Wolf
広間は依然として光と音で満ちていた。王冠型のシャンデリアが天井にいくつも吊り下げられており、蝋燭の灯がガラス細工を通して降り注いでいる。演奏家たちが弦楽器を奏で、ワイングラスや煙草を手にした人々が談笑し、或いは大理石の床を鳴らして踊っている。
一時、この空間ではない場所の空気を吸ったためか、戻ることが酷く煩わしいことに思えた。
広間を突っ切り、奥にあるバルコニーで時間を潰そうと考えた。視線を縫うようにしてバルコニーへ向かう。皆、私が歩くのを一瞥するのみで、特に気にも留めていない。ここの大人たちが興味を示すのは、バルヒエットの当主であるお父さんと、お母さんなのだから。
人波を抜けていくと、向かう先が見えてきた。身長の数倍はありそうなガラス扉が開け放たれていて、白いカーテンが夜風にさらされていた。半円に象られたバルコニーは建物の側面に設けられ、そこからオーゼルの街並みが俯瞰できる作りとなっていた。広間にいる大人たち全員が入れるほどに広いが、今は数名の夫人と紳士たちが立ち話をしているだけだった。
月は黒雲に隠れてしまっていた。手すりに触れてみると、氷のように冷たかった。秋も半ばであるが、真冬のような風も吹いている。この寒さでは人が少ないはずである。
ほっ、と息をつくと頭が冷えた。
全てが許せないのではない。私は未熟な自身が許せないのだ。苛立った感情をリズにぶつけるべきではなかった。
「コゼットちゃん」
声が聞こえて振り返ると、恐る恐るといったふうにリズが近寄ってきていた。
先刻、乱れた髪や、桜色に染まった頬はなく、きちんと整えられていた。屋外の空気を吸ったためか、声色も落ち着いたものになっている。
「あの……」
リズはそれだけ言うと俯き加減のまま押し黙った。
未だ畏れの色を濃く浮かべられると、私が執念深い嫌な人間のように思えてならなかった。けれど、こちらから気遣ってリズに声をかけることもまた躊躇われた。
「申し訳ありません……私は、またコゼットちゃんにあんなことを」
聞いているこちらが気の毒になるほど、怯えを潜めた声であった。私は感情を鎮めることに努め、「もういいわよ」とだけ言って向き直り、再び手すり越しから夜のオーゼル街を俯瞰した。
「戻りましょう。風邪をひいてしまいます」
「パーティーなんてうんざり。ここにいたいの……悲鳴が上がらない夜の町を見ておきたい」
今夜のような風景を見ていると、悪いことばかりではないと思える。少なくとも、ダークシーカーの犠牲になる女性はもう出ないのだ。
リズは肩から掛けていた黒いストールを私にかけてくれた。私が僅かに頬を緩めると、リズも微笑んだ。
私はこのヴァンパイアをどうすべきなのだろう。
お金を握らせて出て行ってもらうべきなのだろうか。それとも、あの聖堂へ帰ってもらうべきか。
この町から影を消し去った今でも傍にいてもらっている。戦う相手もいないのに、知識欲を満たすためだけに魔法の訓練を続け、それを理由にして離さない。
それなのに私たちは本当の意味で、相手に望むものを与え合っていないのだ。
私は穢してほしいという歪で澱んだ欲望を望み、リズは愛してほしいという透明で輝きを帯びた感情を望んでいる。
このままずるずると、目的もないまま一緒に過ごしていて良いものか。そんなふうに考えていると、風が勢いを増してきた。バルコニーで談笑していた人たちも、寒さに首をすぼめて中へ戻っていく。吹きすさんでいた風が雲の下腹を追い払い、一時的に夜の闇が抜けた。夜空一面に散った星の配列が見て取れる。秋の澄んだ空気の中、冴え冴えとして光り輝いている。
星々の秩序ある配列を見て、魔方陣を連想した。
あの夜、リズが老婆と戦った時。
魔方陣は円の中に、数式の如く記号や文字を配置し、マナに呼び掛けることによって超常現象を引き起こす。複雑な事象に伴って、魔方陣に記す記号や文字は増えていく。それを戦闘中に描くのは困難であると思っていたが、彼女たちは目にも止まらぬ速さでそれを行った。
マナを指先に集めて横一文字に払った瞬間、一本の線がたちまち肥大して円形を象った。魔方陣が瞬時に生み出されたといっても良い。
魔方陣の作成は、紙の上にペンを走らせるが如く描くものであると認識していた私にとって、この光景は驚愕だった。
先日、そのことをリズに問いただすと「マナの操作の熟練者の技」であるらしい。初めてマナのことを聞いた日を思い出す。マナは光の粒子。それを思うままに象ることができるか、とリズに聞かれて私は木の葉を作ったのだ。
その応用が、そのまま魔方陣形成である。この数日は瞬時に魔方陣を組み立てる練習をしているが、なかなか思うようにはいかなかった。複雑な魔方陣ともなるとイメージ通りにマナが動かない上に、円の上部に集中すれば下部が疎かになり崩壊するということの繰り返しだった。まだまだ習得には時間を要するだろう。というわけで、私はオーソドックスに指を動かして宙に魔法陣を描くことしかできていない。
とりあえず考えていることには蓋をし、魔法の訓練を続けるべきであると思うことにした。ダークシーカーと呼ばれる魔物が、またいつ現れんとも限らない。リズには血を提供しているのだから、対価として魔法を教えてもらうことは誤りではないはず。そのように自分を納得させていると、荒い獣の息が聞こえた気がした。
バルコニーから身を乗り出し、下の方へ目をやる。先ほどまで点灯していたガス灯が消えており、道はタールの川に沈んだように見えた。このような光の消え方はノエルの屋敷で経験している。
「コゼットちゃん、中へ」
その声色から、リズも異変を感じ取ったものであると察する。慎み深い表情が消えていた。
「リズにも聞こえたのね」
「はい……コゼットちゃん、"オド"を解放していますね? 人の聴覚では捕らえられない吐息です」
「鍛錬。体に慣らしてるのよ。それよりガス灯が消えてる。ねえ、ダークシーカーはあれだけよね? 私が倒したはずでしょ?」
「そうです。先ほどのものは……何か別の。コゼットちゃんは戻っていてください、私が様子を見てきますから」
「自分の目で確かめるわ」
バルコニーからメインストリートへむけて跳躍する。跳躍力はあの夜に、リズの見せたものに匹敵する。人間の持つ関節のバネや筋力を超越する力は、体内魔力である”オド”を解放しているためだ。
魔法は大きく分けて二つに分けられる。
術者の体外に存在するマナ、体内に存在するオドを操作する方法。オドを目覚めさせ、活性化させることで、身体能力が飛躍的に向上する。足にオドを集中させることで数メートルの壁を飛び越えたり、口に集中させれば詠唱を加速させる”早読み“が使える。
オドはマナよりも制御が容易であった。リズに教えられた通り意識を集中させれば、すんなりと体になじみ、その場で数メートル近く跳躍できた。ちょうど、今と同じように。
身を刺す夜風が周囲で蠢き、やがて体は重力にひかれて落ちていく。両手でスカートの裾を掴むと、腕から電流を発生させ、スカートに刻み込んでおいた魔方陣を起動させる。
私は瞬時に魔法陣を描くことができない。ならば、初めから描いておけばよいのだ。
スカートの裾に、魔方陣を模した刺繡を施した。象っておけば、それになぞってマナを這わせればいいだけだ。
縫いつけた魔方陣は、放った魔法を溜めておく効果がある。予め溜めておいた風の魔法が、スカートの裾から一気に放出されたおかげで、ゆっくりと石畳に舞い降りることができた。
町はしんと静まり返り、夜の底に沈んでいる。左右を見渡すと、1ブロック先の通りではガス灯が未だ灯っている。大通りに面したこの場所だけ、光が消えているのだ。
「コゼットちゃん」
私の背後にリズが着地する。
「危ないことをしないで……こんなことのために、魔法を教えたわけではないのです」
「やっとダークシーカーを倒したのよ。静かな夜になったのに、それを壊されてたまるもんですか。それに、魔法はこういう時のために使うんじゃないの?」
「ですから、それなら私が――」
「行くわよ。こっち」
「あ、待って、ください」
歩き出した私に従い、リズは渋々といったふうについてくる。
「せめて手をつなぎましょう」
「いやよ、意味わかんない。急に変なのが出てきたら動き辛いでしょ」
「ダメです。コゼットちゃんは、急に走りだしてしまいますから……変なのがいたら、事前にわかりますのでご心配なく」
右手を包む彼女の掌は温かく、信用たる人物であることを疑わせなかった。これまで、こんなふうに私の手を握ってくれた人はいなかった。嘘まみれのパーティーや、不穏な空気の町の中で、私は一人だった。後を追ってきてくれたこと――少しだけ嬉しく思う。
リズに手を握られていると心が落ち着いた。心の平穏は集中へと繋がり、オドの効果が増した。研ぎ澄まされた五感は、より冴え渡っている。夜霧に沈んでいた町が一気に晴れ渡った平原のように感じた。
視力が増し、夜の闇でも周囲の生物たちが見える。建物から突き出た装飾飾りの看板には蜘蛛の巣が張っている。巣は夜霧によって無数の水滴を帯び、看板の隙間には蜘蛛が息を潜めている。歩道では捨てられた野菜くずに蠅が数匹群がっており、彼らの足や背に映える無数の繊維めいた毛まで見ることができた。聴覚も増し、屋根の上で羽を休めている夜の鳥たちが身を寄せ合う音。家の中の暖炉で火が弾ける音。外気との温度差で結露した窓から垂れる水滴の音などを聞き分けることもできた。
突然、私の感覚がかき乱された。
酷い臭いがした。森で見た捕食者に狩られた動物の死骸、町に流れる泥色の川。色々なものが連想されたが、どれとも合わず形容し難い臭いだ。
臭いのする方に向けて足を進めると、誰かが道に座っているのが見えた。その小さな身長と髪型から少年であることが伺えた。
驚いたことに、彼は裸であった。
時刻は真夜中に近い上、街灯の消えた大通りで座り込んでいる姿は異様であった。
白い肌をした少年は闇の中でぼんやりと浮き立っており、「L」の姿勢で地面に座り込んでいる。一点を凝視したまま、ぴくりともしない。
声をかけようとした私を、リズが制した。彼の心音は既に止まっている。冴えた聴覚により理解していたが、声をかけずにはいられなかったのだ。ダークシーカーを倒したオーゼル街で、死人が出るとは思いたくなかった。
私とリズは座っている少年の前に立った。白濁とした瞳が一点を見据え、額から鼻梁にかけて縦に裂かれた傷があった。死の直前に何を見たのか、口と瞳は大きく開かれたまま絶命している。額から溢れた血が油のようにゆっくりと顎の先へと流れていく。言葉を失うほど無残な様であった。
「誰がこんなことを」
「わかりません。ですが、ダークシーカーではありませんね……気配を感じません」
リズは少年の瞳を閉じさせ、ゆっくりと地面に寝かせた。死者への礼を尽くす姿を見て私もハッとした。彼の両手を組ませ、肩にかけていたストールを顔に被せてあげた。心臓が高鳴ると同時、胸の奥はひどく冷えていくのを感じていた。そこで、ふとあることに気づいた。
「さっき酷い臭いがした、臭いの方へ来たら彼がいたけど。今は臭いがしない、あれはどこからだったのかしら」
私が言った瞬間、四足獣が鼻を鳴らすような音がした。次いで、空を裂く鉄の音。
咄嗟に音のする方へ振り向いた私は、防壁となる魔方陣を展開した。鬼灯色の魔方陣は、単純な図式だが強固であり、銃弾であろうと食い止める。初心者にも扱いやすいとリズに覚えさせられた防御は、寸前のところで間に合わず、放たれた刃は既に目と鼻の先であった。
思わず目をつぶりかけた時、バシ! と音がした。刃が眼前で静止している。
慌てて顔を反らし、飛来した正体を凝視する。ハチェットである。
リズの手がハチェットの柄を掴み、刃の進行を食い止めていた。リズはすぐにそれを道端に捨てた。ハチェットは弧を描きながら道を滑り、ガス燈に当たった後に灰の如く崩れて消えた。
「あ、ありがとう」
「気を付けてください、狙われています」
ハチェットを受け止めたリズの手がだらん、と下がり、掌は酸を浴びたように白い煙が立ち上っている。
「あんた、その手っ!?」
「触れては、いけません。弾くべきでした。見たことのない魔方陣が刻まれていたので、つい手に取りました」
こちらを慮ってか、彼女は微笑んでいる。その姿を見て、かあっと肩に力が入った。
「姿を見せなさい卑怯者っ!」
ハチェットが飛んできた方へ目を向けるが、何も感じ取ることができない。オドで感覚は冴え冴えとしているが、その先は重たい闇が広がるばかりだった。濃霧の森に迷い込んだように、一寸先も見ることができない。だが、奥にいる者を感じ取ることはできる。姿は見えず呼吸も聞こえないが、向こうはこちらをじっと見つめている気がした。そう思える方へ目を向けていると、ぬっと何かが闇から躍り出た。
太ももに忍ばせていたフリントロック式の小銃を取り出して、勢いそのままに向かってきたものを弾く。ガシャンと地面に落ちたのはハチェットであり、先刻と同様すぐに塵となって消えてしまった。
気配のする方へ弾丸を放つ。火薬の炸裂音が響き弾丸が飛び出したが、すぅっと闇に呑まれてしまう。
「手ごたえがないわ」
私の言葉と同時にリズは宙に手をかざす。と、一冊の本が現れた。黄金の表紙を持つ本は、羽のように柔らかく掌に降り立つ。受け取ったリズはページを捲りつつ、静かに何事か唱え始めた。私も無言のまま銃をしまい、両腕にマナを集中させた。肘から先にかけて雷が迸る。
「迂闊に攻撃をしないでください」
リズの言葉に機を逸した。
「どうしてよ、雷で暗闇ごと引き裂いてやるんだから」
「ヴァンパイアの目でも姿が見えない……あの暗闇は認識できないがゆえに危険です。奥に潜んでいる者は、相手の技を利用する迎撃タイプである可能性があります。あのハチェット……私たちを刺激するためのものです。威力も低く、刻まれていた魔法の効果も薄い。まるで攻撃を誘っているよう」
「上等じゃない」
「冷静に。ここは様子を見ましょう……大丈夫、些細な変化も私は見逃しません」
こうした状況下の彼女は威厳を持っている。記憶を失っているが、体に染みついた多くの経験までは失われていないのだと思わせた。
私は頷き、両手から雷を消した。
闇を前に、にらみ合いが続いた。相手の姿が見えないとなれば、予備動作もわからない。先ほどのように武器を投げつけてくるのか、新しい技を放ってくるのか判断がつかない。格闘訓練の時などは、相手の顔のこわばりや、呼吸、足さばきを見て対応してきたものだが、それができないとなると迎撃は難しく、後手に回るしかない。
静寂の中に風が流れ、枯れ葉がカサカサと音を立てながら石畳の上を滑っていく。嫌な汗で湿り始めた背中を冷たい風が流れたので身震いしそうになった。
風が止んで葉が止まった時、リズは息をついて本を閉じた。
「逃げました」
その言葉に呼応するようにして、目の前の暗闇が開けていき、通りのガス灯にも灯が戻った。
呆気にとられた私を見て、リズは「もう大丈夫ですよ」といって背中を撫でてくれた。柔らかな手に触れられて、未だに体を強張らせていたことに気づき、慌てて戦闘態勢を解いた。
「いつ?」
「ほんの少し前です」
「追える?」
「私一人であれば……ですが、やめておきましょう。深追いは危険です」
膝の力が抜け、肩に重いものがのしかかっているのを感じ始めていたが、見抜かれていたらしい。オドは無限に湧き上がるわけではなく、使い続ければ体力の消耗へと繋がる。熱エネルギーの法則と同様、使い続ければ空になる。私の体はまだ数分しかオドを発動しておけない。
「私はコゼットちゃんを守れるのであれば、それでよいのです」
疲労で震える膝を隠そうとしていたが、手を伸ばされるあたり、これもお見通しのようだ。
「手は? 大丈夫なの? 魔法で治そうか」
「いいえ、自分でできます。今日はもう無理をなさらないようにしてください」
「治癒の魔方陣くらいできるわよ」
「本当に、コゼットちゃんは優秀です……治癒は難しい魔方陣なのですが、この数日で簡単に覚えて――」
言いかけたリズが体をめぐらせると、視線の先には小さな女の子がいた。
路地裏から出てきたらしい少女は、身の丈に合わない大きな棒状の何かを持っていた。それはボロ布で幾重にも巻かれており、中身が何であるのかは確認できない。少女は柄の部分を握りしめ、訝しそうにこちらを凝視している。ガス灯の光で伸びた影の先に、少年の遺体があった。私たちを見る少女の細い目の光は、非難しているように見えた。
「こんばんは、危ないから来ちゃだめよ。お母さんの所へ帰りなさい」
口元を緩め穏やかに忠告したが、少女はこちらを警戒しつつも近づいてきた。
「あ、こら。駄目よ」
静止も意に介さない。夜の町と遺体の組み合わせともなれば、紳士淑女はまず近寄らないだろう。しかし少女は遺体を見据え、しっかりとした足取りを崩さない。カラカラと棒状のものを引きずりながら、表情を凍てつかせて迫る様は異様であった。気づけば私たちはその異様な空気に呑まれ、成り行きを見守っていたのである。
背中まで伸びている赤茶けた髪は、この土地の先住民に多く見られるものだ。十歳前後の子供だろうか。棒状のものを引きずる手があまりに細いことに気づく。体はまだ幼い骨格であるものの、瘦せすぎている。身にまとっている衣服や、少女らしからぬ表情から生活の貧しさが伺えた。
少女はかがみこんで、少年にかぶせていたストールを剥がして死相をまじまじと見つめた。驚いたリズが慌ててストールを取り上げ、少年にかぶせる。
「見てはいけません」
相手を思っての言葉であったが、少女はリズを睨みつけて立ち上がった。
「あんたたちがやったんじゃない。それはわかってる」
そう言って先刻まで闇が濃かった方へ視線を送る。
「ここにいた奴はどこへ行った?」
私たちは表情を硬くした。
すると、家々を挟んだ反対側の通りから警察官たちが集まってきている音がした。「銃声はこっちの方から」というような声も聞こえ始めている。
「あんたたちの手には負えない」
その挑発的な声に振り向くと、少女の表情は警告めいたものを宿していた。
「かかわらないほうがいい」
そう言うと向きを変え、元来た路地裏の方へ小走りにかけていった。
私たちはしばし顔を見合わせていたが、警察官たちの靴音がいよいよ大きくなってきたのでその場を去ることにした。




